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ゼロ・インパクトが与える来たるコストゼロ社会

甕裏醯鶏(おうりけいけい)
→ 見聞の狭い、世間知らずの小人物のたとえ。

見聞の狭い人は世の中にたくさんいる。

でも、それは今自分が感じている感覚で、もしかするとそう思われる側に回ってしまうかもしれない。

つまり、自分は最前線にいると思っていても実は時代遅れだったりといったこともあり得る。

そうはなりたくないと日々思っているが、そのためには常に情報のシャワーを浴びる必要がある。

それから、変化が起こるのには必ず理由がある。

ということは、歴史を学ぶことも大切なのである。

テクノロジーの進化による産業の変化

ゼロ・インパクトという言葉を聞いたことがあるだろうか。

テクノロジーの進化は様々な領域でコストゼロ化を推し進めてきた。

より噛み砕いて解説すると、インターネットの登場で中抜きしていた業界を追いやった。

わかりやすくいうと、エンターテインメント業界の変化である。

エンタメの四大産業といわれる、音楽、ゲーム、映像、書籍を大きく変えた。


四半世紀前、つまりは25年前にはCDやMDで音楽を聞いていたのが、AppleのiPodの出現がライフスタイルを変えた。

そのキャッチコピーは1,000曲をポケットにという、とてもインパクトのあるもので、スティーブ・ジョブズ自身が考えたものとされている。

その後、iTunesの登場で音楽はデータをダウンロードして聞くことが一般的になった。

そして今、多くの音楽ストリーミングサービスが登場しており、いつどこにいても好きな曲にアクセスできるようになった。

映像を見るのも、かつてはレンタルビデオショップに通っていた。

ビデオを1本ずつ借りて返しに行くというのが当たり前だった時代は、そんなに昔ではない。

それが今やスマホやタブレットで見ることができる時代だ。

多くの動画配信サービスが登場し、それこそ一生かかっても見ることができないほどの作品にアクセスができる。

ゲームの世界も同様だ。

かつてはハードウェアを持ち歩いていた時代からオンライン配信が主流になった。

対戦相手や仲間に会ったことがなくても楽しむことができるのは、もはや珍しい感覚ではない。

書籍の世界を変えたのは、誰もが知っているAmazonだ。

こちらも説明する必要がないほどに生活に浸透しているが、切っても切り離せない存在になっている。

産業界で起きた3つの革命

インターネットが世界を変えたことは、今の時代を生きている人には当たり前のことすぎて革命という感覚すらない。

ただ、歴史を振り返ってみたときに少なからず3つの産業革命があった。

冒頭に書いたが、こういった歴史と背景を知っておくことはとても重要だ。


まず、18世紀半ばから19世紀前半にかけて英国で起きた、第1次産業革命についてだ。

人力で行っていた作業を石炭による蒸気機関を動力として機械化することで、作業効率を大幅に上昇させた。

モビリティ分野では鉄道が生まれて輸送効率が格段に向上した。

通信コミュニケーション分野では印刷技術の普及によって情報の拡散が飛躍的に進むこととなった。

次に起きたのが第2次産業革命で1865年から1900年と定義されるのが一般的だ。

エネルギー分野では石油が動力源のメインになり、モビリティ分野ではガソリンによる自動車や飛行機が輸送手段へと変化した。

さらには、通信コミュニケーション分野では、通信技術の進歩により電話が発明されることになる。

最後に、第3次産業革命となるわけだが、20世紀半ばから20世紀後半がその時代とされる。

原子力がエネルギーの領域で存在感を増し、モビリティ分野ではガソリンと電気で動くハイブリッドカーが普及した。

そこから電気自動車(EV)が注目されていることは、多くの人が知っている事実だろう。

この時代に大きな変化をもたらしたのが、通信コミュニケーション分野におけるインターネットの発明だ。

こちらもくり返しになるが、通信機器も携帯電話からスマートフォンへと変遷し、インターネットに簡単にアクセスできるようになった。

誰もがインターネットを通じて様々なサービスを享受できる世界になったということだ。

必ず変化が起きている3つの分野

上述したとおりだが、あえてしつこく書かせてもらった3つのワードがある。

・モビリティ
・通信コミュニケーション
・エネルギー

この分野でのコストゼロというのが進んでいるというのが実態である。

例えば、通信インフラ分野で追加コストがかからない社会になると、どういったメリットがあるかを考えてみよう。

クラウドサービスを提供する企業の最大コストはサーバ運営にかかる電気代だが、再生エネルギーだけで賄えれば、電気代がゼロになり収益性は高まる。

他にも、もはや若い世代を中心にネットショッピングが主流になっている今、数多くのEC(電子商取引)事業者が登場している。

ネットショッピングをした商品は運送業者が運んでいるわけだが、この送料というコストは事業者にとってはかなりの負担になる。

この配送がドローンや自動運転車による配送に切り替われば、送料に関する人件費というコストは限りなくゼロになる。

そんな時代がそう遠くない未来に来るのかもしれない。

こんな具合に、3つの分野で必ず変化が起きることは、しっかり頭の片隅に置いておいた方がいい。

まとめ

私は私の生きた時代が最高だったと胸を張れる人でありたい。

そのためには、時代に合わせた柔軟な考え方も必要だろうし、なぜそういう方向へ人が流れていくのかを理解する必要がある。

最も重要なことは否定から入らないことで、試してみることや聞いて理解しようとする行動力だろう。

そう、時代は常に変化していて未来はワクワクするものでしかない。


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植田 振一郎 Twitter

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株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。