人は見たいものだけを見ている
週末に武道
私は韓氏意拳 二百年ぐらい前から
の意拳を韓先生という中国の人間国宝の方が
現代の身体感を考慮に入れ作った武道
を二年半ぐらいやっている
の稽古があったのだけれど
そのお昼休みに久しぶりに死ぬほど笑った
出来事が起こりました
お昼休みは1時間あり 外食に行かなかった
数人が部屋に残って机を出して
お弁当やおにぎりを食べて
いた時のことです
Kさんは朝作ってきた美味しそうな
手前弁当を食べていて その前に座っていた
男性の方が 自分の人生四方山話を
されていて それがまた面白くて
皆聞き入っていたのですが
話も終わりに近づいたころ
それにしても Kさんのお弁当の
ハンバーグ凄かったね
おでんの大根みたいに分厚くて
チーズも載ってて あんな分厚いの初めて見たよ
と何度もしきりに絶賛してきて
隣に座っていた私とKさんのお友だちの方は
えっ❔ 何の話? そんなの入ってたかな?
おかしいな お弁当見たけどそんな大きな
チーズつきハンバーグなどなかったと
思いつつ
頭の中に❔マークが続き
そんなの入ってない いやあったじゃん
の問答が繰り返され 話が噛み合わないまま
数分が経ち
しばらくして わたしの脳裏をよぎった
まさか もしかして 形からいって
黒米入りの玄米おむすびの事じゃないよね?
というあり得ない疑いを口に出してみたところ
そうだった事が判明
えっ? 玄米おにぎりがハンバーグに
まかれた海苔がチーズに見えたってこと?
どういうこと?
メガネを外されていたので よっぽど目が
悪いのかと思ったけれど
その時はメガネをかけていたと言います
そのメガネはドラえもんのメガネみたいに
自分の欲しいものに見えるやつ?
その場に居合わせた数人は
私たちは異次元にいるのか?と
お腹が捩れるぐらい笑ってしまいました
人って自分の見たいように
目の前の物を見てるんだな
と改めて実感した出来事だった
お弁当を食べていたKさんのお隣に座って
いた友人の方も焼き芋を食べていたのですが
Kさんが わぁ!焼き芋だ!と
突っ込んでくれると思っていたら
何の反応もなく 黙々と食べ終わり
後でその話になった時
えっ焼き芋?そんなの食べてた?
全く気づかなかったと
目の前で大きな焼き芋を手に
話をしていたのに
やはり人は目の前の全てが
見えているわけではなく
特に何かに集中していると
見えるものも見えなく
あるものも違う物に見えていたり
するのだね
やはり一人一宇宙
宮沢賢治の言うように
みんな自分の心象風景の中に住んでいて
ある程度共有はされるけれど
同じではないのです
一日ぶっ通しの稽古の日だったのですが
お昼ブレークに涙が出るぐらい笑ったので
いい感じで1日持った気がします