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居酒屋デート

仕事終わり、今日2人が夕飯を食べに来たのは…和のリクエストで、居酒屋。


○○:なんで居酒屋?


和:えー、なんか仕事終わりにこういうとこ来てたら大人っぽいかなぁ~って思って。


○○:へー…。笑


にやにやと笑う○○。


和:…何か変なこと言った?


○○:理由がめっちゃガキだなぁって思って。笑


和:む…!うるさいなぁ。いいでしょ別に。




むぅっと唇を尖らせる和に


○○:あはは、そんな怒るなって。笑 とりあえず何か頼むか。


メニューを見ながら、店員さんを呼ぶ。


店員:お決まりでしょうかー?


○○:えーっと、生1つと…


和:烏龍茶!


店員:生ビールと烏龍茶がおひとつずつですねー。


○○:何か食べたいのある?


和:んー、○○にお任せ!笑


○○:えっとー、じゃあ…とりあえず枝豆とだし巻きと…鶏の唐揚げと…刺身の盛り合わせと…(略)


とりあえず、適当な量を頼んで


和:あ、サラダも欲しいかも。


○○:サラダ?えっとー…じゃあ、この…和風サラダで。


店員:以上でよろしいですか?


○○・和:はい。


オーダーを通し、店員さんが立ち去ると


和:ねぇねぇ。


○○:?


和:サラダの種類…すっごいたくさんあるのに、なんで和風サラダ?笑


○○:特に理由はないけど、なんか…“和”ってついてるから最初に目に入った。


和:ふふ、だと思った♡


○○:…違うのにしとけばよかった。笑


和:なんでや!笑


そうこうしているうちに、飲み物ととりあえずの枝豆にだし巻き、和風サラダが運ばれて来て


○○:じゃあ…乾杯。


和:かんぱーい♡




仕事で疲れた身体にビールが染み渡る。


○○:ああ…、美味い。


和:普段からよくお酒飲むの?


○○:いや、あんまり。


和:弱い?


○○:そうじゃないけど。まぁ…たばこ吸ってるし、酒もたばこもってなったら不健康かなって。


和:へー、そういうの気にするんだ。笑


○○:そりゃするだろ💧


苦笑いの○○。


○○:なぎは…なんか酒強そうだよな。


和:そう?


○○:うん。なんとなく。


和:へへ、早く○○とお酒飲みたいな。


○○:二十歳になったらな。




ドリンクメニューを眺めながら


和:この中でさ、彼女がどれ飲んでたら萌える?笑


○○:えぇ〜、そうだなぁ…


和:カルアミルクとか?


○○:…それ前付き合ってた子がめっちゃ飲んでたわ。笑


和:じゃあ飲まない。


○○:…。笑


あまりの即答に、思わず笑ってしまう○○。


和:梅酒とかは?


○○:あー、いいな。まぁ逆に焼酎とかでもいいけど。


和:ふふ、ギャップ萌え的な?笑


○○:まぁ…好きなの飲めよ。何飲んでても可愛いから。


和:きゃーっ!💕///


○○:…酔ってる?笑


すると


先輩男:あれ、○○…井上?


新たに来店してきた先輩男が、偶然2人の席の横を通りかかり


○○:ああ、(先輩男)さん!何してるんですか?


先輩男:何って、飲みに来たに決まってるだろ。笑


そう言って笑う先輩男。


先輩男:にしても、2人は職場でもけっこう一緒に居るのに、プライベートでも一緒に飯食ったりしてるとは…ほんとに仲良しなんだな。笑


○○:仲良しって。笑


和:(あ、ほんとに気づいてないんだこの人。笑)


若干笑いそうになりながら、目を合わせる○○と和。


○○:もう…、いいか。


和:うん。


先輩男:ん?なんだよ。


○○:実は僕たち、付き合ってるんですよ。


先輩男:えー!!まじで!?


和:…へへ。///




○○:そんなびっくりします?笑


先輩男:そりゃするだろ!だって…なぁ!笑


○○と和の顔を交互に見る先輩男。


すると、急に声を潜めて


先輩男:ちなみにさ…職場恋愛って、どんな感じ?


○○:えっ?


先輩男:やっぱ、むずい?


○○:むず…くはないですけど、僕の場合はなぎのメンターもやってるからそこはちょっと公私混同しそうになりますね。笑


もう隠す必要がないので、ナチュラルに出た“なぎ”呼びに


和:…。笑


昨日の“ナギ・イノウエ”を思い出して笑いそうになる和。


先輩男:なるほどなぁ。ちなみに、あえて隠してんの?


○○:隠すっていうか…逆に発表するのも変でしょ。結婚ってなったら別ですけど。


先輩男:ふーん、そっか。


○○:てか、(先輩男)さんはおひとりですか?


先輩男:いや、(先輩女)と。


和:えっ!


○○:えっ…居ます?


辺りを見回す○○。


先輩男:ああ…いや、なんか家近いから1回帰ってから来るって。


○○:ああ…。


先輩男:まぁ、そういうことだから。邪魔して悪かったな。


○○:いえ。


立ち去っていく先輩男を見送り


○○:まさかこんなところで会うとはな。


和:ねぇ、(先輩男)さんって…(先輩女)さんのこと好きなのかな?


○○:いやぁ…一緒に飲みに行くくらいじゃ何とも言えねぇけど…


和:けど?


○○:職場恋愛に関してあれだけ聞いてくるのは怪しすぎるよな。笑


和:あはは、たしかに。笑


話しているうちに、料理が運ばれてくる。


○○:まぁいいや。とりあえず食うか。


和:うん♪


‥‥‥


数分後


店員:いらっしゃいませー!


威勢の良い店員の掛け声に入口を見ると、来店してきた先輩女の姿が。


○○:…おい、顔隠せ。


和:えっ…?💦


先輩女が横を通る瞬間、咄嗟に顔を隠す2人。


○○:…よし、行ったか。


和:えっ…なんで?笑


○○:(先輩女)さん、俺たち見つけたら一緒に飲もうとかいいそうじゃん。


和:ああ、(先輩男)さんに気使ったんだ。笑


○○:まぁ、それもあるけど…


和:?


○○:…せっかくなぎと2人で来てるんだし、邪魔されたくないから。


そう言って、照れ隠しからぐーっとビールを飲む○○。




和:もう…!///笑


――――――――――


帰り道、和を家まで送っていき




和:ありがと、楽しかった。


○○:そっか。


にっこりと笑う○○。


○○:じゃあ、また明日な。


和:うん。おやs…


すると、和の言葉を遮って


○○:あ…、待って。


和:?


○○の方を向いて、油断したところに…


和:…!


…和の唇を奪う○○。


和:…//////




和:よ、酔い過ぎ…ばか。


○○:あはは、そうかもな。笑


そう言って笑い


○○:…じゃあ、おやすみ。


和:うん……おやすみ。


帰路につく○○を見送り、部屋に入ってからも


和:…///




素面のはずなのに、顔の赤い和でした。