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『海辺のカフカ』

私は村上春樹の小説が大好きだ。あんな小説を書けたらなあとトライしたが非常に難しいということに改めて気付かされた。「君は小説家なんだろう。今まで誰も見たことのない世界を見せなくっちゃ」というような内容を語っていらっしゃったのを憶えているが、もしかしたら大きな憶え違いであろう。

一番好きな村上春樹の小説は何?こういった質問が一番困る。けれども一番読み返した小説は何?こう訊かれたならば真っ先に答える。『海辺のカフカ』。僕はそう答える。僕は少し赤くなる。僕はすぐに赤くなる。えー少々戯れが過ぎましたが、本当にそうです。私が引きこもりの頃、繰り返し繰り返し読みました。

おそらく村上さんは15歳の少年を主人公としているのだから、その年頃の多感な少年に向けて描いたものだと思われますが、なぜか私の心に響いた。私の中には未だ少年のように幼気な部分が残っているのだろう。それはそれで私としては喜ばしい事である。

私は「長編小説」のようなものを書いてみたが、とてもとても語彙が少ないことに気付かされたし、とにかくもっと小説を読まなければ、と気付かされたが、如何にもこうにも文字を追うのが難しい。なのでAudibleに入会した。私は感覚器として「目と耳のどちらか捨てなければならなくなったらどちらを残す?」と聞かれたら真っさきに答える。「耳である」

分からない、でも耳から入っていくる情報の方が大切な気がするだけ。5感は大切にしたい。

「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり」

チャオ