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ある日記「劇場でお目にかかれる日まで」2024年12月14日

 ありがとう。応援してくれるみなさん。あなたたちがいるから僕は芸人として存在している。これは事実だ。過言ではない。
 芸人としての自分を認められるのは笑い声が聞こえてきたときだ。笑い声が僕の輪郭を決定する。コウモリが音波をソナーとして空間を認識するのと丸っ切り同じ原理だ。笑い声がなければ僕はいないのだ。
 昔からよく無視されてきた。今でもよく無視される。無視してもよい人として見做されがちだ。自分を主張するのが苦手で、相手の視界を遮るのが嫌だからだろうか。よく分からないことを言ってしまうからだろうか。おそらくどちらもだろう。あと基本的に声が小さい。それゆえ無視されても平気であるように、一人でも楽しくいられるように、人生を明るく過ごしてきた。
 僕が芸人になったのは、芸人に憧れてしまったのは全くの偶然だ。散歩をしていたら場外ホームランが頭に落ちてきたような経緯でお笑いを始めた。みんなで舞台に立っているとき、自分が存在しなくてもいいような気がする。みんなが笑っていれば、それでいいのだから。
 今ではnoteやYouTubeやSNSが生まれてくれたおかげで、ネットを通じて温かい反応をもらえるようになった。温かさを感じたとき、自分に皮膚があることを知る。生きた思いが僕を生かしている。そうして元気になって舞台に飛び出していく。
 ありがとう。僕を芸人でいさせてくれて。いつだってみなさんに恩返しがしたい。面白いものを作りたい。この人を応援していると誇れる存在でありたい。
 わくわくするライブを作ろうと思う。心に火が灯る文章を書こうと思う。ニューロンがスパークする生配信をしようと思う。生きていると発信しようと思う。
 そして、有名になって、全国をまわりたい。みなさんに顔を直接お見せしたい。笑ってもらって、僕も笑いたい。やっぱり舞台にいるのが好きなのだ。
 劇場でお目にかかれる日まで、どうぞご自愛ください。

この世にはまだ知らない味のお茶がある。


客席が東京ドーム五個分のラーメン屋には行列がない

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