武藤彩未さんの3年ぶりのライブを見て。
今日は表参道で行われた、
武藤彩未さんの3年ぶりのライブを見てきました。
さくら学院での活動を経て、
ソロとして活躍していた武藤さん。
グループアイドル全盛の時代に、
その流れを変える存在として注目を集めていきます。
そんな矢先に突然の活動休止を発表。
2015年のクリスマスライブを終えると、
そこからニュージーランドへと留学。
アミューズとのアーティスト契約も終了。
その後の情報はご本人のツイッターのみとなりますが、
ご自分の姿は一切載せませんでした。
そして迎えた久々のライブ。
情報過多のこの時代において、
正真正銘の「3年ぶりの再会」となりました。
当然期待感はありましたが、
どこか不安も残っていて。
例えば大人になったことで、
今までとは全く違うスタイルになっている可能性もあります。
あの頃の私ではありません、
もうアイドルじゃないんですと。
もちろんそれも成長の証ですし、
そうなる人を否定はしません。
ただ、やっぱり寂しいわけで…。
しかしライブが始まった瞬間、
それらは全て吹き飛びました。
あの頃のように持ち歌を披露し、
大好きな80年代の歌をカバーし。
MCでは相変わらずの早口トークで笑いを取っていき。
大人となったその姿は美しさを増していましたが、
心の中の大事な部分は全く変わっていませんでした。
武藤さんは武藤さんのままに戻ってきてくれたのです。
そんなライブの終盤に、
個人的に最も聞きたかった言葉が聞けました。
アイドルは自分で言うものではなく、
見ている人が決めるものだと。
尊敬する松田聖子さんが、
永遠のアイドルであることを挙げて…。
この国においてアイドルは、
いつしか職業の名前となりました。
「いずれ卒業するもの」だという考え方が、
舞台に立つ側にも見ている人達にも一般的になりました。
ただ僕はその空気にずっと違和感があって、
誰かの卒業発表がある度に、
その理由を聞く度に、
ファンの声を聞く度に、
「いや、やっぱり何か変じゃないですか?」
という想いが増していきました。
それを武藤さんが晴らしてくれたんです。
更にはっきりと口にした武道館という目標。
今日の会場は200人規模です。
バンドメンバーは音大に通うお友達と、
その繋がりの若きメンバー。
文字通りに手作りのセルフプロデュースライブで言うには、
あまりに大きすぎると受け取られても不思議ではありません。
でも、その言葉には現実感がありました。
3年のブランクを全く感じさせない今日のステージは、
紛れもなく「本物」であって。
きっと本当に成し遂げてくれる、
武道館どころかもっと大きな場所だって行ける。
その可能性に満ちていたのです。
今年は様々なグループの解散が相次ぎ、
アイドル界が揺らぎ続けています。
大ブレイクしているグループのみが突出している現状に、
これからどうなるんだろうと不安を抱いている人達もいます。
この年末に武藤さんが帰ってきたのは、
きっと必然なのだと思います。
武藤さんがいれば大丈夫です。
終わりは始まり。