幸せを問う物語
虎本です。
ステージタイガーは現在、芸術鑑賞公演「GOING HOME」の稽古の日々です。
芸術鑑賞公演とは…他の稽古場noteでも書かれていますが、学校で授業の一環として上演される演劇作品のこと。
場所は大阪ではない某所。
場所はいわゆる学校のホールで、お客様はそこに通う生徒の皆さんになります。
なので、いつも応援いただいている皆様にお見せすることができないのです。すみません。
いつの日か、 本作が日の目を見る機会を…と画策中ではあります。
そしてそれ以上に、本作をまだまだ色んな学校で上演したいと思っております。
ぜひ、お気軽に to@st-tg.net までメールでお問い合わせください。
…と、宣伝はここまで。
稽古場はいよいよラストシーン。
本作ではステージタイガーらしい、派手な演出はありません。
殺陣もダンスも、走りも、歌も、舞台装置の大転換もありません。
とある一軒家のダイニングで、会話のみで構成される、ありふれた日常の物語です。
しかしこのラストシーンには、まるで刀を振るように、汗と涙を流して叫ぶように、熱い内面の激情とぶつかり合いがあります。
血は流れませんが、常に心臓はドクンドクンと脈打っています。
そうした意味では、実にステージタイガーらしい作品だと思います。
そこには、僕のこだわりがあります。
今を生きる10代の若者・学生たちに、「幸せとは何か」を伝えたいのです。
しかもありふれた、当たり前の、見慣れた風景の中で。
人生は、日常は、これからの未来は、決してフィクションではなく。
早送り再生や一時停止もなければ見逃し配信もない。
異世界に転生しないし、都合のいいレベルアップもしないし、魔法もないし、タイムリープもしない。
空から人は降ってこないし、偶然ロボットに乗ることもないし、
選ばれた存在として、謎の力も手に入らない。
そんな、一見してつまらないもの。
だけど、その中にこそ、幸せはある。
そんなことを伝えたいのです。
目新しさばかりアピールするエンターテインメントに
攻撃的な言葉が並ぶタイムラインに
ヒット数を稼ぐために何でもありな連中に
僕は違和感がある。
毒も、棘も、社会的意義も、
何もなくても。
そこに人が誠実に善良に生きて、誰かを想うことで、心が満たされる時間を創出したいと思います。
どうですか!?
GOINGHOME、見たくなってきました?
そんな時は、
ぜひお気軽に to@st-tg.net までメールでお問い合わせください。
さあ、今日も稽古。
今日はきっとラストまで動きがつきます。
どうすればより心が動くか。日々俳優と勝負。
創作とは
答えのない問題に取り組むのに似ていて
コースのないトラックを走るのに似ていて
楽譜のないメロディを奏でるような作業。
まるで学生時代のガムシャラで奔放だった、あの時のよう。
大人も青春できるのが、芸術のええところです。
間もなく通し稽古。
俺は楽しみでしゃあないです。
虎本剛
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