【転職としての星野リゾートvol.5】 続・星野リゾートの組織文化
写真はサーフジャックハワイ
Matureとは
前回からの続き。
星野リゾートの- Flat & Mature culture -とは以下の通りである。
前回はFlatについて述べたので、今回はMatureについて述べる。
あなたはどちらの世界がお好みだろうか
A. ルールのある秩序だった世界
B. ルールのない無秩序な世界
では、星野リゾートが目指したい姿はAかBか。
すでにお察しの方もいると思うが、答えはいずれでもなく、
「ルールのない秩序だった世界」
を目指していると言える。
ルールの是非
規則でも法律でも社会生活を送る上でルールの必要な場面が数多くある。
ルールを守ることで、秩序だった世界を作り出すことが期待される。
ルールとは、その適用範囲の人々を守るために存在するのだ。
一方で、ルールが縛りや枷になる場合もある。
そういって窮屈な思いをしながら過ごすことも少なくないだろう。
「本当はもっと時間をかけたかったのに、、」
「予算オーバーによって妥協しなければならなくなった」
など。
このように、ルールにはメリットもデメリットもある。
話を戻すと、星野リゾートは可能な限りルールを廃する。
それぞれが目的達成のためや自律的に活動できるようにするため、さらには、お互いに気持ちよく働けるようにすることを目論んでいる。
※達成できていると言う意味ではなく、それを目指していると言う意。
ルールがなくても成立する会社の構成員に求められるものは何か。
それが、Matureである。
Matureとは、成熟したという意味だが、さらに噛み砕くと関係構築の術を持った集団のこと表す。
そもそもサービスを提供する上で、
あなたの隣にいる人に対して満足にサービスできないのであれば、それはお客様にもできるわけがない。
つまり、「ゲストにはいい顔をするが、スタッフにはあたりが強い」ということは存在し得ないのだ。
存在し得ないとは言い過ぎであるが、極上のサービスを極めようとしたら自然と、相手がゲストであるのかそれともスタッフであるのかは気に留めないはずだ。
どういった「人」に対する関係性において、フラットであることを望まれている会社であると言うこと。
さて、これはとっても難しく聞こえる。
自分の身に置き換えた時に、常に周りの人を喜ばせたり気持ちよくさせたりすることができているのだろうか。
と、自問する日々である。
ふんわりまとめ
Flat & Matureな組織文化を戦略的に選択していると言うことで、以下のメリットが挙げられる。
議論が生まれやすい
背景に関係なく、対等な関係を結べる
敬意を持って仕事にあたれる
組織文化が浸透し、このような会社ができた時には、どんな世界が見えているのだろうか。