「すごく英語が得意」という自覚なく卒業しても・・・。
生徒さんの中には、すごく英語が得意になる子がいます。わかりやすい例でいえばTOEICが高校一年留学後で900点の子。また大学卒業時までの目標とした990点をやりとげる子もいました。でも、当然、そこまで「得意」な自覚がない子もいます。
もともと、私の教室で育てている能力は、英語でどこの国の人とでも心を開いてコミュニケーションできる力。会話力や発音等の英語要素のほかに、人と関わることで幸せな気持ちになる自分がいるという体験を英語プログラムのあるキャンプやホームステイ等でつむなど、一見すると「英語教室でやることなの?」という事柄も含みます。
英語そのものより、学ぶ過程で身に付く副産物に期待して通わせてくださる保護者や、それが好きで大学卒業まで続ける子もいるほどです。筑波大学名誉教授である門脇厚司先生のおっしゃる「社会力」が、英語を学ぶことを通じで獲得できます。そうなると、逆に「自分は教室のおかげで社会力は身に付き、就活の集団面接も苦手ではなかったけど、英語はそこまでではない。」と卒業時にコメントする子も出てきます。その場合も、私は「使う場面が来れば、思わず出てくるし、この方法で学んでこなかった人に比べれば、気づいたら使えていると思う日が来るよ。」と伝えて送り出します。
先週の土曜日、5年前にそうして送り出した子が、新卒で勤めた会社から転職したというので、新しい仕事の内容を聞いてみると、英語を使っているとのこと。本人いわく「まあ、仕事で使う英文は基本、テンプレートがあるので大丈夫です。」英語アレルギーの大人なら、その職にはつかなかっただろうし、採用されなかったでしょう。本人は、さらっと「英語使ってます。」というだけで、それが自分の能力の一つとは気づいてない様子。(笑)教室の宣伝になるように、もっと自慢してよ~と思うのは、教室運営サイドの発想ですね。
自覚がなくても、さらっと英語を使う仕事ができてしまう卒業生たちがいることが、逆に自慢?そして何より、本人の生活が充実して楽しそうであることが、その子を幼稚園生の頃から見守ってきた大人としては嬉しいです。
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