法務は、交渉の場に入るべきか
非常に難しいのですが、交渉の前に以下のプロセスがあることを考えておくべきです。
①リードの収集、②リードナーチャリング(インサイドセールス)、③フィールドセールス、④クロージング、⑤カスタマーサクセス
①のあたりはあまり法務は入り込まないと思うのですが、②から⑤になるにつれて法務の役割が多くなるはずです。紛争まで行けば、もはや負けでコストばかりかかるという状況です。
法務が優れている人は、ルールメイキングと調整ができることです。これは、②から⑤でも活きることで、営業×法務は今後活躍の場が多くなります。その理由は交渉で終わらせるか、その他を使うかなどすぐに判断できる人は、ビジネス現場では少ないからです。
②→③→④→⑤
この順番で法務コストが増えます。だから、デザインとしてはなるべく上流のあたりでコストを減らした方が良いです。早い段階で契約書のサンプルを出せるようにしておくことで、ディールブレイクの予想をしやすくなります。④の段階でディールブレイクするよりも、③の段階で、さっさと判断できた方が良いです。
③については、②で知見が得られたのち、こちらのパフォーマンス(実働)が顧客の期待値を上回る状況を注視しつつ、交渉でお客の期待値コントロールをしながら、契約という期待値設計をすることになります。
細かく分けると、④最初のタッチ(キーパーソンは誰かを見極める、相手の期待値を読み込む→真の問題はなにかを読みこむ、こちらの実働と比較する)→④‘ソリューションの提案と呼び込み(真の問題を踏まえたうえで相手の期待値言語を使いつつ、ソリューションを提供し、そのソリューションにおいて製品が必要と説明する)→④”期待値設計とリスク設計(実働が実現可能性があることを保証した上での、万が一のリスク分配をする。解約をした場合の言いにくいことを書いておく)
営業が、結婚仲介人ならば、法務はある意味結婚する人の両親みたいな立場みたいですよね。こいつ本当に信用できるのか、できない場合どんなリスクを背負わせるか。例が古いですよね。。。しかし、分かりやすいので、それを例に示すと。
①出会いの数を増やす、②出会いの中ではぐくみをしていく、③デートをする、④結婚、⑤結婚生活の継続となる。親はいつ頃出てくるかといえば、③と④の頃には出てくると思います。③の早い時期でないとどんな人かわからない。④直前ですともはや手出しもできない(今はこちらが主流だと思いますがw)。
④の直前の反対リスクを考えると、子供に期待するリスクヘッジについては子供に契約例みたいな形で伝えておいた方が良いと思います。④のあたりに至らない、つまり軽度のリスクや小さい額の追う必要がないものも親(法務)がでる必要がありません。とすると、親(法務)が出てくるのは、やくざ的な相手方と金額が大きく会社を揺るがすような案件になりそうです。ルールベースで、このあたり決めておくことは可能ですね。それから、娘が少しトラブルメーカの場合も困りますので、その場合も親(法務)がサポートしないといけない。
・案件の金額が会社を揺り動かすほど大きい
・相手が信用できない場合
・営業がトラブルが多い場合
④のあたりで、大体以上のことは把握できるのではないでしょうか。④前に営業は契約書サンプルは用意して、内容は把握しておくことが必要だと思います。④‘においては、やはり法務が帯同する必要性もありません。チャットその他の手法で法務が閲覧できるようにしておくことは考えられます。④”期待値設計とリスク設計においては、以上の要素を踏まえて、帯同が必要かを考えておけばよいと思います。
こうして考えると、法務をする人は、営業から好かれてないと相談されないのではないかという説があるのです。法務は営業の苦労を理解し、それでもこのリスクは減らした方が良いとか言える環境でなければ、説得力をもたないです。交渉中に、営業が手のうちを明かすなどは、もはや信頼関係がないのではないかと思われます。法務は、知識も大切ですが、如何に修羅場を経験し、営業に頼られるかというのが肝という。。。つらい結論を出すことになってしまいました。
英語屋や司会などは、法務に集中しないとどんな修羅場を経験することになるかを予め説明しておく必要がありそうです。
営業と法務がどちらも、上下関係なくパートナーとして利益を上げる仕組みを作れるといいですね。「法的リスクに対するセンサーと対応経験を蓄えた専門家に対する最低限のマナーや敬意をもって頼れば、普段は同席に気乗りしないという法務担当者もきっと協力してくれるはずです」という結論に賛成です。
たまに、すべてのトラブルがあっても解決する再現性がないスーパー営業がいて、法務がいなくても大丈夫という風土ができたりしますよね。確かに、その人がいるうちは大丈夫でしょうが、再現性がないこと、及び、その人がいないと成立しないキャップになるので、留意したいところです。スーパー営業は、災いを福となす天才なので、目の当たりにするとすごいですよね。しかし、その人がいなくなったことを想定した法務は、普通の営業を支えるものでその会社を結果的に救うことになります。
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