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書籍『犠牲になる少女たち: 子宮頸がんワクチン接種被害の闇を追う』


井上芳保 (著)
出版社  現代書館‏
発売日  2017/5/31
単行本 278ページ‎




目次

序 章 
「子宮頸がんワクチン接種被害事件」とは何か――あまりにひどいことが起きている
第一章 娘を元の身体に戻して欲しい――娘が被害を受けた母親たちの悲痛な訴え
第二章 わずかな液体で私は青春を奪われた――被害者および同世代の女子大学生の声
第三章 HPVワクチンは直ちにやめるべき――医師たちによる、その不要性と危険性の指摘
第四章 なぜ、こんな危ないワクチンが導入されたのか――政治とカネとマスコミの動き、そして対米従属構造
第五章 こんな危ないワクチンをまだ勧める「わるいやつら」の考察――医療者の責任と「看護人的状況」を問うために
第六章 「セックス奨励ワクチン」論と「がん予防教育」を再考する――自分の身体をよく知るための性教育、そして普通の生活の勧め
終 章 少女たちはいったい何の犠牲になったのか――「考えずに生きてきた、考えては生きられない」のは誰か
付 記 その後の娘の生活と苦しみについて――佐藤美也子さん、金澤千世さんの手記

主要参考文献
関連年表
あとがき

公式サイトより


内容紹介

 子宮頸がんワクチン接種のために重篤な副反応を起こし、今なお社会生活を送れず苦しんでいる少女たち。なぜこのように危険なワクチンが導入・接種推奨されたのか。その背景と、現代の肥大化した「からだと健康」をめぐる予防幻想を問い直す。

[著者紹介・編集担当者より]
「これを打てば子宮頸がんが防げる」かのように宣伝され、小学校6年生から高校1年生までの女子生徒に無償接種された。しかし、重篤な副反応(筋肉痛、高熱、頭痛、不随意の痙攣、視野狭窄、脱力、記憶障害……により、歩行困難、簡単な計算ができなくなり、家に帰る道も分からなくなるという認知症状、アナフィラキシー、あるいは線維筋痛症のようないくつもの症状が組み合わさる)が報告され、国は接種推奨を中止。2016年7月、63人の被害者が製薬会社2社を相手どり、集団訴訟を起こした
 そもそも「子宮頸がんワクチン」正確には「ヒトパピローマウィルス対応ワクチン(HPVワクチン)」とは何なのか。なぜこのように危険なワクチンが導入され、定期接種にまでなったのか。生活上の必要でなく、医療や保健がグローバル資本の都合で左右されてしまうという転倒した構造、それを下支えする我々現代人の健康幻想、予防幻想を考察。

公式サイトより


レビュー

 今、子を持つ親には絶対におすすめしたい一冊であり、特に女の子を持つ親には強くオススメしたい一冊です。

 本書が出版されたのは2017年ですけれどもその時点で、被害者は3000人以上とのことで、もちろんその後も増え続けております。
 ※2017年以降の経緯はネット検索すれば、いくらでも情報を得ることが可能です

本書の真っ先に(特に)おすすめしたい箇所

 ① 110~112頁、「第3章 4、狭義の医学的知見を超えて物事を見ていく
 
 ② 117~199頁、第4章~第5章の全て。
 第四章 なぜ、こんな危ないワクチンが導入されたのか――政治とカネとマスコミの動き、そして対米従属構造
 第五章 こんな危ないワクチンをまだ勧める「わるいやつら」の考察――医療者の責任と「看護人的状況」を問うために
 
 
中でも特に、118~124頁、「第4章 1、ロビイストと政治家と医師たちが動いてHPVワクチンは導入された」「第4章  2、土屋了介氏とロビイ活動団体《新日本PA》の動き」。
 ※少し前にレビューを記した、ロビイストを扱った映画『女神の見えざる手』に、「女性を利用して団体を作り、銃規制法を否決させようとする」様子が描かれておりますけれども、日本における子宮頸がんワクチンの推奨にも、同じような手が使われました。女子大生を動員して作られた「リボンムーブメント」という組織が、まさにそのような団体にあたるものと言えるでしょう。そしてそういった団体の活躍により、子宮頸がんワクチン被害が更に拡大した可能性は否めません。
 ですからそういった相手の汚いやり口を「学ぶ」ことが、被害者とならないための第一歩となるわけです。

 ⇩ ちなみに映画『女神の見えざる手』はエンタメとしても面白いですし、学びにもなります

 136~144頁、『第4章 3、推進派による攻撃が激しさを増している 1 「官僚に仕組まれた2014年2月26日の意見交換会」  「WHOの正体とその悪行の数々」  「2014年6月20日の子宮頸がん征圧をめざす専門家会議」

③ 224~240頁 「終章」全て。

というわけで、子宮頸がんワクチンについて知りたい一般の方におすすめの一冊です。

 


 子宮頸がんワクチンについて専門的に知りたい方には ⇩ こちらの『子宮頸がんワクチン問題――社会・法・科学』もオススメとなっております。






 
 
 



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