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愛彼女弁当

月曜日、午前の仕事を終え昼休憩。


○○:腹減ったなー、何か食いに行く?


和:…。




ちっちゃく首を左右に振る和。


○○:じゃあ…食堂?


和:…。


○○:えっ、どうすんだよ。昼飯抜くんか?


和:…作ってきた。愛妻弁当。




○○:えっ!


ちょっと照れくさそうな和と、驚く○○。


○○:(先輩女)さんに触発されたんだろ…無理しなくていいって言ったのに。


和:…無理なんかしてないもん。私が作りたくて作っただけだから。


○○:なぎ…。


和:食べてくれる…?




○○:うん、食べたい。


和:ふふ♡


――――――――――


ということで…邪魔が入らないように、職場近くの公園に来ました。


○○:開けていい?


和:もちろん♡


木陰のベンチに並んで座り、可愛らしい弁当箱をパカッとオープン。


○○:えっ!すご!


和:んふふ♡




驚いた顔の○○に、ドヤ顔の和。


○○:めちゃくちゃ美味そうなんだけど。笑


和:へへ♡○○にはちょっと少ないかもしれないけど…そこはごめんね?


○○:ううん。あんま食いすぎると昼から眠くなるから。笑


そう言って、わくわくしながら


○○:じゃあ…いただきます。


和:召し上がれ♡


手を合わせ、まずは卵焼きから。


○○:…。パク


和:…。ドキドキ


○○:…あっ。


和:…?


○○:めちゃくちゃ美味い!何これ。笑


和:…んへへ♡///




○○:卵焼きに明太子入ってるのいいなぁ…いくらでも食えそう。


和:ふふ♡明太子嫌いじゃなかった?


○○:嫌いじゃないよ。


和:よかった。内緒で作ったから嫌いなものばっかりだったらどうしようか心配してたから。笑


○○:まぁ…せっかくなぎが作ってくれたんだから、嫌いなものが入ってても食うよ。笑


和:んふふ♡


○○:…あ、虫とかそういうのじゃなければだけどな。笑


和:そんなもん入れるか!笑


その後も、美味しそうに食べる○○をじーっと見つめる和。




○○:…てか、あれ?自分のは?


和:…忘れた。笑


○○:えっ!?


和:○○の分作るのに夢中になっちゃって忘れたから…あとでコンビニで何か買う。


そう言った瞬間、和のお腹がぐ〜と鳴り


和:あっ…///💦


照れて顔を赤らめる和に


○○:…ん。


卵焼きを箸で取り、和の口元へ。


和:えっ…///


○○:腹減ってんだろ?


和:…///


○○の箸から、卵焼きを“あーん”。


和:…///モグモグ


和:(うん…我ながら美味しくできてる。)


ちょっぴり照れながらモグモグしていると




○○:あー…卵焼きもっと食べたかったのに、なぎにあげたらなくなった。


和:えっ?


○○:…てことで、また作ってほしい。


和:あっ、もしかしてそういう作戦?


○○:へへ。笑


和:…素直に頼めや。笑




その後、全て完食。


○○:ごちそうさま。めちゃくちゃ美味かった。


和:ふふ♡よかった♡


空になって帰ってきたお弁当を膝に乗せ、嬉しそうに笑う和。


和:また作ってあげるね。愛妻弁当♡




○○:…まだ愛“妻”じゃないけどな。笑


和:えー、じゃあ…愛彼女弁当?


○○:語呂悪いなぁ。笑


和:うるさいなぁ…じゃあさっさと妻にしやがれ!笑


○○:…ばか。笑


思わず照れちゃう…幸せな昼休憩を過ごす○○でした。