保育園の先生方向け、かけこみ寺的相談室
こんにちは。フリーランス言語聴覚士の三輪桃子です。
私は、子どもに関わる言語聴覚士として、クリニックで言葉の発達支援をしていたり、保育園に巡回相談にいっていたり、常時6〜9こ程度のお仕事をゆるゆる、ガサガサしています。なんせ、発信全般が億劫なもので、気配り上手な方が「どんなお仕事しているんですか?」と質問を投げてくれた時にだけ答えていたのですが、最近はお仕事がほくほく楽しい気持ちなので、自分からも仕事について発言していこうと思っています。
第一弾として、昨年くらいからやっている『保育園や幼稚園の先生方の、かけこみ寺的相談室』について、まとめてみようかなぁと思います。
保育園や幼稚園には”よそ者”が必要なこともある
私は、園を巡回して、保育者の先生方が発達の見立てや対応に困っているケースの相談にのったり、講演会的ものをさせて頂いているのですが、もう楽しい。ただただ楽しく、毎回むふむふしています。
「なぜ、こんなに楽しいのだろう?」と時々考えるのですが、私は保育者の方たちの子どもを見る視点が、すごく好きだからだと思います。多くの保育者は、「障害」とか「できない」とかいった視点ではなく、子ども一人一人のキラっと光る部分をキャッチして、グループにくくらず、個を大切にするまなざしがあるように思います。だから、話していて、会ったこともない子どもの愛おしさがじわじわ伝播してくるし、自分もこうやって大切に思ってくれた大人達に育ててもらったのかなと想像してみたりして、ほっこりした気持ちになります。
しかし、実際の保育現場は、愛情やあたたかいまなざしだけでは、どうしようもできないことも沢山あるようです。言葉の発達が心配な子、気持ちの浮き沈みが大きい子、集団生活になかなか慣れない子、睡眠が十分にとれない子など、さまざまな子どもがいます。しかも、保育者は担任だけで、複数人の子どもを見なければいけないので、日々成長し続ける子どもの見立てを一気に20人分することは、とてつもない技量がいります。
そこで、私のような”よそ者”が、役に立てる可能性が出てくるわけです。私は、実際に園にお邪魔し、ピンポイントに2〜3人の子どもの発達の段階や発達特性を分析していきます。じっくり子どもを見るので、普段見落としやすい、子どもの気持ちの移ろいなんかも敏感にキャッチできます。
それに加え、先生方のキャラクターや対応スキル、園の援助方針なども聞きながら、『その園でできうる、子どもの発達や状態に見合った対応』を提案していきます。
ありがたいことに、『三輪さんと話したあとは、スタッフがすごくすっきりするようで、明るい表情になります』と園長先生に言って頂くことがよくあり、私でも何か役に立てたのかな、と嬉しく思う瞬間です。
保育園や幼稚園のかけこみ寺的相談室
保育者のかたのご相談にのるお仕事の中でも、少々急ぎのご相談を『かけこみ寺的相談室』と呼んでいます。子どもは、日々様子が変化していくので、『今、困っているんです。』という声に、できるだけお応えすべく誕生しました。
実際の様子をまとめてみました、ご興味あればのぞいてみてください。
①園の先生から相談依頼のご連絡
メッセージやお電話で、簡単に相談されたい内容を伺い、相談日時を決めます。
今回は、懇意にしてもらっている園長先生からのご依頼のお電話から始まりました。この園は、子どものケース相談会や勉強会を定期的に開いていたので、お電話で状況を大まかに把握できました。
②相談を実施
zoomまたは対面で相談会を実施します。
今回は、子どもが午睡の間に、休憩時間を調整してくださったり、小一時間ほど実施しました。業務終了後に、行うこともあります。
今回のご相談は、進級のよる環境の変化で、お子さんが非常に戸惑っていることへの対応について、でした。私だけが話すというよりも、話す割合をできるだけ50%:50%にしディスカッションを取り入れながら、先生たちが本当に腹落ちする見立てや解決策を見出せるよう、心がけています。
③まとめの送付
毎回ではありませんが、結論がでるまでに少し時間がかかった時や、先生たちが情報を共有できたほうが良いかなと思う時、発達の話などをする時は、まとめを共有しています。
④追加質問があればお答え
丁寧な園は、こうやって感想を送ってくださったり、追加で質問をいただくこともあります。こちらから求めたわけではないのに、こうやって感想送ってくれる先生方、素敵すぎやしませんか…。
最近、保育園に関して悲しいニュースがたくさん流れてきますが、決してそんな保育園・保育者ばかりではないのです。私が出会う保育者のかたは、本当に尊敬してやまない方ばかりです。
過去にあった相談内容
言語聴覚士でなのですが、普段の巡回相談では、言葉の相談以外の割合が高いので、発達全般をみる癖がつきました(小児をみている専門職はみなそうだと思いますが)。専門は、言語発達や食事の発達です。
・言葉の遅れ
・全体指示の理解が難しい
・癇癪、気持ちの切り替えが難しい
・集団活動に参加できない
・友達への興味が薄い
・特定の保育者以外と関わろうとしない
・友達を叩く
・物をとる
・散歩の管理が大変
・偏食が強い
・身辺動作が身につきにくい
・よく転ぶ
・就学が心配
・療育などにつなげるかどうか
・保護者対応
などなど
個人的に好きなのは、癇癪の対応の話です。癇癪もちの子達を療育場面で対応して、私も最初はうまく対応しきれなかった苦い経験もあることから、先生たちの苦労に寄り添えます笑。
お申し込み方法
初回のかたは、言語聴覚士三輪桃子宛に、ご連絡頂ければと思いますcotobatoco.life.desin@gmail.com
(コトバトコ・ライフ・デザイン@ジーメール)
初回は、お子さまの発達を見立てるために、相談時間を少し時間を長く頂戴したり、事前にお子さまの状態の聞き取りをさせて頂きます。
基本はオンラインでの対応です。対面対応できる地域もあります。東京都、神奈川県、石川県、静岡県、大阪府、兵庫県(神戸以東)です。時期によるので、一度ご相談ください。
最後に
発達凸凹キッズの集団生活について、師匠の小児科医の石川道子先生と一緒に、Instagramで発信しています。もしよければ、のぞいてみてください。
石川先生の話を聞くと、発達凸凹キッズが愛おしくてたまらなくなります。
https://www.instagram.com/hattatsu.hoiku.gakkou/