ポーカーフェイス
出張も終わり、普通に出社。
いつも通りオフィスへ行こうとすると
和:あっ、パパ。
社長:おお、和じゃないか。
偶然ばったり遭遇。
社長:…あんまり他の社員がいる前で大きな声で“パパ”とは呼ばないほうがいいかもしれないな。
和:…ごめんなさい。
社長:まぁいい。それより…どうだった?出張の方は。
和:忙しすぎて大変だったけど…楽しくてあっという間だった。
社長:ははは、そうかそうか。
和の言葉に嬉しそうな社長。
社長:人は社会に貢献しその対価として給料を稼ぐために仕事をする。それに伴い重圧や責任ものしかかってくるものだが…これを楽しいと感じながらできるのであれば、この上なく素晴らしいことだな。
和:…へへ、○○さんのおかげだよ。
社長:…おお、そうか。
出張前、社長室に呼び出したことを思い返し
社長:(なるほど…上手くやったようだな。)
社長:…和。
和:はい。
社長:今日も1日、頑張ってな。
和:はい♪
にっこりと笑いながら頷く和。
そのまま、オフィスへ。
和:おはようございます。
○○:うっす。
○○:業務開始前、デスクでスマホをいじる○○。
和:…。ジー
気づいてないので、○○を眺めていると
和:…///
いろいろと思い出しちゃう和。
すると
○○:…おい。
和:?
○○:…絶対に顔に出すなよ。
和:…頑張る。
すると、計ったかのように
先輩女:おっ、仲良く出張に出掛けてたお二人さんじゃん♡
○○:おはようございます。
和:ます。
先輩女:和ちゃん挨拶を略すのやめな?笑
和:…へへ。笑
先輩女:まぁいいや、それより…どうだったの?
和:忙しすぎて大変でした…💧
先輩女:…いやいや、そうじゃなくて。笑
和:?
すると、2人に顔を近づけ…小声で
先輩女:あんなことやこんなこと…しちゃったり?♡
和:…っ!
○○:いやいや、何バカなこと言ってるんですか。笑
あくまで平然とした態度の○○。
○○:ほんと忙しくて…終わったら飲みもあったし、ホテル帰ったら即爆睡ですよ。
先輩女:…ふーん、そうなんだ。大変だったね。
和:(…すごい、嘘つきだ。笑)
○○:あ、お土産部長に渡したんで、あとでみんなで食べてください。
先輩女:お、気が利くじゃーん♪
すると、始業のチャイムが鳴り
先輩女:じゃあね、お二人さん♪
自分の席に戻って行く先輩女。
○○·和:…。
その姿を見届け
和:(○○すごい、めちゃくちゃポーカーフェイス。笑)
…と、思いきや
○○:…やべぇな、あいつ。
小声で和に話しかける○○。
和:えっ…?
○○:…心臓止まったかと思った。笑
そう言って苦笑いをする○○に
和:(なんだ、動揺してたんかい。笑)
思わず笑っちゃう和でした。