訪問STのちょっとエエもん紹介③~京都の漆塗りの匙(スプーン)~
皆さん、いかがお過ごしですか。
暮らしの中に”笑顔”と”感動”を!
言語聴覚士(ST )の八田です。
私は、在宅療養されている方のお家に訪問して、リハビリテーションを提供しています。
さて、訪問STのちょっとエエもん紹介第3弾です!使いやすくて食欲が増すような機能的な漆塗りの匙を、医療と伝統工芸の匠たちが作られました。今回は京都にある漆器アソベさんの匙(さじ)のご紹介です。
このスプーンは、より使いやすく、美味しく、楽しく食べていただくために、医療・漆芸・京料理・大学・公設研究機関など各分野の専門家が領域の垣根を超えて「食べること」を考え、たくさんの試作を繰り返し開発したアイテムです。作業療法士(OT)さんが、開発協力されています。
その取り組みが評価され、平成28年には「京都デザイン賞・京都府知事賞」を受賞しました。また、この商品は令和元年7月に発足した「京介食推進協議会」の認定を受けています。
見た目より軽くて、どんな持ち方でも持ちやすい!
誰にでももストレスなく使っていただくために、少し長めでふっくらしたデザインのグリップ。重そうに見えますが、木製(メイプル材)の比重はステンレスの1/10以下。「想像してたより軽い!」と皆さん驚かれます。
いろいろな持ち方にも対応できる設計です。ロングネックで、お子様にはお母さんが手を添えやすい長さにもなっています。
100%天然の素材 “ 漆 ”
この匙に塗っている“漆”は、ウルシノキ の樹液から採れる、100%天然の植物性塗料。安心・安全で抗菌効果も高い縄文時代から日本人の暮らしに寄り添ってきた、伝統の素材です。漆の木1本から200ml程度しか採れない、貴重な自然の恵みです。
その漆を精製して、塗師屋(ぬしや)と呼ばれる専門の職人が、一本ずつ「拭き漆」という技法で、木目に擦り込むように丁寧に漆を施しているので、食べ物の味を邪魔せず、しっとりとした口当たりになっています。
漆は1本の木から200mlくらいしか採れない、貴重な自然の恵み。だからお値段も高くなりがちで「漆塗りの食器が良いのはわかるけど、高価でなかなか手が出ない」と思われる方もいるかもしれません。また、漆塗りのように見せかけた化学塗料の商品も多く、本物の漆の肌触りの良さが知られにくいのが現状です。
こちらの製品は、木地の製作は海外で行い、仕上げ加工と漆塗りを国内で行なわれています。木材の選別から検品まで、徹底した品質管理により、手頃な価格で安心な商品を実現されています。
食が細くなった方でも、最後の一口まで美味しく食べられます。木と漆の美しさと優しい口当たりで、食べる楽しみをぜひ味わってみて下さい。
食べやすい朱塗りのスプーン
黒・朱の二色あります 各3.300円(税込)
桐箱 1.100円
送料 550円
漆器のアソベ(遊部工芸株式会社)さん
文化4年(西暦1807年)祖の業を伝承し8代にわたり漆器の製造・販売を営む。懐石料理や割烹で知られた全国の有名料亭に数多くの器やしつらい品を提案し、日本の食文化を支え続けてきた。「京滋摂食嚥下を考える会」代表の荒金英樹医師から打診され、京都市産業技術研究所デザインチームとともに「京都の伝統工芸による美的感性価値の高い機能性食器の開発」に取り組む。
ご紹介した匙(スプーン)は、メール、ファックス、電話、来店で購入出来ます。画像クリックで、アソベさんのホームページに飛べます。
お家で生活していると、毎日使う物なので、お手入れ方法も気になりますよね。以下のように書かれていました。
使用後は中性洗剤を使用し、できるだけ早く手洗いをして水分を充分に拭き取って乾かしてから保管してください。
木製漆塗りは柔らかく口当たりが良いことが特徴ですが、硬いものでこすったり、長時間水につけて放置することや、磨き粉及び漂白剤の使用は避けてください。優しく扱うことで長持ちします。
食洗機の使用は避けてください。
直射日光や高温、多湿、低温、乾燥など極端な環境での保管、使用を避けてください。
日常で使える漆、素敵ですよね!きっと贈り物にも喜ばれると思います。漆器アソベさんのホームページでお品を見るのも楽しいです。私もコロナが落ち着いたら一度は四条のショールームで実際のアソベさんの作品みたいなぁ、と思っています。