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写真と写実画
写実画を時々目にすると
その描写の美しさや繊細さに
心奪われてしてしまう。
あたかも写真で見てるかのようで
どこか写真とは違う美しさ
人の手で書かれたものだからという
その感動や理由にとどまらない
美しさの理由がある気がする
現在の写真は画素数も上がり
虫眼鏡で見てもそのドットを
発見できないほど綿密であるはずなのに
何故か目が喜ばないことがしばしば
もしかしたら埋め尽くされたドットの
空間に目のセンサーは想像力を
掻き立てられるのかもしれない。
よく言う空間であります。
懐古主義だからなのか
それとも古き時代のフイルムやCCDデジタル
センサーが
綿密さでは足にも及ばなかったが
人の心を動かす描写の面で
もしやどこか
勝ってる部分があったのではと
時々思ってしまう。
以前、ご近所から葡萄を
頂いたことがあった
テーブルに置き写真を撮り
写実画のような描写に近づけないか
あれこれと試行錯誤してみることにした
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その工程はと言えば
まずコントラストを下げては
霞を除去しを
自分の思う案配まで
コントロールすること。
時折どこか隠し味のように
黒をしめては
グレインを付与する
色合いは全体に微妙に変化させること
あれこれとやって出来上がった一枚
なんとなく鉛筆画のようにも見えるが
残念ながら水滴のリアルさも
元はそのままを写す
写真であるはずなのに
美しくなかった。
自分が求める色合いはどこにあるのか
どの時代の写真に自分は魅了されてるのか
これはとても大切なことのように
最近思えてる。
アントニオ・ロペス
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彼のこの絵が好きで
コピーを部屋に額に入れて飾っている
時々それを見ては
この世界観が好きなのだと思う
黄昏時の風景や人々
そんな感じなのだが行き着くことは
到底できない