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ある日記「正解のあるパワポカラオケ」2024年10月24日

 『正解のあるパワポカラオケ』に出演した。マセキ芸能社の事務所ライブでパワポカラオケができて、案の定とても楽しかった。マセキの芸人に出鱈目言わせたらそりゃ絶品だった。
 企画およびスライド作成など準備に膨大な時間を費やしたので本番前にかなり緊張した。企画がメインのお笑いライブでこんなに緊張するのは久しぶりだった。楽屋にあったお菓子をバリバリ食べた。堅揚げポテトはストレスに効く。
 「パワポカラオケ」が何か知らない人のために説明すると架空のプレゼンをするゲームだ。テーマが与えられ、何枚かのスライドに適当な画像が貼ってあり、それらに触れながら嘘のプレゼンを滞りなく行えるかという遊びである。ルールだけでは面白味が全く伝わらないと思うので、気になる方はYouTubeで「パワポカラオケ」と検索していただきたい。『オドぜひ』『太田上田』などの番組でも取り上げられていてどれも面白い。名古屋辺りで大会も開かれるほど盛り上がっており、競技人口はそれなりに多いようだ。
 『正解のあるパワポカラオケ』では、本来正解がないはずのゲームに、雑学のプレゼンというガッツリした正解を付けた。雑学は新書といっしょで披露したものばかりで、「ぷち新書といっしょ」と言ってくださったお客さんもいた。ゲーム参加者にとっては正解があるものに挑むという縛りが生まれて、より輪郭がハッキリした時間になったのではないかと思う。
 ガクヅケの木田さんに楽屋で言われてハッとさせられたのだが、「人前でパワポカラオケをしたい」というモチベーションが生まれるのは不思議だ。芸人ならともかく、普段働いていて即興で気の利いた嘘がつけるかというゲームを大勢の前でやりたいと、どうやって思うのだろう。貴重な休みを使って大恥をかく可能性も大いにあるのだ。その第一歩を踏み出すのは初めてネタをやるのともまた違った危険が伴う。M-1グランプリの出場組数が一万組を超え、漫才頂上決戦がNHKのど自慢的な立ち位置も獲得している今、パワポカラオケより漫才をするハードルの方が低いかもしれない。パワポカラオケが名古屋で大流行りした歴史の発端を知りたい。
 ライブは一時間半みっちり楽しかった。演芸おんせん矢巻さんのMCがまたすごくて、プレゼンターはスベらさないし、対立軸は盛り上げるし、最後まで集中を切らさず走り抜ける体力は化け物だ。出演者全員が芸人としての正解を出せたのは矢巻さんのおかげだと思う。
 ライブをやっていて思ったのだが、お笑いは僕にとって一番のコミュニケーションツールだ。お笑いライブでみんなで集まってワイワイやるのが好きなのだ。楽屋での会話もライブの後の打ち上げもそれほど興味がない。会話自体は楽しいから全く無くなるのは嫌だが、あくまでライブのおまけといった感じだ。新書を読んで、ギャグを作って、企画を練って、それを元手に舞台上でやりとりをするのが好きなのだ。こう思えるのはマセキ芸能社にいるからだと思う。マセキの芸人さんは温かく笑いに変える人が多い。だから舞台上にいるのが居心地がいいのだろう。僕にとってはラジオも生配信もライブだ。気持ちのいい人たちと色んな形で一緒にいられる僕は得難い幸運に恵まれている。

シウマイがプレゼンされている

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