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自傷行為って・・・


こんにちは☆

REOの大平です!

最近はお天気が良くて過ごしやすい横浜です★

さて、今日も不登校体験談を書いてみようと思います。

生徒さんの中には、いわゆる『自傷行為』をする生徒さんもいます。

これは、ある不登校経験者さん(Cさん)のお話です。

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Cさんは、高校2・3年生の2年間、不登校で過ごしました。

ずっと優等生で、学年トップでいることが当たり前の生活でした。

でもある時、自室で勉強していたら、ぷつんと緊張の糸が切れたように、勉強できなくなりました。机に向かっても、何も頭に入ってこないのです。教科書の文字がばらばらに踊って見えました。

今思えば、毎日毎日何時間も勉強して、「これを続けて希望の大学に行けなかったらどうしよう」という不安や、先生や親御さんからの期待に答えられないかもしれない、という恐怖に押しつぶされそういなっていたんだと思います。そもそも、当時の「希望の大学」は親御さんや先生の「希望の大学」であって、自分の希望なんかわかっていませんでした。

ただ、失望されたくなくて必死でした。

勉強ができない、となるとそのこと自体が不安になりました。

「トップじゃなくなったら、生きてる意味なんかないじゃん」と思いました。

それで、気づいたら腕を切っていました。

血がにじむと、なぜだか少しほっとしました。

「いま私、生きてるんだ。」

と感じました。

自傷行為をしたことは、しばらく誰にも言えませんでした。

傷口を隠して、勉強ができないことも言わずに、何とかやり過ごしました。

しばらくして、定期テストの時期が来ました。

Cさんには、もう試験を受ける気力は残っていませんでした。

それで、学校に行かなくなりました。

それがきっかけで、自傷行為のことも親御さんや先生にばれました。

お母さまには、「なんでそんなことしたの?」と言われました。

でも何を言ってもわかってもらえないと思ったし、はっきりした理由なんてなかったので、何も言いませんでした。

それからは、毎日質問攻めでした。

でも、それがつらくてたまりませんでした。

説明することなんてなにもない遠む一方で、今思えば、口で言えない分、体に傷をつけることで自分がつらいことを表現しようとしていたのかもしれません。楽に死ねるなら死にたいと思ったけど、どうやったらいいのか分からないし、本気で死ぬ気はなかったかもしれません。

「これだけつらいんだから、学校になんて行けるわけがない」という不登校への免罪符ようなところもあったような気がします。とにかく、傷をつけると、少し心が癒されるのは確かなことでした。

その後、2年間の不登校生活を経て、高卒認定試験を取得し、Cさんは専門学校に進学しました。

当初に希望していた大学には行けませんでしたが、本人は満足でした。

そのころには親御さんもだいぶCさんの希望を尊重してくれるようになっていたので、祝福してくれました。

実家を離れ、自由な生活をしていくうちに、Cさんはだんだんと元気になっていきました。

はじめは、嫌なことやつらいことがあると、たまに自傷行為をしてしまうことがありましたが、しばらくしたら「もうこんなことをするのやめよう」と、すっと、自然に思えるようになり、それからは自傷行為をしていません。

「とにかく、『なんで?』と問い詰められたり、自傷行為を怒られるのがつらかった。」

「ある時、父親が、『うん、なんかしんどくなったんだよな、寝てろ寝てろ。」と言って毛布を掛けてくれた時がすごく安心して、涙が出た。休んでいいんだって思った。」

「自傷行為に対して、こういうふうに対応すればいいとか、ネットに色々のってるけど、それは本当に人それぞれだと思う。わかったふうな対応はしないであげてほしい。」

「自傷行為は、本人が自然に『やめよう』という気持ちになればしなくなると思う。だから自傷行為そのものをなくす方法じゃなくて、自傷行為をしたいって思わなくなるような環境を作っていけたらいいのかも。」

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私は、Cさんの言っていた、「自傷行為そのものをなくす方法じゃなくて、自傷行為をしたいって思わなくなるような環境を作る」というのは不登校にもいえることなんじゃないかなと思います。

不登校という状態そのものをなくそうとするのではなく、本人の気持ちや、環境を元気に整えていくことが大事なのではないでしょうか。

心の問題の解決に、マニュアルはありません。一人一人の心境に寄り添って、考えていかなくてはいけないと、私も改めて感じました。

REO 大平

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