あさりのお味噌汁
“素っ気なくされたくなかったら…明日デートに誘いやがれ。”
そう言われて迎えた…翌日。
和:はあ〜あ!
○○:ごめんって…。
二日酔いでグロッキーな○○に、わざとらしくため息をつく和。
和:…大丈夫なの?
○○:んー…。
ベッドにぶっ倒れてる○○
和:ったくもう…。
それでも、とりあえず家には来てくれた優しい彼女。
和:朝ごはん食べたの?
○○:いや…。
和:何か食べれそう?
○○:んー…。
和:…とりあえず寝てて。
○○のことはほっといて、キッチンへ。
和:(お鍋どこかな〜?)
すっきり片付いたキッチンを物色しながら、調理をしていく。
和:…私んちのキッチンより片付いてんのむかつく。
なんて、独り言を挟みながら…すると
○○:なぎ〜…。
寝室から弱々しい○○の声。
和:なーに?どうしたの?
様子を見に行くと
○○:…冷蔵庫に水入ってるから持ってきてくれない?
和:…はいはい。笑
キッチンへ行き、冷蔵庫を開け
和:(これか。)
再び寝室へ。
和:…ほれっ。
寝てる○○のおでこに冷水のペットボトルを押し当てる和。
○○:冷たっ…!💦
和:ふふ♡
ゆっくり身体を起こし、水を飲む。
○○:ふぅ…。
ゆるい部屋着に乱れた髪、完全OFFの○○に
和:だらしないなぁ。笑
髪を整えるように撫でる和。
和:飲んだ?
○○:うん。
ずっと持たせてたらこぼしそうなので、ペットボトルを取り上げ近くの棚に置いて、再びキッチンへ。
和:〜♪
鼻歌交じりに調理して、その後
○○:んぅ…。
のそのそと起きてくる○○。
○○:朝ごはん作ってくれてるの?
和:そうだよ。もうすぐできるから、ちょっと待ってて?
○○:うん…ありがと。
そう言って、和の背中にぺとっと抱きつく○○。
和:(えー!甘えてきてんのめっちゃ可愛いんだけど…///)
という気持ちは、ちょっと抑えて
和:もー、くっついたら動きづらいよ?
○○:んぅ。
和:ふふ、まだ寝てる?笑
○○を背中に背負ったまま調理を続け
和:よし、完成♪
ということで、机について
○○:…いただきます。
和:召し上がれ♡
ごはんに、お味噌汁に、たまご焼き。
まずは、お味噌汁。
○○:ああ…染みる…めっちゃ優しい味…///
和:あさりのお味噌汁は二日酔いにいいらしいんだって。だから入れてみたの♡
○○:えー、そうなんだ。めちゃくちゃ嬉しい…///
そして、たまご焼き。
○○:うまぁ…!
和:ふふ、よかった♡
○○:なんかさ、なぎの料理ってどれも優しい味がする。
和:そう?薄くない?
○○:ううん。すげー美味い。
ぱくぱく食べる○○を、にこにこと見守る和。
○○:…なぎ。
和:んー?
○○:ありがとね。
和:いーえ♡
和の料理の優しい味に…彼女の優しさを重ねて感じる○○でした。
――――――――――
多少元気になってきたので、後片付けは2人で。
和:キッチン片付いてて綺麗だよね。びっくりしちゃった。
○○:まぁ…あんまり使わないからな。
和:…私の家のキッチンより片付いてるのむかつくんだけど。
○○:えぇ?それはなぎの片付け方に問題があるだけだろ。笑
和:うるさい!○○もお味噌汁にしてやろうか!
○○:怖いなぁ。笑
その後、1日家でまったりと過ごす2人でした。