
せとだレモンマラソン2025 「これからもこの自然で走りたいから。」
こんにちは。Stapleで瀬戸田のエリアマネージャーを勤めている小林亮大です。2月23日(日)は「せとだレモンマラソン 2025」。今年で3回目の開催となります。
完全に手作り、文化祭のように地域の皆様と作ってきたこの大会も、瀬戸田の冬の風物詩と言えるくらいには、定着をしてきたなと実感をします。何万人も集まる大会は作れないけど、笑顔の多いアットホームな大会なら作れる。未経験者がゼロから作るからこそ、固定観念に囚われない柔軟な発想で大会運営を考えられる。そして初心者にも優しい。そんな思想を持ちながら、ここまで大会を育ててきました。開催を間近に控えた今、改めて「せとだレモンマラソン」の魅力や背景をお伝えします。
せとだレモンマラソンについて
https://lemon-marathon.jp/
レモンマラソンが生まれるまで
SOIL Setoda が位置する生口島は、島1周が約20kmという、ハーフマラソンには最適な距離感です。瀬戸田の自然の美しさや走りやすい環境を活かして、マラソン大会を開催したら面白いよね、という話はよくお酒の席で盛り上がるネタの一つでした。
開催に向けて本格的に動き出したきっかけは、尾道市長が直接声をかけてくれたこと。尾道市長と岡さんが話している時に、「小林くん、マラソン大会を頼むぞ!」とビデオ通話で伝えられたことで、本腰を入れて取り組む決意が固まりました。
第一回大会は、開催が決まってからわずか3ヶ月で実現しました。正直、準備の段階では何もわからない状態で。何しろ私はマラソン未経験者どころか、今まで2km程度しか走った経験がありませんでしたから(笑)。運営のイメージも描けずに、不安なことだらけでしたが、他のマラソン大会に足を運び、大規模マラソン大会の運営方法や仕組みから想像力を膨らませてレモンマラソンの形を作って行きました。
今振り返ると、第一回のレモンマラソンを企画していた時期はStapleに入ってから一番模索していた苦しい時期かもしれません。それでも、会社の事業を超えて、まちの行事の基盤を築けたことはとても嬉しいです。
また、この大会を支えてくれたキーマンの一人がOverview coffeeの矢崎さんです。東京でコーヒーのセールスを手掛ける傍ら、ランニングコミュニティでも広く知られる存在で、彼のサポートがなければここまで実現できなかったと思います。地元での調整や大会運営は私たちが中心となりましたが、ランニングコミュニティや企業とのつながりを作ってくれたのは矢崎さん。1回目の大会は本当に手探り状態でしたが、地元の方々がボランティアとして協力してくれたおかげでなんとか実現できました。

ランナー以外にもボランティアの方が200人ほど参加してくださります。

地域の誇りになる大会を作る
レモンマラソンのコンセプトには、「地域の誇りになる大会」「環境負荷軽減へのコミットメント」「スポーツツーリズムの促進」の3つがあります。特に「地域の誇りになる大会作り」においては、地元の方々がレモンマラソンを誇りに思い、参加したくなるような環境を整えていきたいと考えています。ランナーとして参加するだけでなく、ボランティアや応援など、地域の人々がいろいろな形で大会に関わり、共に盛り上げていくことが大切だと思っています。
また、環境への配慮も大会の大きなテーマです。たとえば、「マイボトルラン」という給水システムを導入しています。従来のマラソン大会では、紙コップが大量に使われ、ゴミが大量に出ていました。これを減らすために、ランナー自身がボトルを持ち、ジャグから水を補給するという仕組みを導入。こうした取り組みを続けることで、少しでも大会の環境負荷を減らしていきたいです。
今年はさらに「カーボンオフセット」の取り組みを強化しています。大会から排出される二酸化炭素を計測し、減らす努力をするとともに、残った分はカーボンクレジットでオフセットする仕組みです。地元尾道市と連携して、地域内の環境保護活動に資金が使われるようにしています。地産地消型のカーボンオフセットという新しい試みを導入することで、地域経済の活性化にもつながると感じています。
今までは、「地球にいいことしてます」と、ゴミを減らす努力をする形でしか、コミットできてなかったところを、今回はもう一段レイヤーを引き上げて、カーボンオフセットしていくところまでやれたのは、すごく意味があるのかなと感じています。
レモンマラソンは、ただのランニングイベントではなく、地域、環境、参加者すべてがつながり、共に成長していく大会を目指しています。毎年少しずつ進化しながら、この大会が地域の誇りとなってほしいです。

<今大会の取り組みの詳細はこちら>
10年先も愛され続けるレモンマラソンを目指して
レモンマラソンを通じて感じるのは、地域とのつながりとその重要性です。これまで、私は運営のコアメンバーとして地元の方々やStapleの仲間と一緒に大会を続けてきました。大会が続いていくこと自体が本当に大切で、これからも地域に根付くために、もっと多くの人とレモンマラソンを作って行きたいと思っています。
現場では、約20人のコアメンバーを中心に、当日は200人近いボランティアが協力してくれます。その一人ひとりの思いがつながり、大会の想いを深めてくれています。たとえば、出店者同士の縁が新しい事業を生むきっかけになったり、参加者が移住を考えるきっかけになったりすることも。地域に新しい風が吹く瞬間に立ち会えるのは、このマラソンの魅力だと感じています。
今年のランナーは1350人。年齢層やバックグラウンドが異なる多様な方々が参加してくれています。そして、今年からは海外からの参加者を積極的に受け入れ、地元との交流を深めることにも力を入れています。海外からの参加者が瀬戸田を訪れることで、地域の魅力をさらに感じてもらえたらとても嬉しいです。
ただ、島のキャパシティを考えると、大会の規模にはどうしても限界があります。今後、参加者数や規模を拡大することには慎重にならざるを得ません。しかし、だからこそ一人ひとりが大切な存在で、より深い交流を生むような大会にしていくことが重要だと感じています。大規模化を目指すのではなく、質を高め、地域とのつながりをさらに強くすることに注力したいと思っています。
大会が10年後も愛されて、続いていること。それが私たちの目指す未来です。この大会が地域の誇りとして愛され、参加者が笑顔で瀬戸田を楽しんでくれるように。これからも仲間とともに、楽しいマラソン大会を積み重ねて行きたいです。


大会を一緒につくる仲間を募集します!
せとだレモンマラソンは、たくさんの方々のサポートのもと運営がされています。
安全で楽しい大会にするべく、大会を盛り上げてくれるボランティアメンバー「レモンマラソンファミリー」もその一つです。
私たち運営事務局と一緒に大会を走り抜けてくれるレモンマラソンファミリーを今年も募集いたします。

ボランティア詳細は以下リンクから、ご確認ください!
https://lemon-marathon.jp/volunteer/
せとだレモンマラソン
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