セミナー|食べられないときどうする?~多職種連携による栄養ケアの実践~
皆さん、いかがお過ごしですか。
言語聴覚士(ST)の八田です。
私は、妊娠・出産・子育てが始まり
行きたい学会や研修会は全て諦めて
きました。
ところが、今ではオンラインで開催
して下さるところばかりなので、
ありがたく参加しています。
基本的に私が学ぶ内容で多いテーマは
「摂食嚥下」と「栄養」です。
どんなに少なくても週に1回位は受講していて、今週だったら、5個あります。
学ぶと必ず気付きがあり、
明日のご利用者さんへの関わりに
工夫が出来ます。また、アプローチ
が上手くいくととても嬉しいです。
でも、せっかく受講しても、
しっぱなしはもったいないと思います。
子どものお世話をしながら聞くので、
(その点は本当に申し訳ありません)
聞き逃しもあるかと思います。
今までは「きちんとインプットしてからアウトプットしよう」と思いがちでしたが、一度「アウトプットしながらインプットしよう」に変えてみようかと。
最近では、ほとんどのセミナーがアーカイブを残して下さるので、配信されたらもう一度確認して深めていきたいです。
食べられないときどうする?~多職種連携による栄養ケアの実践~
2021年6月22日(火)
食べられないときどうする?~多職種連携による栄養ケアの実践~
渡辺克哉先生
(医療法人社団日翔会 医師)
「食支援は究極の多職種連携」との考えに基づき、在宅NST(栄養サポートチーム)で栄養介入に取り組んでいる渡辺克哉先生より、具体的なアプローチ方法や在宅NSTでの取り組みをご紹介いただきました。
私は病院勤務時代は、ずっとNSTの活動をしてきました。リハビリをする上で、栄養はとても重要だと常に思っています。在宅においても同じですよね。
ご利用者さんの栄養は気にしてはしているものの、現在NSTの視点を持って介入しているかというと、今あんまり出来ていないな、と正直思いました。
「食べられない」
食べたくないor飲み込めない
食べられないのは、
食べたくないのか、飲み込めないのか
私はSTなので、このあたりはきちんと
評価していきますが、お話にもあったようにきちんとわけて考えると理解しやすく、方法も見つかりやすいと思います。
私の場合、”飲み込めない”から見ていくことが多いので、”食べたくない”という声も見逃さずに丁寧に聞いていきたいと思いました。
食支援の問診・視診
全身状態の把握
身長、体重、バイタルサイン、ADL 、IADL、JCS 、病歴、家族歴
栄養の指標 MNA-SF CONUT
嚥下の指標 EAT10 RSST 水飲みテスト
認知機能検査 HDS-R MMSE
口腔内状態 OHAT
食思、嗜好、食歴
EAT10は、STじゃなくてもいいので、ご家族やケアマネージャーさんに確認してもらうのもありですね。
中でも、食歴ってあまり聞けてないかな、でもとっても大切なところですね。
渡辺先生のコメントで印象的だったこと
・もし、入院中の患者さんに医療者の皆さんがしていただける事があるとしたら、「誤嚥性肺炎であったとしても禁食期間を短く」して欲しい。
・きちんと評価されていないだけで、食べられる方がいらっしゃる(食べられる方が少なくない)
本当に私の臨床で感じている事と合致していました。絶食期間が長いとそれだかけで嚥下機能はどんどん落ちます。
ましてや、必要十分な栄養が入ってなければ、尚更です。
病院でも施設でも在宅でも、きちんと評価されていないだけで、本当は食べられる方も数多くいらっしゃると思います。
そのような方がいなくなるように、私も何とかすべく頑張っていきたいと思いました。
症例紹介
講義の中では、がん末期で食欲も落ちてこられている嚥下障害のご利用者さんのお話がありました。
「◯◯ラーメンが食べたい。」と言われて、管理栄養士さんがラーメン屋さんに交渉して、ラーメンと器をわけていただいたそうです。
お家で管理栄養士さんが茹でて、飲み込みしやすく調理を工夫して、担当のSTさんも同席して、美味しく召し上がったそうです。
在宅でも色々工夫して関わりをされているところはいくつかあるとは思いますが、ここまでされているところは、まだ多くはないと思います。
自分が患者さんだったら、こんな関わりがあると嬉しいと思いました。
自分自身も、ご利用者さんの声を聞きながら、その声に応えていけるように関わっていきたいと思いました。
おわりに
在宅での支援が具体的内容わかり、とても参考になりました。
私も栄養士さんや歯科の先生と食支援に入っていますが、少し取り入れられるところから違うアプローチもしてみたいと思いました。
今は薬剤師さんとの絡みが少ないので、嚥下障害の方のポリファーマシー等、色々情報交換してみたいです。
セミナー、とても参考になりました!
では、また。