AIが進化するほど、フェイクか本物かはそんなに重要な話ではなくなるかも…を考えてみる
つい最近、わずか15秒の音声サンプルから、元の話者に似た自然な音声を生成可能な「Voice Engine」をOpenAI社が発表しました。
これは2022年末には開発されていたけど、悪用を避けるために慎重に小規模なテストを信用できるところと行っていたとのこと。
わかります、性能がよすぎると声なんて色んなことに悪用されそうですもんね。
日本語の精度はまあまあですが、多分英語とかだとすごい似てるのでしょう。目指すところは基本的には医療だったり、支援目的のようです。
悪用されることを考えると暗くなりますが、うまく人のために使うことを考えるとすごく大事な技術です。助かる人がたくさんいると思います。
いつかは見分けがつかなくなり限りなくAIと人間の境は曖昧に
このようにAI音声の精度が上がって話題になってますが、画像生成AIで作られた画像もだいぶ精度が上がってきました。画像だけでなく動画もです。
この間検証を行ったフェイススワップ動画も丁寧に作り込めば本当にディープフェイクになりそうです。
今後は本当に見分けつかなくなるし、証拠写真とかそういうものもいくらでも捏造できるような世の中になりますね。
もちろん電子透かしでAIの生成物とわかるようにはなってますが、そんなものいくらでも書き換え可能ですので、そこに意味はあまりないと思ってます。共存の道を探るのみです。
リアルなデジタルヒューマンはAIへの不信すらも超えて生活に溶け込む
AIでそうとうリアルなデジタルヒューマンができあがったとき、ネット上ではそれが本物であるかAIであるかはそんなに関係がなくなるかもしれません。役割をこなしているだけなら、人間だろうがAIだろうがどっちでも構わないと思えるようになるんじゃないかなと思います。
たとえば中国で進化をしているAIニュースキャスター。
このAIアナウンサーはボディーランゲージを使って、表情もそれらしくニュースを伝えます。
話し言葉も自然で、違和感がなくしっかりとニュースを聞けるのであれば、それこそ人間かAIかなんて関係ない。
そうやってAIはちょっとずつ生活に溶け込んでいくのだと思います。
今はまさに、狭間の時代
わたしたちはネットとリアルを区別できているとまだ思います。
ネットはあくまでネットの世界。リアルはリアル。なので主はリアルの生活と考えている人がまだまだ多いのではないでしょうか。
でも、この後の世代はどうでしょう。
きっとこれからもっとリアルとネットが複雑に絡み合っていき、それを分けるのはすごく難しくなってくるのではと思います。
Iotなんて言葉が一昔前に流行りましたが、最近は本当に当たり前になりました。それにAIが入り込むのもたぶんすぐです。
フェイクかフェイクじゃないかはすでにだいぶ気にされなくなっている
昔、プリクラが日本中で流行りました。ちょっと可愛く写って、デコった写真シールがすぐできる。みんなでそれを交換して、プリ帳に貼って見せ合う。それは当たり前のように若者みんながやっていました。
最近はアプリのフィルターやエフェクトで加工するのが当たり前で、どんな人も美女や美男になります。
風景だってただ撮るだけでも普通に見るより色彩が鮮やかに、綺麗に勝手に加工されたりするようになりました。
みんな普通に受け入れています。
すでに本物とフェイクの差は曖昧になっているのです。
これにAIはシームレスに入り込んで、それにAIを使っているかどうか、本物かAIかなんてどうでもよくなる時がきっときます。
結局技術そのものをどのように使うかが重要なんだよね
AI技術の進化は驚異的な速度で進んでいます。AIが生み出す声や画像、技術の発展は、かつてないほど私たちの生活を豊かにし、便利にします。それと同時にフェイクとリアルの境界線をどんどん曖昧にもしていきます。
近未来にフェイクかどうかが重要でなくなったとしても、フェイクとリアルの区別を見極め、真実を追求する力を育てていく必要はあると思います。
子どもの教育にも確実に必要な気がします。
AIを受け入れながら、AIとは何かを知る。そういう教育です。私たちには必要なかった教育ですが、いつかは学ぶ必要がでてくる時代になると思います。
この興味深い時代に、ちょうどわたしは生きていられて幸せだなとしみじみしました。本当に考えがいがあって面白い。
これから何を見つけ、何を学び何を創造してけばいいか、ゆっくり考えたいと思います。
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