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【私的感想】vsハイデンハイム UEFA Conference League 11月28日

11月28日に行われたUEFA Conference Leagueのハイデンハイム戦のマッチレビューをしていきます。


スコア:CHE(2)- FCH(0)

得点者CHE:エンクンク、ムドリク
得点者FCH:なし
カンファレンスリーグで全勝同士の対戦となった。ドイツブンデスリーガの中堅クラブに対してチェルシーBチームがどのくらいのパフォーマンスができるのか注目だった。この試合は久しぶりにサンチョが復帰。リーグ戦で先発したフェリックスは控えとなり、中盤の底もカサデイがスタメンとなった。

MOM:ヨルゲンセン(CHE)

この試合のMOMは文句なしでヨルゲンセンだろう。試合を終えてスタッツを確認すると脅威の11セーブでクリーンシートを達成。ただのシュートストップではなく、1対1の局面でのセーブも目立ち、ロースコアが続いたこの試合で流れをチェルシーに持ってきた選手だった。彼でなければ2失点はしていただろうと思えるほどのセービングで、チームを救った。また、セーブもしっかりボールを見て待つことができる選手なので、いよいよスタメン争いも狙える状態に仕上がってきた。

1点目:クリストファー・エンクンク(CHE)

ディサシのインターセプトからデューズバリーホールがボールを受けて前を向く。右サイドにフリーでいたサンチョがボールを受けると、中へクロス。このクロスをエンクンクがトラップして冷静にゴールへ流し込んだ。
これでエンクンクはカンファレンスリーグ4試合で5ゴールと試合に出れば結果を出せることを証明し続けている。クロスへの入り方やもらってからボックス内での冷静さはチームでも群をぬいて素晴らしい。

2点目:ミハイロ・ムドリク(CHE)

右サイドのサンチョがデューズバリーホールとのワンツーでボックス内に侵入に成功。マイナスへグラウンダーのクロスを送ると、ここに走り込んできたムドリクが前節のカンファレンスリーグで決めたような強烈なシュートを突き刺して追加点を獲得した。このようなシュートが入り出すと脅威が増すのでこのまま自信を持って継続していってほしい。チームとしても相手に決定機を作られてしまう場面や、チェルシー側も決定機を作っていたが、決めきれずにいたところ、試合を決定づける追加点となった。

各選手の評価(10点満点)

フィリップ・ヨルゲンセン 10.0

この試合のヨルゲンセンに文句は一つもないだろう。圧巻のセービングでチームを勝利に導くだけでなく、自身もしっかりクリーンシートを達成。12月は試合も多くなる中、プレミアリーグでの出場機会も出てくる可能性が高い。もちろんサンチェスのパフォーマンス次第の部分もあるが、この調子を続けていくことはチームとしても非常に良い状態になっている。一時期のチェフの控えにクルトワがいた時期のように綺麗に世代交代ができると理想的だ。

アクセル・ディサシ 6.0

先制点につながるインターセプトがなければもっと低い評価点になっていただろう。肝心の自陣での守備は軽さが目立ち、簡単に突破を許してしまうシーンも少なくなかった。ビルドアップにおいては、ボールタッチが少しずつ落ち着いてきたが少し持ち過ぎてしまうシーンもあり、不安が少し残る。この相手なのでプレッシャーも少なくできているが、スタメンに食い込めるほどのパフォーマンスはまだできていないか。

ブノワ・バディアシル 6.0

レスター戦で見せたようなハイパフォーマンスができなかったことは少し残念だった。この試合では特に印象的なパフォーマンスはできず、良い意味でも悪い意味でも目立つことはなかった。攻められる機会も多かっただけにヨルゲンセンがいなければもっと低い評価になっていただろう。

トシン・アダラビオヨ 6.0

時より前線へのパスで決定機を演出することもあったが、本来の仕事である守備面では目立つことができなかった。中央を割られ決定機を作られる場面もあり、今後Bチームの守備陣は全体的に改善が必要になるだろう。Aチームはカイセドやラヴィアの存在があるのも大きいのかもしれないが、対人守備に関しては大きく差が開いている印象がある。来年はCLの舞台に立つのであればレベルアップしていきたい。

レナト・ヴェイガ 6.5

カサデイの横にくるタイプの偽SBとして、前半は非常に上手く立ち回ることができていた。後半になり、相手が対策をしてくると上手く剥がせないシーンも目立ち、前半ほどボールに触れる機会は無くなってしまった。ただやはりこのフィジカルと足元のテクニックを持ち合わせているという特殊なキャラクターは複数ポジションこなせるという点でもチームにとっては非常に大きな存在だ。

チェーザレ・カサデイ 7.0

最後は退場になってしまったが、エンソやカイセド、ラヴィアを休ませる選択肢があることを証明する時間だった。本来トップ下の位置を本職にして得点能力の高さで活躍すると思われていたU-20W杯得点王は姿をガラリと変え、中盤の底の役割も全うできる逸材へと変化した。ボールタッチが上手く、ダイレクトでボールを叩ける存在は貴重で、Bチームのビルドアップを上手く機能させていた。守備面はまだ慣れていない部分も多く、カードをもらってしまったが、少しずつ改善されていけば出場機会も出てきそうだ。

キーナン・デューズバリーホール 7.0

見事なまでの潤滑油でなんだかんだ得点に関与。アシストやゴールという記録には残らないものの、フェリックスとパーマーがいない中、前線に繋ぐ役割を見事にこなしていた。マレスカシステムを熟知しているからこそのポジショニングでビルドアップの出口としても機能。彼としては決定機もあったため、決めたかったところではあるが、チームとしては1人いると特にBチームでは大きな存在だ。

ジェイドン・サンチョ 8.0

久しぶりのスタメン復帰でチェルシーに来ては初めての右サイドでの起用となった。相変わらずのボールが吸い付くようなドリブルでボールを失わず時間を作れる点は大きな魅力だ。シュートまでの形が少ないことがデメリットだが、結果的に2アシストを記録。Bチーム内だとやはり特別な存在として輝きを放てることを証明した。Aチームへの復帰も近いだろう。

ミハイロ・ムドリク 8.0

パフォーマンスに安定感が出てきたムドリクはこの試合でも得点を記録。しっかり結果を残せる選手として徐々に磨きがかかってきた。昨シーズンまでに見られたドリブルのタッチが雑になるようなシーンはほとんど見られず、クロスまでしっかり形にできる点は安定感抜群で素晴らしい成長だ。ネトやサンチョ、マドゥエケとウイングのライバルもしっかり結果を残している状態だが、腐らずにいけばポテンシャルは他の選手よりも高いと感じるため、今シーズンはカンファレンスリーグで自信をつけられるシーズンにしてほしい。

クリストファー・エンクンク 8.0

この試合はトップ下での起用ということもあり、いつもより多くボールに関与する姿が見られた。CFの経験もあることから背負ってボールを受ける際の安定感はパーマーやフェリックスにはないものを感じた。クリエイティブな部分は2選手に劣ってしまうが、結果を残すことに関しては流石の一言。結果的にこの試合もゴールを記録。彼が腐らず結果を残してくれることでチームとして大きく成長できており、スタメン争いも熾烈さが増している。ジャクソンもゴール量産しており、スタメン奪取がかなり厳しい状態だが、必要になる場面は必ず出てくるのでこの調子を維持してほしいところだ。

マルク・ギウ 6.5

彼なりの泥臭さを存分に披露。ポストプレーも徐々に成長を見せており、収められる場面が増えてきた。まだ若くこれからの選手ではあるが、カンファレンスリーグの相手にしっかりと戦えることを証明している。この試合ゴールこそならなかったが、前線からのプレスは効果的でファンからしても嫌いになれない選手の1人だ。ローン修行を経験してほしい気持ちとこのままBチームで成長してほしい気持ちと戦っているが、冬の市場での動向にも注目だ。

まとめ

ブンデスリーガの中堅チーム相手に結果としては2ゴールとクリーンシートという素晴らしい出来だった。ピンチを招く場面が多かったことは気になるが、Aチームだったら起こらないものなので、Bチームのレベルアップに期待していきたい。カイセドのような選手がBチームにいてくれたら面白そうだが、また発掘することができるのか。このメンバーで戦えることがわかってきたカンファレンスリーグに今後パーマーやカイセドが出場することがあるのか疑問だが若手や中堅としては素晴らしいアピールの機会になっており、スタメン争いも前線は激化してきている。ディフェンス陣でこのような突き上げが出てくるとチームとしては最高な状態と言えるので、冬に若手CBなどが補強できるとカンファレンスリーグをもっと楽しむことができそうだ。

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