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「チセムジカ」のロゴができました。
思い立って、新しい名刺を作ることにした。
勤めている会社のものではなく、札幌の新しい住所が入った、個人の名刺。
どうせなら、「チセムジカ」のロゴを入れたい。ロゴの頭に「音楽工房」と付けたらどうだろう。いろいろ夢が広がる。
彼女の知り合いのデザイナーさんにお願いすることになり、11月のある日、デザイナーさんの事務所に打ち合わせに行った。
「チセムジカってどういう意味ですか?」
「チセはアイヌ語で家、ムジカはイタリア語で音楽。だから《音楽の家》っていう意味です。その家で音楽に関係するいろんなことをやってみたいんです」
「というと?」
「たとえば、いま東京・仙川の《センイチ・ブックス》にある音楽専門の小さな本屋さんの2号店を作るとか、好きな音楽を流しながらハンドドリップの珈琲を提供するカフェをオープンするとか。夜は貸しスペースにしてアンサンブルやコーラスの練習室にしたり、ときには20人くらいのお客さんを入れてコンサートをやったり……」
「なんですかそれ。めっちゃ面白そうじゃないですか」
で、僕より一回りは若い彼が作ってくれたのが、こんなロゴだ。
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チセのCとムジカのMをデザイン化してくれた。温かみのある、優しいロゴに仕上がったと思う。
名刺はできた。あとは具体的に動き始めなければいけない。
手始めに、来年8月から札幌市生涯学習センター(ちえりあ)で行われる「ご近所先生」で講座を持つことになった。
作曲家たちの最後の1年を追い、彼らの最後の作品を聴く「大作曲家、最期の日々」。モーツァルト、シューマン、ショパン、ラヴェル、ヤナーチェクの生涯をたどるつもりだ。
チセムジカの箱作りにも着手した。
これも彼女の知り合いの建築家さんにお願いして、土地と建物の依頼をした。来年の夏くらいまでには土地を見つけ、設計を進める手はずになっている。
一階はホールとカフェと書店。二階が僕らの居住スペースになる予定だ。
僕らの挑戦がどんな形になるのか、予測はつかないけど、芥川賞作家・ミュージシャンの辻仁成が彼のブログで何度もつぶやいている「合言葉は熱血!」に倣って、どんなときも熱い思いで目標に近づきたいと願っている、今日この頃である。