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2022年11月の星の行方


『通行止め』


毎日のように使っている道が突然通行止めになった。その道どころか、ほとんどの道が通れなくなっているらしい。事故や工事が原因ではないようだ。新聞、テレビ、インターネット、どこを探しても通行止めの報せはないから、誰も理由を知らないし、わからない。車やバイクはおろか自転車すら通れないから、戸惑う人が集まってあちこちで騒ぎが起き始めた。

ほとんどの道を通行止めにしているのは、全身黄色い服をまとった人たちだった。老若男女、人種を問わず、黄色い服を着た人たちの顔ぶれはさまざまだった。私が使おうとしていた道の前にも黄色い人が立ち塞がっていた。

細身ですらっと背が高く、これまでに一度も汚れたことがないような白い肌をしていて、性別はどちらかわからない。肩まで伸びた黒い髪は、機嫌良さそうに毛先だけねていた。

「あのさ」

その声は男性特有の低音を帯びた響きだった。重たい印象はなく、むしろ高原の風のように軽やかで爽やかだった。黄色い服の人は私の方を見て続けた。

「ここから先へはもう行けないから」

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