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【私的感想】vsニューカッスル プレミアリーグ第9節 10月27日

10月27日に行われたプレミアリーグ第9節のニューカッスル戦のマッチレビューをしていきます。


スコア:CHE(2)-NEW(1)

得点者CHE:ジャクソン、パーマー
得点者NEW:イサク
ミッドウィークにはカラバオカップでの対戦が決まっている両チーム。
開幕から好調を続けるチェルシーと最近勝ちがないニューカッスルの一戦となった。チェルシーはホームでのニューカッスル戦は得意としており、チェルシーペースで試合が進むことが予想された。
ルイスホールやリブラメントといったチェルシーユース出身の選手がスタメンに名を連ねており、ファンとしては非常に楽しみな一戦でした。

MOM:パーマー(CHE)

前回のリヴァプール戦では徹底マークにあい、全く見せ場を作れなかったが、この試合では大爆発。オフサイドにはなったが、幻の1点目ではキーパーとの一対一を冷静に沈めるらしさを披露。その後、先制点につながるネトへのスルーパスはアシストこそつかないが、その才能を遺憾なく発揮。極め付けは後半立ち上がりの勝ち越しゴール。ボールを運び最後はミドルシュートをニアに突き刺した。今シーズンすでに7ゴールと昨シーズンの活躍がまぐれではないことを証明。彼が自由にできる試合で負けることが想像できないほど攻撃のキーマンとなっている。

1点目:ニコラス・ジャクソン(CHE)

このゴールでまず取り上げるべきなのは、先述の通り、パーマーのスルーパスだ。自陣深い位置でボールを受けたパーマーは半身の状態から裏へ走り出していたネトへスルーパス。足元へのパスを予測していたリブラメントの背後をつき、大きなスペースへボールが届いた。そこにニューカッスルのCBシェアがカバーリングからカットを狙うが、ここはネトが先にボールを触り、抜け出しに成功。中にはジャクソンがしっかり詰めており、丁寧にパス。ジャクソンも落ち着いてゴールに流し込んだ。
これでジャクソンは今シーズン6ゴール目。

2点目:アレクサンダー・イサク(NEW)

右SBのリブラメントが内側に入ってボールを受けると、ラヴィアとカイセドを引きつけてジョエリントンへボールを届ける。このボールをジョエリントンがキープし、再びリブラメントへ。リブラメントはすぐバーンズに預け、ギュストとの一対一の局面を作り出す。そこに、後ろから左SBのホールがオーバーラップ。ここへの対応が遅れるのと同時に、中ではイサクがフリーに。そこにホールから素晴らしいクロスがあがり、イサクが押し込んで同点となった。最初にイサクを見ていたジェームズからマークの受け渡しができておらず、誰もついていない状況となってしまった。また、オーバーラップ時にディフェンスラインを揃える指示が出ていると思うが、コルウィルもジェームズもマークよりラインを優先している様子が伺えた。悪いことではないが、オーバーラップ時の対応は今後も対策が必要でこの試合もポケットを使われてピンチとなるシーンがいくつか見受けられていた。

3点目:コール・パーマー(CHE)

イサクのポストプレーに対し、コルウィルが素晴らしい対応からボールを突くことに成功。そのボールをなんとかラヴィアがパーマーに繋ぐと、そこからドリブル開始。様々な選択肢がある中、自らシュートコースを作りに行くラインにドリブルすると、そのまま左足一閃。ニアサイドに突き刺し、後半開始早々に貴重な勝ち越しゴールを決めた。

各選手の評価(10点満点)

ロベルト・サンチェス 5.5

この試合ではパスミスが目立つシーンが多かった。特にロングボールに関してはほぼ期待できないほどサイドを割ってしまうシーンが多く、スタジアムのファンからも残念がる声が出るほどだった。このようなパフォーマンスが続くと、ファンとしてはヨルゲンセンをリーグ戦で見たい気持ちも出てくるのが本音だ。次のリーグ戦はユナイテッドやアーセナルといった強豪との試合が続くため、セーブ面でしっかりアピールができるか見守っていきたい。

マロ・ギュスト 6.5

この試合も前節同様、2列目とSBを行き来する役割を担い、ビルドアップ時の出口として安定した活躍を見せた。前節と大きく違った点は、右サイドでその役割を担ったことだ。右利きのギュストとしては、左インサイドハーフのポジションよりもボールは扱いやすく、左でやるよりも右の方が適正だと感じた。守備面ではバーンズに仕事をさせることはなく、安定感は抜群。ジェームズも戻ってきており、ククレジャもいる中、非常に悩ましい選択肢となっている。

ウェズレイ・フォファナ 6.5

足を痛めて倒れた時は今期もダメかと思ってしまうシーンだったが、結局はフル出場で勝利に貢献。現在のメンバーでは圧倒的な空中戦の強さでセットプレーを弾き返す力を発揮。イサクの抜け出しの際には少し軽い対応をしてしまったが、総じて良いパフォーマンスを披露。ただ、ビルドアップ時はやはりボールを持ちすぎるシーンもあり、改善は必要。

リーヴァイ・コルウィル 7.0

気迫溢れるディフェンスで勝利に貢献。さらには楔のパスもこの試合は多く通しており、やはり彼の強みはこのパス能力にあると感じる試合だった。普通のCBでは通せないパスを何本も通していく姿を見ると、本当に代えのきかない選手であると感じる。キャプテンよりも声出しをする姿がやはり印象的でチームのディフェンスリーダーは彼で決まり。10年は安泰だ。

リース・ジェームズ 7.0

何よりフル出場というだけでも10点満点をあげたいところ。失点シーンのディフェンスだけ少し気にはなったが、総じてみると初めての左SBとしての出場も大きなマイナスになることはなかった。守備では圧巻の対人能力で相手を完封。ビルドアップも安定していた。途中からギュストの役割を担うシーンもあったが、やはり今後は彼の偽SBを見られるシーンがあるかもしれない。中盤のフィルターにもなれ、ミドルシュートも大きな武器となる彼が偽SBとして定着すればとんでもない選手になる可能性は感じられる。

モイセス・カイセド 7.5

もう何もいうことはない。毎試合すごいの一言。
気になる部分もない。彼を獲得できたことがこんなに大きな転機になるとは思っていなかったが、チームの中心として欠かすことのできない選手になった。

ロメオ・ラヴィア 6.5

前節に比べて目立つシーンは少なかったが、大きなミスもなく役割をこなすことに成功。失点シーンのような中盤の位置で潰しきれないシーンが何度かあった点は少し気になるが、彼の年齢を考えれば今後の成長に期待したい。横にカイセドがいることもあり、良い点を盗めればカイセド以上の存在になる可能性すらあると思う。

ノニ・マドゥエケ 6.0

この試合は基本的に1対2の状態を作られており、目立つシーンはほとんどなかった。前半序盤に何度かカットインからのシュートを打つ場面はあったが、可能性はあまり感じられなかった。またルイスホール相手に縦にぶち抜けなかった点は気になる。調子が悪かったと思いたいので、次節は爆発に期待だ。

コール・パーマー 9.0

前節が徹底マークだったこともあり、今節はかなり自由を感じたはずだ。トナーリとギマラインスでマンツーマンになるわけではなかったため、相手のCBと中盤の間を自由に移動。思い通りに試合を動かすことができていた。彼の得点関与の能力は素晴らしい。試合終盤にポープへプレスをかけたシーンからも分かるとおり、この才能で献身的なプレーができる選手は世界を探してもほとんどいない。

ペドロ・ネト 7.0

カンファレンスリーグに先発していたため、サンチョのスタメンが予想される中、ネトが左サイドでスタメンとなったが、しっかり結果を残した。アシストから分かる通り、ラストパスの精度と柔らかさは他の選手にはないものであり、今後もアシストを量産できると思う。左サイド起用になった時にシュートに絡むシーンが少ないのは少し気になるが、カンファレンスリーグのムドリクと同様クロスに合わせるシーンを披露。監督が狙っているエリア内に人数をかけるプレーを理解して取り組めており、今節のようなスペースのある試合では彼の先発起用は増えるのかもしれない。

ニコラス・ジャクソン 8.0

ゴールこそ押し込むだけではあったが、しっかりあそこに顔を出せるあたり、ストライカーになってきたという印象を受ける。また、相変わらずの背負ってから反転するプレーは相手ディフェンスを蹂躙。プレス回避としてジャクソンが受けるシーンも多く、単独で相手を剥がすことができるため、現在のチェルシーにおいて大きな武器となっている。幻のゴールとなったパーマーへのスルーパスなど気が利いたプレーもできるため、今後もゴール関与は増えるだろう。

まとめ

厳しい相手との連戦が続く中、ビッグ6以外のチームからはしっかり勝ち点を取れていることは素直に喜ばしい状況だ。クリーンシートできそうな内容だっただけに前半の失点は悔やまれるが、相変わらず後半開始早々に得点を披露。もはやマレスカ監督の十八番になりつつある。ジェームズの左SB起用やネトの起用など、相手に合わせた柔軟な選手起用も見られており、マレスカの選択で大きなミスになる試合が見られないことも非常にポジティブだ。途中交代で入る選手も意欲的でチームとして競争力の高いチームになっていることが伺える。最後のエンクンクは、倒れずに貪欲にシュートまでいく姿勢を見てみたかったが、終始試合を支配できていた。
気になる点は、ディフェンスラインを揃えることによるポケットの取られ方だ。オーバーラップについていけていないシーンも目立ち、マークがはっきりしていない印象。ユナイテッド戦の後は、アーセナル戦。アーセナルは必ずそこを突いてくると思うので、そこまでの対策は見ものである。

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