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Netflixドラマの「国民的大ヒット」という印象が生まれる構造について

Netflixで配信されているドラマを観てない人も世の中にはたくさんいる、たぶん視聴者の数からすると今でも地上波ドラマの方が目にした人口は多いはず、それなのになぜ「国民的作品」になったかのような印象が広がっているかというと、芸能界の30〜50代の方々が盛んにテレビやラジオやYouTubeで感想を語ったりネタにし続けたからで、では彼らがなぜNetflixばかり観ているかというと、売れっ子の仕事のサイクルの中では地上波ドラマを毎週チェックするのは大変、Netflixドラマを時間がある時に一気に観る方が合っているというスケジュール的な要因が強く、その中の声が大きい人が拡散し、仲間から仲間へと繋がっていく、それを見聞きした視聴者側にも連鎖して…という流れが生まれているわけで、様々な「今までのドラマよりもここが優れている」のような言葉は実は後付けだったりするのでは。
そもそも比較対象にしているはずのリアルタイムで放送されている地上波作品をあまり観ていないわけですし。
これを最近凄く感じるのが、地上波ドラマが同時にNetflixなどでも配信されるケースが増えていて、それを観た視聴者が「Netflix独占配信ドラマ」と同じ文脈で絶賛しているのをよく見かけるようになったことで、結局は「自分にとって見やすい配信環境かどうか」でしかないのでは。
評論する立場の人は制作期間や予算や表現の違いを指摘するのかもしれないですけど、普通に観る人達はその辺はあまり関係ないわけで。

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裏本田・柴志朗(鈴木達也)
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