somebuki

無駄の多い生涯をおくってきました。 映画と本、ラジオと酒に溺れたい。根っからの猫背です。映画のパンフレットが好きです。

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  • 映画館からの帰り道

    映画が好きで、映画館はもっと好き。 基本1週間に1回は映画館に行くので、見た作品の感想書きます。

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今の日本社会の自然体で写した映画「ナミビアの砂漠」

映画とはどこまでいってもフィクションであり、できれば嫌な部分つまらない部分を隠し、綺麗やったり面白い部分だけで作ることができることを目指す人もいる思う。 ただ、山中瑶子監督は自分自身で感じていることを隠さずにただぶつけた、そんな作品だった気がする。 だってこの映画、登場人物どこか全員わがままで、どこか全員いやなやつだったから。 友人が死んだのに悲しみよりもどこか愚痴のように話す友人、周りに人がいてもデリカシーないことを大声でしゃべるやつ、店に誘い込んだくせに自撮りばっか

    • 子供向け、女性向けの映画ではない。マリオ超えた世界的有名な人形の実写化「バービー」

      日本人にとって、子供時代にバービー人形で遊んだ人ってどれくらいいるのだろうか。 自分は男性で、女性の兄弟もいなかったのでバービー人形にはまるで縁がない、だがしかし実写化の映画はむちゃくちゃ興味があった。 しかもグレタ・ガーウィグが監督、主演がマーゴットロビーとこれは見るしかないと期待MAX!! だがしかし、公開前には公式アカウントがちょっと軽薄な動きをしてしまったせいで残念な盛り上がりを見せてしまった作品でもある。 多少影響があるのか、文化の違いなのか、アメリカでは大ヒット

      • デート向きのおしゃれな映画、笑える映画、見惚れる映画、感動的な映画を求める人は見なくよい。ただ凄い映画を見たい人こそ「バビロン」を見てほしい。

        セッションやラ・ラ・ランドなどを制作したデイミアン・チャゼル監督の最新作。 1920年代映画業界はサイレントからトーキーに時代が変わるハリウッド黄金期の中で、業界の頂点にたつ男性(ジャック)と夢を追い全力でのしあがろうとする女性(ネリー)、そして俯瞰した立場で業界に挑む男性(マニー)、それぞれが人生をかけて夢を追う物語。 音楽はデイミアン・チャゼル監督とデビュー時代からタッグを組んでるという「ジャスティン・ハーウィッツ」。今回はミュージカル映画ではないのに、ラ・ラ・ランドよ

        • 息をのむ、呼吸が響く瞬間を感じる「THE FIRST SLAM DUNK」

          言わずとしれた井上雄彦さん原作の大ヒットバスケ漫画「スラムダンク」が連載終了から26年たった2022年12月新しい映画版として公開された。 近頃としては珍しく、公開前まではほとんど情報が解禁されておらず、どういうストーリーなのかネット上でも話題となっていた。 スラムダンク世代、からは1、2世代くらい過ぎた世代であるけど、漫画はすべて読んでいたので正直楽しみであったが、予告から伝わる3Dアニメーション感には少し不安でもあった。 直接的なネタバレはしないけど、作品を通した感

        • 今の日本社会の自然体で写した映画「ナミビアの砂漠」

        • 子供向け、女性向けの映画ではない。マリオ超えた世界的有名な人形の実写化「バービー」

        • デート向きのおしゃれな映画、笑える映画、見惚れる映画、感動的な映画を求める人は見なくよい。ただ凄い映画を見たい人こそ「バビロン」を見てほしい。

        • 息をのむ、呼吸が響く瞬間を感じる「THE FIRST SLAM DUNK」

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          熱演と怪演による衝撃シーンのオンパレード「ビリーバーズ」

          軽いネタバレは含みます。 山本直樹さんの漫画を城定秀夫監督が、実写映画化。 ある宗教団体に所属する3人が孤島で暮らしながら、組織のプログラムをこなしながら暮らす物語。2人の男、1人の女、欲望に負けない精神を磨きながらも本能が剥き出しになっていく。 前半はのんびり孤島の日々なんやけどら中盤からの濡れ場濡れ場濡れ場。 エロいです。兎にも角にもエロい。 ある意味今年一衝撃を受けた映画。 実際に過去事件としても存在したカルト集団をふと思い出す出させる内容で、見るからに低予算の

          熱演と怪演による衝撃シーンのオンパレード「ビリーバーズ」

          胸キュンではなく、胸クソな反面教科書の恋愛映画「わたし達は大人」

          ヒロインになりきれないヒロインの物語を輩出するプロジェクト「(not)HEROINE movies」の第一弾となる作品。 まさにキラキラしているヒロインになれないヒロインを目にした。 あらすじ 男性の俺様感と女性の尽くしたい気持ちが上手くずれていて、ずっと噛み合わない。 噛み合わないことに気づかないふりをしながら一緒に暮らす。 ある日、同棲している彼女が妊娠したけど旦那は今彼なのか、違うのかをきっかけによりお互いの想いがずれていく。 久しぶりにみた、こんなに胸糞悪い映画

          胸キュンではなく、胸クソな反面教科書の恋愛映画「わたし達は大人」

          高齢者の方が生きるのって罪なのか?「PLAN75」

          あらすじ 高齢者社会で経済的問題を解消するために、75歳以上の高齢者は死を選択できる法律が可決される。サービスを提供するPLAN75の社員、サポートセンター、火葬処理のスタッフ、PLAN75サービスを受けようとする人々を描く。 非常に考えさせられるテーマでした。 100年時代と言いながら、高齢者の年金、医療費、福祉などから財政困難の要素となっているというニュースを目にしたことがある。 冒頭のシーンは監督が考えさせられたと言っていた2016年の相模原市で起きた障害者施設殺傷

          高齢者の方が生きるのって罪なのか?「PLAN75」

          映画館でぜひこの飛行を、迫力を、感動を、トムを体験してほしい。「トップガン マーヴェリック」

          ネタバレありで感想かきます。 これほどの完璧な続編映画は見たことないと思う。まさに、リメイクでもあり続編でもある。 物語は未だ大佐として、パイロットを続けるマーヴェリックにある日、エリートパイロット育成施設のトップガンの優秀な卒業生を集めた最難関なミッションの教官に任命される。 その中には、親友で相方であったグースの息子ルースターの姿もあった。 冒頭のシーンは前作トップガンの同様飛行場でDanger zoneが流れ、まさにトップガンきた〜って感じさせる熱いオープニング。

          映画館でぜひこの飛行を、迫力を、感動を、トムを体験してほしい。「トップガン マーヴェリック」

          自分の知らない日本の世界を知った映画「My Small Land」

          この映画を見るまで、恥ずかしながら出入国在留管理庁や難民認定制度って言葉を知りませんでした。 ただ少しずつ、多様化という言葉を流行りの言葉としてよく耳にしていたし、コロナ禍になるまでは実際に日本に住む外国人も増えてきている印象を持っていました。 ■あらすじ   突然、難民認定が許可されず、埼玉から出ることも仕事に就くこともできなくなった日本で暮らすクルド人の家族の話。 ただ日本で普通に過ごそうとしているだけなのに、クルド人が日本に暮らすことは罪なのか? 1人のクルド人の

          自分の知らない日本の世界を知った映画「My Small Land」

          優しく見える人ほど、狂気に満ち溢れた人間かもしれない「死刑にいたる病」

          感想述べる上で、軽いネタバレはします。 「凶悪」「日本で一番悪い奴ら」「孤狼の血」「ひとよ」など人間のうちなる怖さや狂気を表現した作品が多い、白石和彌監督の長編13作目となる作品。 ■あらすじ 教育一家の中、落ちぶれたことにより父から見放された息子の雅也(岡田健史)。ある日、24人の殺人を犯した連続殺人犯の榛村大和から会いたいと手紙が届く。会いに行くと、最後の殺人は冤罪だからと他に犯人がいることを証明してほしいと依頼を受ける。興味本位で事件を調べる雅也は、真相に近づくにつ

          優しく見える人ほど、狂気に満ち溢れた人間かもしれない「死刑にいたる病」

          いたい、イタイ、痛い・・だけで無いヤバい映画「TITAN/チタン」

          カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞した注目映画。過去には当時アカデミー賞も受賞したいた「パラサイト 半地下の家族」や「万引き家族」が選ばれている賞。 ※カンヌは審査員が毎年変わるため、受賞作品の一貫性がないらしい。 ■STORY 幼い頃、事故によって頭にチタンを埋め込んだアレクシアは車とSEXできるほどので異常な愛を持ちながら、近づいてくる人間は殺してしまう暴力的な人になってしまった。ある日、指名手配されたアレクシアは別人になりすます。妊娠しているにも関わらず、ある家族

          いたい、イタイ、痛い・・だけで無いヤバい映画「TITAN/チタン」

          猫が繋ぐ男女の不器用な愛「猫は逃げた」

          先週見た「愛なのに」に続く、今泉力哉監督と城定秀夫監督がお互い脚本を書き、相手が書いた脚本を撮る企画「L/R15」の2作目。 「猫は逃げた」を見てきた。 脚本が城定秀夫さん、監督が今泉力哉さん。 話は。。。。 離婚直前の夫婦は猫の引き取りだけ決まらず、揉めていた。お互いに恋人は存在していて、両方の相手は離婚を望んでいたけど、なかなか離婚しない状態にモヤモヤしていた。そんなある日、猫がいなくなってしまった。 夫婦で同じ好きなものがあるっていいな。 本作ではそれが猫なんやけ

          猫が繋ぐ男女の不器用な愛「猫は逃げた」

          感情は曖昧でめんどくさくて愛おしい「愛なのに」

          人を好きになるって難しい。 愛って難しい。 言葉にしないと相手には気持ちは伝わらない。 しかし、伝えたからといって上手く行くとも限らない。数学みたいに明確な正解なんてない。 厄介なことにフラれたからって、簡単に諦められるものでもない。でも、あきらめずに挑めば必ず叶うものでもない。 「愛なのに」を見て、人を好きになるという難しさをちょっと思い出だした。 ※ネタバレあります。 今泉力哉監督と城定秀夫監督がお互い脚本を書き、相手が書いた脚本を撮る企画「L/R15」 「愛なのに

          感情は曖昧でめんどくさくて愛おしい「愛なのに」

          親と息子、祖父と孫、世代を超えて生き続ける作品「ゴーストバスターズ アフターライフ」

          おそらく30歳以上であれば金曜ロードショーなどだけで一度は見たことがある、お化け退治の名作「ゴーストバスターズ」 1984年に1作目が公開され、それから38年の時を超えて、最新作が公開された。 それが本作の「ゴーストバスターズ アフターライフ」 一言でいうと時代・世代を超えて引き継がれる名作だった。 まず本作含めた作成背景が興味深かったので、先に言われてもらう。ネタバレもあるので見てない人は注意してください 1作目のゴーストバスターズはジェイソン・ライトマンが監督とな

          親と息子、祖父と孫、世代を超えて生き続ける作品「ゴーストバスターズ アフターライフ」

          大真面目にふざけた映画「大怪獣のあとしまつ」

          ウルトラマン、ゴジラ、モスラなどいわゆる一般的な特撮と呼ばれる作品の多くは怪獣が現れ、それを倒すまでの物語が多い。 そして、庵野秀明さんのシン・ゴジラの大ヒットや最近注目されているコミックの怪獣八号など、日本はもはや怪獣ブームが再来している状況で今まであまりフォーカスされなかった怪獣が倒された後の話が映画化される。 しかも、松竹と東映とタッグ、そして山田涼介さん、土屋太鳳さん、西田敏行さん、濱田岳さんと豪華キャストが加わればヒット間違いなしの大注目作品と期待されるでしょう

          大真面目にふざけた映画「大怪獣のあとしまつ」

          恋の美しさと切なさを同時に感じた映画「ちょっと思い出しただけ」

          ネタバレありきの感想ですので。 気になる方は見てから読んでくださいね。 第34回東京国際映画祭にて観客賞を受賞した注目されていて、当時見ようとしたけど即満員になってみれなかったんよね。 「くれなずめ」「バイプレイヤーズ」の松居大悟監督の最新作で、クリープハイプの楽曲「ナイトオンザプラネット」から構想・制作された映画らしい。 曲が松居さんに送られてきて、長編映画化したい気持ちから、曲自体のリリースも一年待ってもらったらしい。 そんな尾崎世界観さんも出演していて、監督と

          恋の美しさと切なさを同時に感じた映画「ちょっと思い出しただけ」