記事一覧

影の光線 [in progress]

6月27日(金)17:15  退勤時間まであと一時間を切ると、もはや何をやっても無駄な気がしてくる。「承知しました。」や「ありがとうございました。」で片付く場合を除い…

shoko
3年前

白黒 01 表裏 じゃなく

朝が夜になるといって 太陽が沈んでから月が昇ってくるわけではなく 青空に浮かぶ三日月 月のない夜の夜明け 朝と夜の間にはたくさんの空色があって 私たちはそれを味わう …

shoko
3年前

幸せは 私たちは

目の前が真っ暗になった 世界が終わったと思った でも その日も誰かの誕生日で 恋人たちの記念日で 新しい命が生まれている 不幸な私たちと幸せなあなたたち 地球をまだら…

shoko
3年前
1

でもそれでも

地は轟き 海は荒れ 私たちをのみこむ ハイテクな生活 科学のたまもの みな自然にひれ伏すより他なく 人々の声 社会の渦 私たちを揺さぶる 何が真実なのか 誰が信用できる…

shoko
3年前
2

いそがしい いし

ああ忙しい 忙しい忙しい 自分の仕事 上司の指示 チームの役割 会社の責任 忙しい忙しい もう疲れた 疲れた疲れた 次から次へと舞い込む仕事 ひとつずつしかこなせ…

shoko
3年前
2

いつの間に

いつの間に こうなってしまったのか 忘れ去りたい過去 誰にも言えないこと あの時は辻褄が合ったのに いまや 後悔の自分を責めるしかない いつの間に こうなってしまっ…

shoko
3年前
1

影の光線 1/XX

6月27日(金)朝  自分の成長を自分で感じることは果たしてあるのだろうか。  Or maybe it will be like this forever.  Xとyは一度だけ交わり、潔く別れて二度と交…

shoko
3年前

チ ヨ コ レ イ ト

チ ヨ コ レ イ ト なんて幸せな響き ごほうび お誕生日会 バレンタインデー チ ヨ コ レ イ ト なんて魔法の言葉 お母さんが好きな お友達が好きな 大好きな人…

shoko
3年前

大人になる

定義を与えることで 大人は理解できるようになる 政治が動き 事業が生まれ 社会が機能する 定義なくして 大人は迷子になり 定義があるから 大人は協働する 選択肢が…

shoko
3年前
1

さあ、

さあ、新しい朝だ 今日も1日頑張ろう 未来への夢と希望に満ちた目と 力みなぎる身体で さあ、人生の新たな1ページ これからはもっと頑張らないと 心通う仲間と いつも陰…

shoko
3年前
1

みんなうわの空

天地が一変しても 子供たちはうわの空 空の下でなわとび まのびしたあくびの後 猫はこたつで丸くなる にわかに世界が暗転しても 人々は忙しく働き 週末は一家だんらん …

shoko
3年前
3

未知の知に辿り着くまで

多くの未知が世界を轟かせ 社会は混沌とし 人々は右往左往し これまでを諦めるよう諭され これからが見えなくなった 青春のワンシーンとなるはずだった春 夢と期待を込…

shoko
3年前
1

人間勝手

蝉の寿命はひと夏といって憐れむのは 彼らが四季に生きることなく死んでしまうからか それとも人間が夏の終わりの寂しさを蝉の最後に重ねているからか 愛を求めて 美しい…

shoko
4年前

夏は

真夏の空に浮かぶ入道雲 日が沈んでしまったらそのもくもくを見せつけることができないのに 精一杯鳴く夏の虫たち 一週間も経てば力なく灼熱のアスファルトの上で死を待つ…

shoko
4年前

影の光線 [in progress]

6月27日(金)17:15

 退勤時間まであと一時間を切ると、もはや何をやっても無駄な気がしてくる。「承知しました。」や「ありがとうございました。」で片付く場合を除いてメールを出すには遅すぎるし、新しいエクセルファイルに取り掛かるには疲れ過ぎている。フォルダの整理とかデスクの型付けとか、日頃「時間があるときに」と思っている雑務に取り掛かるのも一つの手だが、うっかり時を忘れて型付けに集中してしまっ

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白黒 01 表裏 じゃなく

朝が夜になるといって
太陽が沈んでから月が昇ってくるわけではなく
青空に浮かぶ三日月
月のない夜の夜明け
朝と夜の間にはたくさんの空色があって
私たちはそれを味わう

四季が移り変わるといって
春 夏 秋 冬 それだけではなくて
梅雨が長続きする夏
暖かく積雪のない冬
春 夏 秋 冬 それぞれの移ろいかた
私たちはそれを愉しむ

子供が大人になるといって
成人まもなく社会で生きていけるわけではなく

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幸せは 私たちは

目の前が真っ暗になった
世界が終わったと思った
でも
その日も誰かの誕生日で
恋人たちの記念日で
新しい命が生まれている

不幸な私たちと幸せなあなたたち
地球をまだら模様にする

みなで手と手を取り合って
私たちにはできると信じて
でも
その日も誰かのお葬式で
無職で住む場所を追われる人がいて
こどもが残虐な事件の犠牲になる

幸せな私たちと不幸なあなたたち
人類の希望を寡占し絶望で埋め合わせる

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でもそれでも

地は轟き
海は荒れ
私たちをのみこむ
ハイテクな生活
科学のたまもの
みな自然にひれ伏すより他なく

人々の声
社会の渦
私たちを揺さぶる
何が真実なのか
誰が信用できるのかと
不本意にも世の流れに流され

不安で泣き叫ぶこども
希望に燃え立つおとな
私たちは引き裂かれる
正義と正義がぶつかり合い
悪は野放し
未曽有の事態に為す術もなく

愚かな人間に
自然の仕返し
私たちは慌てふためく
病が病を

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いそがしい いし

ああ忙しい 忙しい忙しい
自分の仕事 上司の指示 チームの役割 会社の責任
忙しい忙しい

もう疲れた 疲れた疲れた
次から次へと舞い込む仕事 ひとつずつしかこなせないのに
疲れた疲れた

もうやめる やめるやめる
頑張っているのに頑張れなんて なんて無責任
やめるやめる

学校で勉強してきたのは 会社で働くためだったのかな
みんなと仲良くしてきたのは 世渡り上手になるためだったのかな
方程式が解

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いつの間に

いつの間に こうなってしまったのか
忘れ去りたい過去
誰にも言えないこと
あの時は辻褄が合ったのに
いまや 後悔の自分を責めるしかない

いつの間に こうなってしまったのか
ありがとうも
ごめんなさいも
本当は言いたいのに
もはや 偏屈な自分に呆れかえるしかなく

人は 社会は 世界は 日々進化し続け
今日と同じ日が巡ってくることはなく
私も あなたも 誰もかれもみな いつかは死んでしまう
進化し

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影の光線 1/XX

6月27日(金)朝

 自分の成長を自分で感じることは果たしてあるのだろうか。
 Or maybe it will be like this forever.

 Xとyは一度だけ交わり、潔く別れて二度と交わることのないそれぞれの進路を進む。
 この潔さを学ばない私たちは、過ぎた日の栄光にうぬぼれ、将来の夢の設計に没頭する。あるいは、後悔の念に執着し、平素を装いつつも絶望したと思えば、まだ見ぬ明日

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チ ヨ コ レ イ ト

チ ヨ コ レ イ ト
なんて幸せな響き
ごほうび
お誕生日会
バレンタインデー

チ ヨ コ レ イ ト
なんて魔法の言葉
お母さんが好きな
お友達が好きな
大好きな人が大好きな

チ ヨ コ レ イ ト
なんて広い世界
ケーキ クッキー アイスクリーム
そのままでも 溶かしても
みんな大好きだと思っていたのに

この幸せの裏に
この魔法の陰に
つらい仕事をしているひとたちがいる
わたしの幸せの

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大人になる

定義を与えることで 大人は理解できるようになる
政治が動き 事業が生まれ 社会が機能する
定義なくして 大人は迷子になり
定義があるから 大人は協働する

選択肢があるから 青年は大志を抱く
勉強し 部活に励み 友達と切磋琢磨する
選択肢なくして 青年は夢を抱くことができず
選択肢があるから 青年は頑張れる

みんながいるから 子供は成長する
見よう見まね 教えられて 大きくなる
誰かがいないと 

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さあ、

さあ、新しい朝だ
今日も1日頑張ろう
未来への夢と希望に満ちた目と
力みなぎる身体で

さあ、人生の新たな1ページ
これからはもっと頑張らないと
心通う仲間と
いつも陰で応援している家族の想いを背負って

人々が行き交う街 誰とも目を合わせることなく
それぞれの1日 それぞれの1ページを刻む

さあ、こんなこと聞かれても知らないし分からない
私のせいじゃないのに
他の人に聞いてください
私には関係

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みんなうわの空

天地が一変しても
子供たちはうわの空 空の下でなわとび
まのびしたあくびの後 猫はこたつで丸くなる

にわかに世界が暗転しても
人々は忙しく働き 週末は一家だんらん
寒空の外 暖かくて幸せな家庭

誰にも見られずに死んでしまうノラ猫
人々が汚した水は魚たちを苦しめるのに
人々が汚した空気に私たちは苦しむのに

青い空に浮かぶ白い雲
群れをなして飛ぶマナヅル 静かに川魚を狙うオオワシ
私たちは私たち

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未知の知に辿り着くまで

多くの未知が世界を轟かせ
社会は混沌とし 人々は右往左往し
これまでを諦めるよう諭され これからが見えなくなった

青春のワンシーンとなるはずだった春
夢と期待を込めた声援が飛び交うはずだった夏
正義とは何かと問う東の声に紅葉を愉しむことを忘れ
年始の支度をしながら日々更新される数字を見つめた

既知が覆される恐ろしさに
大人たちは狼狽え 子供たちは上の空で縄跳び
かつては遠い思い出 未来はまだ地

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人間勝手

蝉の寿命はひと夏といって憐れむのは
彼らが四季に生きることなく死んでしまうからか
それとも人間が夏の終わりの寂しさを蝉の最後に重ねているからか

愛を求めて
美しいものを求めて
快適を求めて
私たちは進化してきた

笑顔にするものを作っては涙を流すことを忘れ
いらなくなったものを捨てては欲しいものを買い
暑さに涼を、寒さに暖を作ることで
私たちは豊かになった

地を拓き水の流れを操り
大地を私たち

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夏は

真夏の空に浮かぶ入道雲
日が沈んでしまったらそのもくもくを見せつけることができないのに

精一杯鳴く夏の虫たち
一週間も経てば力なく灼熱のアスファルトの上で死を待つだけなのに

夏休みの思い出
大人になってしまうとその眩しさは年を取ったことを感じさせるだけ

夏だ、夏だ、今年の夏は何をしよう
果てしなく青い空を見上げる自分のちっぽけさにただただ絶望する