「メダル獲得ランキング」は本当に必要なのか?
4年前の東京オリンピックの頃,僕はちょうど大学受験生でした.僕が通っていた高校は「東大合格者数ランキング」はトップ5に入るような進学校でした.
僕なりに相当な覚悟をもって受験生活を送り,東大受験受験当日を迎えました.受験当日,経験したことのないプレッシャーと孤独感で思うように頭が働きませんでした.今までできていたレベルのパフォーマンスが発揮できず,不合格を確信して帰宅しました.
合格発表の日,僕の受験番号は無く,大学受験生活が終わりました.
幸いにも,合格を貰っていた他の大学で頑張ればいいやと思っていた当時の僕を苦しめたのは「東大合格者数ランキング」でした.
「母校の東大合格者数は〇人で,全体の〇位だった!」
「現役合格率は〇%で,〇〇高校よりも上だ!」
「去年は〇人だったのに,今年は〇人も増えた!」
Twitterやインスタのストーリーでつぶやかれる同期,後輩,保護者の声が心に刺さりました.
「〇人」に入れなかった自分は何も成し遂げられなかったような感覚.
合格発表を境目に仲間が勝者と敗者に真っ二つに引き裂かれたような感覚.
というか「〇人」という数を数えて何の意味があるんだという違和感.
メダル獲得数ランキングは本当に必要か
僕はプロアスリートではないので,実際のところどうか分かりませんが,オリンピックの「メダル獲得ランキング」も同じような性質があるように思うんです.
知らず知らずのうちにアスリートのメンタルを削っているかもしれない.
「メダル獲得数ランキング」はそれだけのパワーがあるかもしれないと思います.
もう一つ思うのは,「メダル獲得ランキング」から得られる情報は少ないんじゃないかということです.
意味が全くないとは思いません.メダル数は協会の方々の努力の賜物かもしれないからです.(大学受験の場合は学校の先生とか?)
でも,「合計メダル数が〇個でA国より上だった.日本人すごい!」というコメントにはどこか違和感を感じます.
「メダルを獲得した選手はすごい」が正しいとすると,
「A選手はメダルを獲得した.A選手はすごい」
「B選手はメダルを獲得した.B選手はすごい」
というコメントはコメントは納得できます.
でも,
「今大会の日本のメダル獲得数は30個だった(A選手×1個,B選手×2個…).日本人すごい」
というコメントはそれっぽいんですが,ちょっと無理があるような感じがします.
こういう理由で,僕は「メダル獲得ランキング」には否定的なのですが,皆さんはどう思いますか?
コメントあればお願いします!
最後まで読んでくださってありがとうございました.