恐怖
この身体になってからというもの、段差に対して恐怖心を抱くようになった。
歩道を走る時も、東京は特にそうなのかもしれないが歩道は道路より一段高くなっている。
大体は道路側に柵はあるのだが道路沿いにある建物、施設に入るために柵は途切れており車が道路、建物にアクセスしやすいように道路側にスロープ状になっている。
そこを走る時はまぁ先ずありえないのだが道路側にななめにはしるようになるからそっちに倒れてしまう感覚に襲われてしまう。
そんなだからその辺りを走る時はなるべく道路から遠いほうをはしるようにしている。
そんな感じだから歩行者とすれ違う時はこのルートは保持しながら走っている。
それでもすれ違いが難しいならこちらが止まってやり過ごすようにはしている。
こんな感じで基本右側通行は心がけてはいるから身体、車椅子の右側が擦れたり擦ってしまう。
そんなのもあり気付いたら右手によくわからない傷が出来ている。
それの最たるところが階段になる。
特に建物内を移動する時は階段の入り口が至る所に口を開けている。
とくに下り階段の上の方を通りかかる時は下手したら落ちてしまうんでは?というようなことをおもってしまう。
そんなだから足早にそこから遠ざかるようにはしている。
一丁事があったら片側が全く自由に動かない身体を抱えているから自分で身を守るということができないからだ。
こんな事はこの身体になるまでは思いもしなかった。