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映画『ザ・トゥルー・コスト ファストファッション 真の代償』

2015年/製作国:バングラデシュ カンボジア 中国 デンマーク フランス ハイチ インド イタリア ウガンダ イギリス/上映時間:93分 ドキュメンタリー作品
原題
 The True Cost
監督 アンドリュー・モーガン




予告編(日本版)


本編(日本語字幕付き)すぐ消します


STORY

 これは衣服に関する物語で、私たちが着る服や衣服をつくる人々、そしてアパレル産業や世界に影響を与える物語だ。
 これは貪欲さと恐怖、そして権力と貧困の物語である。全世界へと広がっている複雑な問題だが、私たちが普段身に着けている服についてのシンプルな物語でもある。

 この数十年、服の原価が低下する一方で、人や環境が支払う代償は劇的に上昇してきた。本作は、服を巡る知られざるストーリーに光を当て、「服に対して本当のコストを支払っているのは誰か?」という問題を提起する、ファッション業界の闇に焦点を当てたこれまでになかったドキュメンタリー映画だ。


レビュー

 「安い服を購入するとはどういうことなのか」を知ることの出来る作品。

 ファストファッションの大量消費、大量購入、大量廃棄は、その製造に関わる多くの人々(その殆どが女性です)の、生活環境、人権、健康、命を大きくそこなっており、さらには自然破壊、環境汚染にも深く関わっています。
 普段自分の着ている服の本当のコストについて考えることは、命について考えることと同じであるということを、本作は私たちに教えてくれます。

 ですので、もし今まで自身の着ている服の製造過程に思いを馳せた経験のない方がいらっしゃいましたら、ぜひ一度、本作を鑑賞していただけたらと思います。
 普段何気なく着ている服が、他の誰かの人生の大きな犠牲により作られているかもしれないことを知ったとき、あなたの価値観には大きな変化が起き、それに伴い服の購入に関する考え方にも、大きな変化が生まれるかもしれません。

 ファツション業界や、一部の富裕層の資産を増やすための罠にはまり、お金と時間を奪われないように。そして間接的に悪事に加担し、自分の人生を汚さないように。
 ファストファッションが原因で起きている負のスパイラルを、皆で改善していきましょう。

 作中、ある女性は言います。
 「あなたたちの服は、私たちの血の上に成り立っている。誰にも、血で出来た服なんて着てほしくない。労働環境の改善を求めます
と。
 そんなせつなくて悲しい言葉を、私は自分の着る服を作ってくれている人たちに、言わせたくはありません。
 服を着る「幸せ」は人それぞれであると思います。しかし着る人も、作る人も幸せになることが、とても大切なことではないでしょうか。

 多くの方に御覧になっていただきたい作品です。


関連情報

 ●誰が私たちの服を作っているのか?― リヴィア・ファース


 ●使い捨ての服のもたらす影響とは? ― リヴィア・ファース


 ●なぜ『ザ・トゥルー・コスト』を制作したのか?アンドリュー・モーガン監督メッセージ


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