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映画『ひかりのまち』

1999年/製作国:イギリス/上映時間:109分 
原題
 WONDERLAND
監督 マイケル・ウィンターボトム


予告編(海外版)


予告編(海外版) 2


STORY

 イギリス。11月のロンドン。
 ソーホーのカフェで働くウェイトレスのナディアは、伝言ダイヤルで恋人を募集中。今日はカメラマンのティムとデートの約束。誰かにそばにいてほしい、でも誰でもいいわけではない……。姉のデビーはバツイチの美容師。9歳になる息子ジャックと二人で暮らしているが、夜遊びに余念がない。元教師の妹モリーにはもうすぐ赤ん坊が生まれる。でも夫エディは、なぜか最近うかない顔だ。いつもと変わらない週末。幸福と出会いを求めてさまよう人たち。ロンドンの街の灯はそんな彼女たちをやさしく、暖かく、つつみこむ……。

DVD解説より


レビュー

 特に大きな賞は受賞していませんし、有名な作品でもないのですけれども、個人的に「偏愛」する1本。
 2年に1回周期くらいで「死ぬほど観たい衝動」に襲われ、秋の日の週末(金曜の深夜あたりがベスト)に夜な夜な鑑賞してしまうという、謎の中毒性あり。

 何が良いってマイケル・ナイマンの音楽が「世紀末ロンドンの夜の光」と相性が良過ぎて、それはもう北国のヒンヤリと澄んだ夜の空気に漂う「哀愁」を、キラッキラに輝かせて美しい。
 人々の孤独であったり、寂しさであったり、街を彷徨う(漂流する)姿であったりを鑑賞し、最終的に何故こんなにも幸せな気持ちにさせられてしまうのか……
 不思議と謎の『WONDERLAND』。

 「身体」という孤立した世界。その孤立した世界が集まる都会。
 今までも、そしてこれからも、人々は他人に決して見せることの出来ない自らの内面を「見て欲しい」「理解して欲しい」と願い、しかし他人の内面は見ることも理解することもままならずに、ただそれでも誰かの体温とひとときの幸せとを求めて、彷徨いつづけるのだろう。

 なんて記していたら「ひかりのまち」に一人で泳ぎにゆきたくなってしまい、ちょうど時間も頃合いにつき……(以下略)
 
 

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