見出し画像

儲ける法務と従来型法務は異なる。 儲ける法務その1

1.儲ける法務とは

あえてカオスを作りつつ、ハーモニーを作り、ソフトランディングさせていく技術をいう。

これに対して、カオスを作らせず、ひたすら法に違反しない行為を続けて、安心感を作り出す、間違いをしないものを従来型法務という。

新規ビジネスと儲ける法務と近い。これに対してコンプライアンスと通常業務は親和性を持つ。

新しいことをし儲けることを常に考える法務と如何に社会に批判されず費用を使うかを考える法務は異なる。

サイバーセキュリティーに対して守るというセキュリティの仕事は従来型の考え方に近く、事業開拓をする際に利益を確保するためにミニマムでの事業設計をする側の仕事は儲ける法務と類似する。

コンプライアンスは大事だが、コンプライアンスは外部に求めることができないため例えば回収方法などがちゃんと理解できていないとキャッシュフローが回らない(儲ける法務)。

法律では形式的に違反するが、社会が許容する事項で、正当化でき、かつ、その法律の適用を行政がしないという判断をした場合、その運用は可能である。これに対して行政について知らない、ユーザー以外のことは知らないとして放置して、法律違反を公然とする場合、コンプライアンス側のドメインになる。

儲ける法務は、社会を変えて、その流れとともにサービスを変えていく。段取りを整えて、主流感を作り、その改正をしないと政府がダメではないかという空気感まで作り上げる。ルールメイクをすることで、キャスティングボードを持ち、準備しながら動く。

平たく言えば、法律等を踏まえながら、会社が存続できるように生存・繁栄をするための手を打つことと言える。

今必要なのは、従来型の法務を否定することではないが、儲ける法務を作り出すことと理解している。

2.収入ー支出=利益を考えた法務

例えば、利益が出ない場合、コンプライアンスばかりで手間がかかる場合会社は必然として潰れる。だからと言って法律を遵守しないのであればやはり潰した方が良いというのが正しいビジネスジャッジメントになるだろう。コンプライアンスは、儲けることができなければする必要もなく、サステイナブルではない以上潰して被害者が出ないようにすることが一番のコンプライアンスと言えるだろう。

法律を遵守しなければならないだけを考えてしまうと柔軟な思考ができない。法律家がビジネスを理解しなくても良い時代は終了した。早期に予測して早期に被害者が出ず、利益が出る仕組みを法律家が考えなければならない時代になった。

複雑化したリスクは、重大リスク、重要リスク、軽リスクと区分し、重大リスクは負わないように、そして軽リスクはそれぞれ負うように設計した方が良い。軽リスクを負うように設計しない限り、現場は変わることができず、思考ができない状況になるからだ。

例えば、解雇をしてはならないと会社は考えがちになる。そして転職して張らないと社員も考えがちになる。成長段階の会社はそれでも良いが、会社はそれでは高齢化して利益が出ない仕組みになってくる。適度に辞めて、適度に退職勧奨をする会社が望ましい。

嫌がらせをして、精神リスクを高める必要性はないが、メンバーに幸福感が無くなってしまっているならばその幸福感を取り戻すために退職してもらう方がよい。人間は本能的に変化を嫌うが、変化こそが世の中の流れであり、本能はそれに抗う。社会は変わる以上、法律も変わるべきだが、法律は容易には変わらない。しかし、社会のニーズが異なる以上、その社会のニーズにフィットした会社システムを整える必要がある。

常に先回りし、利益を確保する法務を作ることが会社を守ることにつながる。今や、30年と言われた会社の生命は10年15年しか持たなくなっている。それは会社の考え方がすぐに陳腐化して、変わることができない状況になるからだ。

社会を活性化するうえでは、それは危険な状況である。それを認識し、儲ける法務というカテゴリを作った。世間には一般的な考えではない。だからこそ、このブログを記載することとした。




スキ、その他の行為は、元気玉として有効利用させていただきます。皆様のお力を少しでも世の中の改善に使わせていただきます。