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○○出張中…

仕事をしていると


先輩女:…あっ。


和:?


先輩女:○○くんが出張に行っちゃって寂しそうな和ちゃんだ。笑


和:…別にそんなことないですけど。


先輩女:嘘ばっかり!○○くん今頃何してるだろうねぇ〜?


和:仕事してるんじゃないですか?出張だし。


先輩女:…今日は随分と塩対応ね。笑


――――――――――


出張先にて、午前の仕事を終えて一息つく○○。


○○:(せっかくだし外に何か食いに行こうかな。)


なんて思いつつ、スマホを開くと


○○:(あっ、和からLINE来てる。)


和:{生きてる?}


○○:(…あいつ俺が戦場にでも来てると思ってんのかな💧)


○○:{生きてるよ。}


返信すると、すぐに既読がつく。


和:{浮気してない?}


○○:(どんだけ信用ないんだ俺💧)


○○:{してるわけないだろ!}


すると


あやめ:…あの。


○○:えっ?あ、ああ…はい。


背後から声を掛けられ、スマホを閉じて振り返ると


あやめ:わかります?あたしのこと。


○○:え?えーっと…


○○:(全然わかんないな、誰だ?)


○○:すいません、ちょっとわかんないんですけど…。


あやめ:あはは、そうですよね。あたし、筒井っていいます。新入社員研修の時お話聞かせてもらったんですよ〜。


○○:ああ…新人の子?


○○:(てことは和の同期か。)


あやめ:和ちゃんの…メンターさんですよね?


○○:えっ?


――――――――――


職場で立ち話もなんなので、2人で近くの喫茶店へ。


○○:(…これは浮気には入んないよな。)


あやめ:すいません、急に声掛けたりして。


○○:ああ…いえいえ。


○○:(改めて見るとこの子可愛いな。)


という煩悩が浮かんだ瞬間に、和の顔が脳裏を過ぎる。


○○:(はっ…!いかんいかん。)


互いの仕事の話などをした後、話題は和のことへ。


○○:筒井さんは、なg…井上と仲良いの?


あやめ:はい〜同期の中では1番仲良しですよ♡


○○:へぇ〜…。


あやめ:ところで、なんで今言い直したんですか?笑


○○:えっ?


あやめ:“なぎ”って言いかけて、慌てて井上に直しましたよね♡


○○:…。


○○:(くぅ、このバレ方2回目やんけ…バカなんか俺は。)


じーっと○○を見つめるあやめ。


○○:まぁ…隠すことでもないから言うけど、付き合ってるんだよね、俺たち。


あやめ:えー!?すごーい!!


○○:…そんなに?笑


あやめ:えー、だってすごくないですか?まだ10代の新入社員…しかも和ちゃんって社長の娘でしたよね?そんな子を捕まえるなんて…///


○○:…言い方💧笑


あやめ:ふふ、どこが好きなんですか?


○○:えぇ?


あやめ:和ちゃんの!どこが好きなんですか?


○○:まぁ…生意気だけど、頑張り屋なところとかかな。


あやめ:おー、いいですねぇ〜。


若干照れる○○を見て笑うあやめ。


あやめ:あたし、研修の時和ちゃんの同じ部屋だったんですよ♡


○○:へー、そうなんだ。


あやめ:門限過ぎてるのに抜け駆けしちゃって…。笑


○○:ああ、いや…あれは。笑


あやめ:黙っててあげたんですから。感謝してくださいね?笑


○○:う、うん…ありがとう。笑


苦笑いの○○。


○やめ:ていうかさ、筒井さんって和と同い年ってこと?


あやめ:そうですよ〜。


○○:…ちょっと相談があるんだけど、いい?


あやめ:なんですか?


○○:もうすぐクリスマスじゃん?プレゼント何がいいかなって…。


あやめ:ああ〜。笑


にやにやと笑うあやめ。


あやめ:本人に聞いたらいいじゃないですか。笑


○○:いや…サプライズの方が喜んでくれるかなって。


あやめ:わぁ、いい彼氏さんですねぇ~。笑


○○:…うるさいなぁ。笑


あやめ:まぁでも、そういうのはあたしなんかに聞くより自分で考えた方がいいんじゃないですか?


○○:…たしかに。そうだよね、ありがとう。


――――――――――


その日の晩、ホテルにて。


📱:prrrr...


○○:もしもし?


和:『もしもしー。』


○○:どしたん?


和:『どうもしてない。声聞きたかっただけ。』


○○:なんだよ、可愛いな。


和:『…酔ってる?』


○○:ああ…ホテルの部屋で酒飲んでる。よくわかったな。


和:『喋り方でなんとなくわかるから。』


○○:へー、すごいな。さすが彼女。笑


和:『…。』


○○:…黙んなや。笑


和:『…一応聞くけどさ。』


○○:うん。


和:『今1人?』


○○:当たり前だろ。お前俺のこと疑いすぎだよ。笑


和:『だって…。』


○○:安心しろ、1人だから。


そう言って、ビールをくいっと飲み


○○:夜にビジホの部屋でご当地もんのつまみをビールで流すのが出張の醍醐味だからな。


和:『えー、おじさんみたい。笑』


○○:やかましいわ。笑


和:『でもなんかいいなー、私も行きたい。』


○○:まぁ、一緒に出張行くことがあればな。


和:『あるかな?』


○○:さあ?


和:『ていうかさ、出張って何するの?』


○○:いろいろ。まぁ、こっちの人と一緒に仕事したりな。


和:『ふーん。』


○○:…ああ、そういえば今日筒井さんに会ったよ。


和:『ああ、あやめちゃん?元気だった?』


○○:うん。まあ普段を知らんけど。笑


和:『可愛かったでしょ。お話した?』


○○:…。


和:『えっ、なんで黙るの?』


○○:…後々トラブルになったら嫌だから白状するけどさ、一緒に喫茶店行った。


和:『はぁ!?』


○○:いや、仕事の話とかしただけだから。


和:『うるさい、浮気者。てかまだ初日じゃん。初手が浮気ってこと?最低!』


○○:違うって。仮に浮気だったら自分から言わねぇわ。


和:『…。』


○○:それにな、俺はお前のこと世界で1番愛してるから。


和:『えっ!?ちょ、酔い過ぎ!ばかっ!///💦』


○○:あはは。笑


和:『もういい、寝るから。』


○○:はいはい。おやすみ。


和:『…おやすみ。明日も頑張ってね。』


○○:おう、お前もな。


和:『…。』


○○:…。


和:『…。』


○○:…切らんの?笑


和:『○○から切って。』


○○:はいはい。じゃあな、おやすみ。


和:『…おやすみ。』


通話を切った後の、部屋の中の静寂な空気包まれながら


○○:…ぷは。


ビールをくいっと飲む○○でした。