新書といっしょ

新書大好き芸人の倉田シウマイです。新書といっしょに暮らしています。新書とのうれしい出会…

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新書大好き芸人の倉田シウマイです。新書といっしょに暮らしています。新書とのうれしい出会いを増やしたい。新書を1文字も読んだことのない人にも新書を届けたい。新書を読んで世界を面白がって生きていきたい。新書とは旅行だから。

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『ハリー・ポッター』を読んでたら京都大学を卒業した

 『ハリー・ポッター』との出会いは2001年の12月、祖父母の住む三重県の映画館でのことだった。当時、第1作の『ハリー・ポッターと賢者の石』が公開されたばかりで、話題作だからと家族でなんとなく選んで観たんじゃないかと思う。初めて観たときの感想はそんなに覚えていない。鑑賞後にパンフレットとハーマイオニーの杖の形のボールペンを買ってもらった。グッズなるものに興味がない僕にしては珍しい行動なので、きっと映画がすごく面白かったのだろう。  後日、本屋に行ったときに母が「これあの映画の

    • ない日記「五山の残り火でマシュマロを焼く」

       十五夜も近づいたので五山の残り火でマシュマロを焼きに京都へ行ってきた。  毎年八月十六日に京都では五山送り火が行われる。五つの山でかがり火を焚き、お精霊(しょらい)さんと呼ばれる死者の霊をあの世へ送り届ける行事だ。大が二つ、妙、法の文字と、鳥居、船の形が次々に浮かび上がる。京都の人々は家から出て送り火を眺め、盆を終わらせる。  僕が住んでいた京都大学熊野寮は五山送り火を見るのに絶好のスポットだ。京都は景観条例によって四階建てより高い建物が基本的に禁止されている。そのため四階

      • ない日記「元後輩っぽい犬」

         台風の夜、外の様子が気になって家から出ると、玄関の前にびちょびちょの犬が横たわっていた。暑くなったタオルケットを腹から蹴飛ばした後のような寝姿だった。我が家はペット禁止のアパートなのでどこからか迷い込んできたのだろう。そっとドアを閉めた。  うまかっちゃん博多からし高菜風味を油そば風にして食べた。湯切った麺に胡麻油をかけてスープの粉末を半分かけた料理だ。粉末が半分でも塩っぱかったので次は三分の一にしようと誓った。袋麺で油そばを作ると麺のちぢれが互いに絡み合い、乾きかけの茹で

        • ある日記「2024年9月の暮らし」

          身の回りで起きたことや頭を駆け巡った考えを記します。少しずつ増えていきます。倉田紘顕の日記です。 2024年9月19日「やれたらいいなと思うライブ」・『収益停止したスケベ大学学長に怪しいビジネスを持ちかける人たち』 →スケ大のYouTubeが収益停止されたらしい。まあ当たり前なのだけど学長としては資金面で焦りを感じているはずだ。そこで怪しいビジネスを持ちかける人たちを集めて、ビジネスのプレゼンをしてもらう。スケ大というリソースを使ってどんな法律スレスレのビジネスを提案するの

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          ない日記「五山の残り火でマシュマロを焼く」

           十五夜も近づいたので五山の残り火でマシュマロを焼きに京都へ行ってきた。  毎年八月十六日に京都では五山送り火が行われる。五つの山でかがり火を焚き、お精霊(しょらい)さんと呼ばれる死者の霊をあの世へ送り届ける行事だ。大が二つ、妙、法の文字と、鳥居、船の形が次々に浮かび上がる。京都の人々は家から出て送り火を眺め、盆を終わらせる。  僕が住んでいた京都大学熊野寮は五山送り火を見るのに絶好のスポットだ。京都は景観条例によって四階建てより高い建物が基本的に禁止されている。そのため四階

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          ある日記「2024年9月の暮らし」

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          ない日記「手紙の味」

           久しぶりにいい手紙が食べたくなって京都に行ってきた。  朝六時に起き、電車を乗り継いで、京阪の神宮丸太町駅に着いたのは九時半ごろだった。地下改札を抜け、少しカビ臭い階段を登ると、京都の空が待っていた。景観条例で高い建物が禁止され、その広さを保った空を眺める度に、僕は口から「あー」と漏らしてしまう。魂を吸い込みそうな京都の空はだいたい曇りだ。  鴨川をゆっくり歩きたかったが、店の予約の時間が近づいていたので、橋の上から川面を眺めるだけにした。欄干に立派な五月人形くらいの大きな

          ない日記「手紙の味」

          ある日記「2024年8月の暮らし」

          身の回りで起きたことや頭を駆け巡った考えを記します。少しずつ増えていきます。倉田紘顕の日記です。 2024年8月31日「祭りの後のマクドナルド」 近所のアーケード商店街で祭りが開かれた。と言っても、神輿も盆踊りもなく、テキヤの屋台もない。商店街の組合が主催したことがプンプン伝わる祭りだ。それぞれの店が外に机を出したり、テントを張ったりして、お祭り限定メニューを販売していた。組合のママさんたちは、どこのメーカーかもどこで仕入れたのかも分からないおもちゃを売っていた。神社の祭り

          ある日記「2024年8月の暮らし」

          ない日記「はとバス火星ツアー」

           商店街の福引で二等が当たったので、はとバスで火星に行ってきた。一等がオーブンとしても使える電子レンジで、しかも脂がいい感じに落ちてヘルシーなやつだったから、どうせならそっちが当たって欲しかった。とはいえ、ないものねだりをしていても仕方がない。平日の朝から火星にくり出してみた。  はとバスって東京都をぐるぐる回ってるもんだと思っていたので、火星が守備範囲に含まれるのは意外だった。どうやら僕と同じ疑問を抱く人は多いらしく、バスガイドのお姉さんが解説してくれたのだが、火星は行政区

          ない日記「はとバス火星ツアー」

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          ない日記「手紙の味」

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          ない日記「サンリオキャラクター国政選挙」

           ここのところ家で蕎麦ばかり食べていたので、投票に行って外食することにした。  政策の決定に政治家が関わらなくなって六年が経った。かつての選挙制度では国民の意思が正しく政策に反映されなかったので、政治家ではなく政策に投票する制度が作られたのだ。その際、政策の説明やイメージを伝えるキャラクターがあった方がいいということで、白羽の矢が立ったのがサンリオのキャラクターたちだった。  ハローキティを筆頭としながらも、良い意味で統一感のないサンリオのキャラたちは、多種多様な政策を代表さ

          ない日記「サンリオキャラクター国政選挙」

          ない日記「生活リズムのいいニート」

           いつもより甘い海苔の佃煮ができたので、生活リズムのいいニートに会いに行くことにした。  大学の同期である三上は、横浜にある実家に閉じこもって生活しているニートだ。歳は僕より一つ上で、いわゆるアラサー女子である。本人は「アラサー」の響きが気に入ってるらしく、二十八歳を超えたあたりから「ありがとうございました」を「あらしたぁ」と言い始め、今では完全に「あらさぁ」と言うようになっている。  三上はニートにしては珍しく生活リズムがいい。平日は朝七時に起きて日付が変わるころに寝ている

          ない日記「生活リズムのいいニート」

          ない日記「明治時代のBOOKOFF」

           夏があまりにも早く来たので、電車を乗り継いで明治時代に行ってきた。お目当てはBOOKOFF。Instagramでどこぞの誰かが写真をあげていて、本好きの食指が動いてしまった。  毎度のことながら、真田岬駅の乗り換えが面倒で、空港かと思うくらい動く歩道に乗った。もしくはディズニーランドに向かうのに東京駅で京葉線に乗り換えるくらい。ディズニーランドに行くなら夢見心地でボーッと踏板に乗っていればいいが、この日は目的地がBOOKOFFなので、勢いで旅に出たことに早くも少し後悔した。

          ない日記「明治時代のBOOKOFF」

          『バチェロレッテ』は営業力の勝負だった

           『バチェロレッテ』がこんなにも面白いとは思わなかった。  『バチェロレッテ』(正確には『バチェロレッテ・ジャパン』)とは、美人で社会的地位も確立した女性の元に、イケメンで仕事も超順調な男たちが集まり、女性の心を射止める為にデートをしながらバトルを繰り広げる恋愛リアリティ番組だ。  この説明を読んだ段階で「なんだよそれ」と興味を失ったそこのあなた。めちゃくちゃ気持ちがわかるので僕と友達になっていただきたい。僕だって以前は見てもいない番組に対して失礼なほどに文句が思い浮かんでい

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          高学歴ってどうなのよ

           芸人がテレビに出続けるためにキャラは必須だ。芸人は一瞬画面に映っただけで視聴者に強い印象を与え、覚えてもらわなければならない。そのためにテレビが編集によって派手に脚色できるペルソナを差し出す必要があるのだ。  とはいえ、キャラと向き合うのは大変辛い作業である。僕のように自分に色々な才能があって多面的な魅力を持ちたいと願う人間にとっては特にそうだ。なぜならキャラとはその人を構成する様々な要素から1つだけ輝くものを取り出して、その1つで全身を覆ってしまうと完成するものだからだ。

          高学歴ってどうなのよ

          認知症で銀行口座が凍結されたときの対処法

           死ぬ直前まで仕事をしていたい。できればやりたい仕事がいいが、やりたくない仕事でも構わない。とにかく仕事の途中で死ぬのが理想だ。  仕事と言ったって色々あるが、何か目標に向けて努力する類のものが好ましい。明日やるべきことがある状態で息絶えたい。どこか走る目的地が欲しい。きっと僕は目標中毒なのだ。  今年で30歳になるが、努力というものを極力避けずに生きてきたように思う。それができたのは、明確な目標を持っていれば、苦しみが通過するものに過ぎなかったからだ。今この瞬間を味わうこと

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          金持ちなら無免許で事故を起こしても許される国

           「本当は優しい人」という物言いがどうも苦手だ。これを言われてしまうと、「君がそう言うならきっと優しい人なんだね」と一旦納得し、口から飛び出しかけてた矛を納めるしかなくなる。だって「優しい人」のことを悪く言いたくないし、人を表面的な印象で判断する想像力の乏しい人間だと思われたくないから。  でもさ、「本当は」ってなんだよ。少なくともこちらが見た限りではムカつく奴か、失礼な奴か、怖い奴か、横暴な奴か、その他なにかしらの悪感情を想起させるような奴だったのは間違いないはずだ。そんな

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          ディズニーランドは虚構を現実にする

           ディズニーランドに行った。実に9年ぶりくらいだ。案の定また行きたくなっている。行った翌日が一番やばかった。ディズニーランド行く用にパッキングされたリュックがまだあるし、起きたその勢いで「え、通勤ですけど?毎日行ってますけど?」みたいな顔でまた行ってやろうかとも思った。京葉線って意外と通勤の人乗ってるから、途中までサラリーメンの一員のフリして乗って、電車が舞浜に着いたら「あれれ?足が勝手に!」つって夢の国にピットインしちゃいましょか、なんて頭のなかでぐるぐる考えてた。  9年

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          日本が安く買われている

           マックがやたらと高い。気付いたら値上げをしている。マックに限らず高くなってるのはわかってるんだけど「お手軽」の象徴みたいな店が高くなってるのは腹の底にズシンと来るものがある。食べても腹にたまらないのに。でもポテナゲだけは嘘みたいに安い。マックはポテナゲに自らの威信を全ベットしているのか。できたらTHEハンバーガーともいえるチーズバーガーを安くしてくれ。倍チーズバーガーがたまらなく好きなんだ。  マックには都心型価格というものがある。都会のマックは高いのだ。人件費とか賃料とか

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