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【ご紹介】学校の働き方改革についての本

こんにちは!タノ🦒です。
今回は、学校の働き方改革にまつわる本を紹介いたします。




1.プロジェクト型業務改善のススメ

先生の幸せ研究所 澤田真由美さんの著書。
(身内を勧めるような感覚ですが)
「自分たちで変える」ことを大切に、壁にぶつかりながらも進んできた学校の事例も含めて、業務改善のあり方を紹介する本です。

以前記事も書きました。


2.職員室の働き方改革

スーパー事務さん上部さんの著書。「テーマ」は協働です。

リノベート(この言葉の響き素敵ですよね)するために、まず自分づくり。
一人で抱えない!一人で潰れない!
その上で無理のない協働のヒントがたくさん見つかります。


3.職員室リノベーション32のアイデア

同じく上部さんの本。

対話をしながら、事務用品の見える化、情報の共有、書類の整理、人が自然と集まる形を作る・・・など、職員室を変えるための現実的な方法をたくさん教えてくださいます!

「職員室なんとかしたい!」
「もっと良い形はないか」
と思う方には、おすすめの本です!
多分「コレコレ!」ってものが見つかる気がします。


4.MOVE YOUR BUS

ちょっと変わり種です。
アメリカの最優秀教師「ロンクラーク」さんの著書。

教育者ならこの本で知っている方もいるかも↓

MOVE YOUR BUSは、チームづくりの本です。
なかなか変わらないと思った時に、そのチームが今、どうなっているのか?
5つのキャラクターで分析した本です。

方向を決めるドライバーや、走り続けるランナーもいれば、不平ばかりをいうライダー(乗っかっているだけの人)もいます。
チームの限られたエネルギーをどこに注ぐのか?
自分はどのキャラクターに当てはまるのか?
寓話チックで面白い本です。


5.成果を上げて5時に帰る教師の仕事術

教員時代に出会った本。
「こんな考え方があるのか」と思った本です。

見出しだけ見ると「早く帰りたいだけ」と思われるかもしれませんが、巻末メッセージが素敵です。自分のお子さんのために早く変えることに罪悪感をもっている方に読んでいただきたい本です。

5時に帰る先生は情熱のない冷たい人?

教師と一口に言っても、色々な方がいます。プライベートも多様です。
「長く働く先生=いい先生」という考えは、苦しむ人を生み出したり、「成果を上げる」ということとは違うところに行き着いたりします。

定時に帰っても大丈夫、それでいて成果を上げることも大事。
そのための役立つヒントが、プライベートも含めてたくさん書かれています。特に若手の方におすすめです。


6.味の素「残業ゼロ」改革

これは少しTHE教育から離れますが、味の素が行った働き方についての本です。赤い表紙が刺激的です。

私の住んでいるところは川崎市ですが、実家の川崎区には味の素の工場があります。そして川崎市の教育委員さんの中に味の素関係の方がいます。
#教育にも熱意のある方

今はプラチナ企業とも言われて、採用倍率もとても高い。
ですが、昔は隠れブラック企業と呼ばれていたそうです。

そこから、いわゆる「義理人情」の運営から脱却するために、現場を含めて話し合い、「現場の声」を集め、「仕組み」に落とし込んでいったそうです。
現場の声が最も大切で、そこから変えていくことが重要です。

「早く帰りたくないから残業が減らない」ということで、なんと午後4時半を定時終業にしたそうです。

もちろん全部を学校に、ということは難しいかもしれませんが、「そんな考え方があるんだ」となりますし、もしかしたら数年後には当たり前になっているかもしれません。


7.校長の力-学校が変わらない理由、変わる秘訣

最後に、少し抽象度の高い、全体的な本を。
工藤勇一先生の著書、校長の力 です。

ここまでの本と比べると、現場の事例というよりも、校長目線での学校のあり方についてが書かれています。保護者・PTA、教育委員会などの話も出てきます。

とにかく「最上位目標」。そのための言葉の力、民主主義で学校を変えるための話です。この本を紹介する理由は、「学校そのものを俯瞰して見ることができる」からです。

現場の先生がいないと学校は成り立ちませんし、現場の時間が子どもにとって最重要。
一方で学校全体の方針を考えて決める校長先生の目線も重要で、「組織ってこうやって変えていくんだ」「校長先生って何を考えているのだろう」と考える機会があれば、管理職目線を持った現場の人が増えるかと思います。

それが協働や、もっと広い改革に進んでいくかと思いますし、トップとボトムで対立しがちと言われる学校において、ミドルアップダウンで繋いでいけるかと思います。



と、いうことで、いくつかの本の紹介でした。

チームでの改革だったり、職員室リノベーションという切り口だったり、一方で「残業時間」という観点からの個人や組織のタイムマネジメント、最後には俯瞰した目線での「学校そのもの」を問うような本。

まとまった先進事例がたくさんあります。

最後に、出版前の本。
10/4 に発売されます。

中村 浩二先生の「学校の働き方改革 WhatよりHowが9割」。

予約しました!
中村先生は、名古屋の小学校教諭、教頭、校長を経て、今は”名古屋市教育委員会事務局教育支援部義務教育課キャリア教育担当課長”をされています。
強い情熱をお持ちの方です。
ここまで紹介した本とも、関係するところが多いかと思います。



学校の働き方改革は、”一律”ではなかなかうまく行かないことが多いようです。
国、自治体、学校、それぞれ”一律”でやろうとしても、なかなかハマりません。

子どもも先生も、一人一人違った人間ですので、もし一律でやるなら型にはめて、何かが犠牲になっていくことが繰り返されていきます。

だからこそ、それぞれの学校で「実践の良いとこどり」をしながら、最適な形を作っていくことで、理想に一歩ずつ近づいていくものだと思います。
理想の形があって、みんなで話し合えて、一歩ずつ進んでいくなら、それそのものがすでに「理想」の1つの形とも思います。


ぜひ、ご紹介した本も参考に、今以上に素敵な学校を、教育を一緒に創っていきましょう。
私も力の限り頑張ります!

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