たぶんこれプロポーズされる夜
今日は、2月23日。
真佑:はぁ〜あ…。
真佑:せっかくの祝日なのに、なんで私は仕事してるんだろう。
○○:うるさいなぁ、黙って働けや。
真佑:むっ…何その言い方。
むっとする真佑を横目に席を立つ○○。すると
真佑:ん?
真佑の社用PCにメールが。
送り主は…○○。
真佑:何これ?
○○:…。
○○:…外回り行ってくる。
真佑:えっ?
○○:おい菅原、行くぞ。
咲月:は、はいっ!💦
真佑:ちょ、ちょっと!
咲月を引き連れて出て行ってしまう○○。
真佑:何なのあいつ…。
首を傾げながらメールを開くと
〚仕事が終わったら屋上に来てください。〛
真佑:…?
隣の席にも関わらずあえてメールで送られてきた一文を不審に思う真佑。
真佑:…。
真佑:(何か直接言えない理由でもあるのかな。)
真佑:(人に言えない…大切な話とか?)
“田村と…結婚を考えているからです。”
先日盗み聞きした、○○の言葉が脳内を過ぎる。
真佑:…。
真佑:(たぶん、これ…)
真佑:(プロポーズされる!!?)
―――――
社用車で取引先に向かう○○と咲月。
○○:…。
咲月:…。
○○:…なぁ。
咲月:はい?
○○:今日…しようと思ってるんだ。
咲月:えっ…?
○○:…プロポーズ。
咲月:えっ!!?
○○:もうさ…緊張しすぎて吐きそうなんだよね。
咲月:意外と…緊張しいなんですね?
○○:いや普段は緊張とかあんましないんだけど、何か今日はちょっと…。
苦笑いの○○。
○○:だから、先に謝っとく。
咲月:えっ?
○○:たぶん今日の俺使い物になんないから、菅原が頑張ってね。
咲月:…わかりました。
○○:おっ、頼もしい。笑
咲月:ふふ。笑 だから頑張ってくださいね、プロポーズ。応援してますから。
○○:うん…ありがと。
―――――
そして時は流れ、夜。屋上のラウンジのような場所にて。
真佑:ごめん…遅くなっちゃった。残業長引いちゃって。
真佑:(ていうか、全然集中出来なかったけど。)
○○:お疲れ様。ごめんな、忙しいのに呼び出したりて。
真佑:ううん、大丈夫。
そのまま、椅子に腰を降ろす2人。
○○:…。
真佑:…。
真佑:(ああどうしよう…なんかドキドキする。)
○○:…あのさ。
真佑:…うん。
○○:大事な話が…あるんだけど。
真佑:(ああ…やっぱり!)
無意識のうちに背筋が伸びる真佑。
それでも、平静を装って
真佑:…なぁに?
○○:俺さ…この会社に入社して、最初はここに来るのが嫌で嫌でしょうがなかったんだ。
真佑:…うん。
○○:でも…真佑と出会って、仲良くなって、付き合い始めて…一緒にいる時間が長くなるに連れて、嫌じゃなくなってきたというか…むしろ好きになってきたんだ。
真佑:…うん。
○○:それってさ…真佑の優しさとか明るさとか包容力とか、素直なとことか努力家なとことか、もちろん顔も声も身体も、全部のおかげだと思うんだ。
真佑:…///
○○:だから…いつしか、もっともっと真佑と一緒にいたいと思うようになったし
○○:真佑のことを…本気で幸せにしたいと思うようになったんだ。
真佑:○○…。
ふぅっと息を吐く○○。
○○:…真佑。
○○:俺と…結婚してください。
真佑:………。
真佑:はいっ♡
―――――
翌日
○○・真佑:…///
なんとなく、照れくさい2人。
咲月:おはようございますっ。
真佑:あ、咲月ちゃんおはよう♡
すると
咲月:ふふ、成功したんですね?
○○:…わかる?
咲月:わかります!なんというか…お2人とも幸せオーラがすごいので。笑
真佑:えっ…咲月ちゃん知ってたの!?
咲月:昨日外回りの時に○○さんが言ってたんです。緊張して吐きそうだって。
真佑:へぇ〜。笑
○○:おい余計なこと言うなよ…💧
‥‥‥
その後
真佑:ふふ、このメール保存しとこっかな。笑
と、昨日○○が送ったメールを開く真佑。
○○:ああ…それね。
真佑:なんでメールなの?笑
○○:…緊張しすぎて誘い方がわからんかった。
真佑:あはは。笑
すると、さらに新しいメールが。
真佑:あれ、また送ったの?
開いてみると
〚今日仕事終わったら飯行かない?〛
真佑:…えっ?
―――――
夜、2人の姿はちょっぴりお高めの有名レストランに。
真佑:ん〜、美味しいっ♡
美味しい料理に舌鼓を打つ真佑。
○○:(やっぱ飯食ってる真佑ってすげー可愛いな…。)
なんて思いつつ料理を食べていると
真佑:…あのさ。
○○:ん?
真佑:ずっと気になってたことがあるんだけど。
○○:なに?
真佑:ここ…前もって予約してたんでしょ?
○○:うん。1ヶ月くらい前から。
真佑:普通…ここじゃない?プロポーズするの。笑
真佑:まぁ、職場でっていうのも○○っぽくていいけどね?
笑いながら言う真佑。
○○:いや、まぁ…それはそうなんだけど。
苦笑いの○○。
○○:なんというか…出来るだけフラットな状態で聞いてほしかったというか。
真佑:…どういうこと?
○○:いや、だって…断りにくいじゃん?
すると、鞄から何かを取り出す○○。
真佑:…?
それは、手のひら大の小さな箱。
○○:こんなバリバリにキマってるとこで、こんな風に婚約指輪差し出されたらさ。
そう言って箱を開くと、中にはキラキラ輝く婚約指輪。
真佑:!!?
○○:雰囲気で押し切りたくなかったというか…ちゃんと俺の言葉で思ってることを伝えたかったんだ。だから職場にした。日常的だし。笑
真佑:な、なるほど…?
真佑:…ていうか、断るわけないでしょ!笑
○○:あはは。でもさ、職場も真佑とはいろんなことをしたし、それなりに愛着もあるから。笑
にやっと笑う○○。
真佑:ば、ばか…!///💦
○○:でもやっぱり…指輪はさ、真佑の一生の思い出にしてほしいから、こういう所の方がいいかなって。
○○:手…貸してくれる?
真佑:…うんっ。
○○に左手を差し出す真佑。
箱から指輪を取り、そっと…左手の薬指へ。
真佑:わぁ…。
指輪の輝きに目を奪われる真佑。
○○:…真佑。
○○:愛してるよ。
真佑:○○…///
真佑:私もっ♡