物を売るのではなく物語を買う

最近飲食店は、恐ろしいくらい変わって来た。古いところは潰れ、生き残りをかけて、変化を繰り返すところをのびあがる。ドミノピザはチャンスしかないと思ってやり切ろうとしている。もちろん、ドミノは機能を売っているのであって、物語を売ろうとしているわけではない。

物語を売るとは、人間の背景から売れる状況を意味する。この人であれば買いたいと思うことだ。例えば、本田圭佑さんからならどんなジャージでも買いたいと思っている人はいるだろう。その時にジャージの機能で買うわけではない。あくまでもコアファンそうが意味を見つけて買う。このわかりやすいのは、永ちゃんこと矢沢永吉さんだろう。彼は自分のバックグランドでタオルその他を売っている。

最初から、英ちゃんのようになれるわけではない。だから、露出し、共感を勝ち得なければならない。共感は簡単に手に入る物ではない。共感は、一気に完成品を作り上げることはできない。余白があって、その余白はうまくつなぎ合わせて、読者と一緒に完成品を作り上げる感覚だ。とするとB2Bではなく、B2Cだけの組み立てにも見える。しかし、パブリックアフェアその他の組み合わせであれば、また違ってくるだろう。

パブリックアフェアの場合、政治がこうであるべきだと提唱し、10年後の日本をイメージして作り上げていかなければならない。企業を作り上げていかなければならない。企業のコーポレートブランドと、政治のあるべき姿、市民のあるべき姿を一緒に組み立てていく。まさにPRとオーバーラップする。

企業は汗をかいて売らなければならない。そこに物語性も大事だ。上手くそれらを紡ぎ合わせて、あたかも人格を売ることが今の手法だ。コーポレートアイデンティティはそこからしか生まれない。前澤さん、孫さんだったら、どの企業かすぐわかるだろう。

売ることは、ユーザー接点、コンテンツ、コンバージョンがなければならない。ライブコマースは、まさに、ユーザの接点を持ちながら、コンテンツ(物語)を、売りやすい形で売らなければならない。売りやすいとは何も考えないで購入する仕組みだ。そして、物語がないと機能性で競争することになり、いつまでも辛い形になる。

人は情熱によって動いている。これからは、情熱に対して伝える努力をどれだけするかだと思った方が良い。



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角田進二 sumida shinji
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