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ネットワーク効果の分析と再現性(ネットワーク効果その1) 儲ける法務その22 DXその57


全ての仕事はネットワークエフェクトであると言っても過言ではない。
これを理解しない人は、商売をする気がない人と言っても良い。
仕組み化とは何かといえば、自分の仕事を属人化させずに、流動化させてネットワークエフェクトに持っていくとである。

経営者とは、営業コストと属人化を防いだ上で、ネットワークによるタスク処理を自動化する人のことをいう。

要は、人間が商売をするので、人間だけを見ておけば良い。その人の関係を2×N乗をしていくのがビジネストレンドになっている。

プロダクトセール

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ファイナンスセールとプロダクトセール

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過去は、サプライサイドにボトルネックがあり、ネットワーク効果を従前に発揮できたのは国家と宗教だけであった。

国家は、警備その他の治安の維持を目的として、兵力と警察力をサプライサイドとし、様々の領地にいるものに対してサービスを提供し(デマンドサイド)、課金を様々な形でする仕組みである。ローカルでの馴れ合いが発生しやすく、敵味方と分かれ排他的になりやすい特徴がある。安全性には取引の安全性なども含まれており、通貨という共同幻想も取り入れ、システムを強化し、領地を広げていった。しかし、物理的な制限があり、世界を制覇するなどはなかなか難しく、かつ、たとえ広範に領地を確保しても、スケールメリットが一定以上働かないため分裂しやすく、持続可能性が低くなる特徴がある。王国にしても続いて、300年程度で、非常に長く続いたものは800年程度である。

宗教は、思想と人々の精神の安寧をサービスとし、サプライサイドは聖書、布教者、教会、補助などを提供する。デマンドサイドは、その教徒であり、課金はお布施、壺などの商品購入、おみくじなど多岐にわたる。同様に排他性をもつことで、教徒間の結びつきが深くなる可能性がある。コンテンツが中心になるため、国家よりも、限定性がなく、よって広範に広がりやすい。ローカル的な物理的制約がないため、無理して広げる性質のものではなく、バンドワゴン効果によって熱狂的に広がる場合もある。かつ、広範にかつ深く伝わったものに関しては1000年以上も継続するものもある。国家の政治に利用されやすく、かつ、土着宗教とも結びつきやすいので、結果的に分裂しやすい部分はある。

活版印刷及び産業革命以降、製品製造について機械化が可能になり、サプライサイドは安定供給が可能になった。最初は初期投資がかかる電話、車などがネットワーク効果を発揮していた。特に電話のネットワーク効果は強く、結果的に分割までされることになった。有限の資源をつかったサプライサイドを抑えるネットワーク効果については、価格を自由に左右する効果を生み出し、同様にスタンダード・オイルは分割に追い込まれた。有限性や希少性による独占については、消費者などを脅かすことになり、規制がかかりやすい。しかし、徐々にアマゾン、グーグルなど、希少性や有限性とは異なるものの、現行の形式化した独禁法をすり抜けて、巨大になる企業が出てきた。

国家からすると、経済的な自由は民主主義に違反しない限りの事項であり、万が一民主主義の根幹を壊す程度になれば、その企業は独禁法の網にかかるのが、新独禁法の流れである。

具体的には、1)参入障壁、(2)利害の対立、(3)ゲートキーパーやボトルネックの出現、(4)データの利用と管理、(5)交渉力の力学。これらの要因を真剣に考慮したアプローチでは、市場がどのように構成されているか、単一の企業が競争結果を歪めるほどの力を獲得しているかどうかを評価することになるという判断基準がより、使用されることになろう。

しかし、それらの判断基準を正しいか、そしてそもそも我々がそうしたビジネスを再現性あるものとして見極めるためにはネットワーク効果を一定程度理解しておく必要があるだろう。

そこで、以下の通り、上述のリンクを見て、簡易化し、どのような要素分解できるかを記載してみる。

ネットワーク効果は、5つの大きな分類がある。

1ダイレクトネットワーク効果

①物理的なネットワーク効果

②規格よるネットワーク効果

③個人的な有用性のあるネットワーク効果

④人的なネットワーク効果

⑤マーケットネットワーク

2二面性ネットワーク効果

①マーケットプレイス

②プラットフォーム(③漸進的なマーケットプレイス)

3データネットワーク効果

4技術性能ネットワーク効果

5ソーシャルネットワーク効果

①言語

②信念

③バンドワゴン

以下、以上のリンクを要約してみる。

1.ダイレクトネットワークエフェクト 

ネットワーク効果の中でも最も単純で強力なものが直接効果であり、製品の使用量が増えれば、その製品のユーザーにとっての価値が直接高まる。 

例示:AT&Tの電話

より優れた製品があっても、ネットワークの失われた価値を補うには至らない。新規参入者がユーザーに同等の価値をもたらすためには、同等のネットワーク効果を実現しなければならない。

①物理的なネットワーク効果

物理的なダイレクトネクスチャは、物理的なノード(電話機やケーブルボックスなど)や物理的なリンク(地中の電線など)に結びついた直接的なネットワーク効果である。直接的なネットワーク効果があるだけでなく、スケール効果や機能追加といった他の防御機能を追加することも可能なため、最も防御力の高いネットワーク効果タイプである。

物理的ネットワーク効果を持つ企業と競争するには、多額の先行投資と物理的な制約が必要となる。

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②規格によるネットワーク効果

規格ネットワークは、コンピューター規格や通信規格を中心に構成されており、ノードとその作成者が(ビットコインマイナーやビットコインウォレットなど)規格を使ったネットワークに繋がっている状況である。 

例示:ロバート・メトカーフが3Com社を設立した際、DEC社、Intel社、Xerox社を説得し、ローカルコンピュータネットワークの標準規格としてイーサネットを採用

一度採用された規格を置き換えることは非常に困難

採用戦略の成功は、技術よりもマーケティング、ソーシャルエンジニアリング、市場ニッチの選択による(ビジネス設計)。

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③個人的な有用性のあるネットワーク効果

パーソナル・ユーティリティ・ネットワークの2つの特徴
1ユーザーの個人的なアイデンティティが当該ネットワークと結びついていること(例:Facebook Messengerのようにユーザー名が本名と結びついていること)。
2ユーザーの個人生活や仕事において、日常的に欠かせないものであること。

個人的な有用性のあるネットワーク効果のノードは、それを利用する人々の現実のアイデンティティと結びついており、地域ごとのサブグループが多いため、ネットワークの密度が高い。これにより、リードの法則が働くので、個人的な有用性のあるネットワーク効果は、最大指数関数的に増加する可能性がある。

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④人的なネットワーク効果

パーソナルネットワークは、個人の特定と評判を含み、各ユーザーを他のユーザーと接続する。各追加ノードは、他のすべてのノードにとって、追加の潜在的な視聴者と追加のコンテンツ・プロデューサーの両方を意味する。

パーソナルネットワークは、主に 2 つの点でパーソナルユーティリティーネットワークと異なる。

パーソナルユーティリティーネットワークは、通常、実行する必要のあることに使用される(実用的)。第二に、パーソナル・ユーティリティ・ネットワークは、公共の場でのコミュニケーショ ンというよりも、プライベートなコミュニケーションのためのものである。これに対して、パーソナルネットワークは、あまり重要ではない。使うのをやめても、生活に大きな変化はない。FacebookやTwitter、Linkedinのようなネットワークは、(就職活動をしていないときには)通常、日々の生活に欠かせないものではない。

しかし、パーソナル・ネットワークはまだ強いです。FBやLinkedInがある今、他の友人ネットワークやプロのネットワークに参加するために走っているわけではありません。また、両方を使うのをやめても、日常的には問題ないのも事実です。

しかし、パーソナルネットワーク効果は、人とのつながりを築きたいという対人関係や所属欲な衝動から発生する。友人、同僚、隣人もそのネットワークの一員であるため、人々はネットワーク(Facebook、LinkedIn、宗教など)に参加し、そこに留まらざるを得ないという衝動がある。パーソナルネットワーク上のユーザーの「ソーシャルグラフ」は、生身の人間関係と密接に対応している。

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⑤マーケットネットワーク

パーソナルネットワークと二面市場の両方の主要な要素を兼ね備えたマーケット・ネットワークである。実際には二面市場ではなく多面市場である。SaaSワークフロー・ソフトウェアがよく付随する。

市場ネットワークはより複雑なサービスを対象とできる:イベントの企画や家のリフォームなど、最も価値の高いサービスは、より複雑で長期にわたるものである。

人が大事:それぞれの人が独自の意見や専門知識、人間関係を持って取引に臨む。マーケットネットワークは、そのことを基本的な考え方として認識し、解決策を提供するように設計されている。

関係者のプロフィールがユニーク:固有の情報を持つ魅力的なプロフィールは、関係者がここに戻ってきて交流する理由

コラボレーションはプロジェクトを中心:複数の専門家が互いに協力しながら、一定期間にわたって顧客と共同作業を行う。

長期的な関係を築く:マーケットネットワークは、キャリアの中で培ってきた仕事上のつながりをオンライン上で実現し、より有用なものとする。

リファラルが自由かつ頻繁にされる :これらの業界では、顧客にとってもサービス関係者にとっても、紹介は金になる。マーケットネットワークのソフトウェアは、紹介をより簡単に、より頻繁に行えるように設計される。

取引のスピードと満足度が向上:プロフェッショナルと顧客のネットワークをソフトウェアに組み込むことで、マーケットネットワークはすべての人の取引速度を向上させる。提案の成約率を高め、支払いを迅速に行うことができる。また、ソフトウェアは顧客満足度を高め、ミスコミュニケーションを減らし、仕事を楽しくできるようにする。

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2二面性ネットワーク効果 

二面ネットワークの本当の特徴は、供給側と需要側の2種類のユーザーが存在することである。彼らはそれぞれ異なる理由でネットワークに参加し、相手側に補完的な価値をもたらす。

二面ネットワークにおいて、供給側のユーザーが新たに加わると、需要側のユーザーにとってネットワークの価値が直接高まり、その逆もまた同様である。例えば、eBayのような二面的な市場では、新しい売り手(サプライサイド・ユーザー)が一人増えるごとに、商品の供給量や種類が増え、買い手(デマンドサイド・ユーザー)の価値が直接高まる。同様に、売り手にとっても、買い手が増えれば増えるほど、新しい潜在的な顧客となる。

①二面マーケットプレイス(テックよりもネットワーク効果に注力)


二面マーケットプレイスには、2組のノードがある。一方は供給側のユーザーで、もう一方は需要側のユーザーである。これらのユーザーは、仲介者であるマーケットプレイスを介して、お互いに直接的な価値を提供する。
二面マーケットプレイスでは、アプリやウェブサイト自体ではなく、ネットワークが価値の大部分を提供する。これは、eBayやCraigslistのようなマーケットプレイス製品が、16年経っても基本的に変わらない姿でいられるのはこの理由だ。

マーケットプレイスの守備範囲には大きな弱点があり、それは2つ以上の場所で売れるという「マルチテナント」という現象から生じるものである。。自分のネットワークのメンバーが、自分のネットワークだけでなく、競合するネットワークもペナルティなしに利用できるのであれば、新規参入者の競争を封じ込めることは難しい。したがって、特に供給側において、製品/サービスに大きな価値または「ロックイン」を付加するように設計されている

マーケットプレイスには想像以上に様々な形がある。例えば、メディア企業は基本的に2面性のマーケットプレイスである。読み手であるオーディエンス(供給)はマーケットプレイスに来て、コンテンツ体験のために自分の注意を売る。一方、広告主(デマンド)は、コンテンツの注目を買う。あるメディア企業のオーディエンスが多ければ多いほど、広告主はそのメディア企業にお金を使う可能性が高くなり、広告主がそのメディア企業にお金を払うときにはより多くのお金を払うことになる。「売り手」、つまり読者や視聴者は、「買い手」、つまり広告主に対して直接的な正のネットワーク効果を持つ。

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②二面プラットフォーム(テック実装)

二面プラットフォームは、全く異なる利益を持つ2つのサイドがあり、それらが直接お互いに利益をもたらす。

①二面マーケットプレイスと違うのは、供給側がプラットフォームでしか手に入らない商品を実装すること。サプライサイドは、プラットフォームに統合するための作業をすることになる。

サプライサイドのノード(開発者)とデマンドサイドのノード(ユーザー)があり、プラットフォーム自体(セントラルノード)の仲介により、お互いに価値を生み出す。また、プラットフォーム自体も双方に大きな価値を提供している。

プラットフォームがマーケットプレイスと異なるもう一つの点は、オンラインマーケットプレイスと比較して、プラットフォーム自体の機能や利点が、ネットワークに対するプラットフォームの効用に大きな役割を果たす

プラットフォームの弱点は、マーケットプレイスと同じように、プラットフォームの両サイドがマルチテナントになっていることである。

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(③漸進的なマーケットプレイス)

②の二面マーケットプレイスとの違いは、バリューカーブ あり、供給が増えたときに需要側の価値がどのくらいの速さで増加するか、クリティカルマスに達したときにどのくらい強くなるかなどで、区分けをする。

遅延価値曲線の逆の性質を持っている。最初の供給はすぐに需要側に価値を与えるが、すぐに増加した供給の価値は減少し始めるなど。

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3データネットワーク効果(データに注目)

ある製品の価値が、より多くのデータによって上昇し、その製品をさらに使用することでデータが得られる場合、データネットワーク効果がある。

データネットワークでは、各ノード(ユーザー)が有用なデータを中央のデータベースに送る。蓄積されたデータが増えれば増えるほど、各ユーザーにとってのデータの価値も高まる。

ただし、多くの人(特にベンチャーキャピタル)が信じているよりも弱い傾向にある。利用者の増加とより有用なデータの生産との間に関係がない製品の場合、ネットワーク効果はなく、単なる規模効果に過ぎない。

ダブルハーベストは、人工知能をつかうことで、スムーズなデータ処理と適切な判断を機械的にすることで、人の作業等に余白を呼び込み、その分他のサービスを提供でき、かつ、プライスリーダーシップを取ることができる。

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4技術性能のネットワーク効果(テックに注目)

ユーザー数の増加に伴い、製品の技術的な性能が直接向上することを技術性能である。

同効果により、先行者利益を獲得し圧倒的なアドバンテージを得ることができる。

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5ソーシャルネットワーク効果

心理学や人と人との間の相互作用によってもたらされる。

人は、相手の考え方や感じ方に影響を与えることで、お互いの価値を高めていく。製品を使用するきっかけや自信を与えることによって。 継続して製品を使用するという選択を強化することにより、製品の価値を高める。

①言語(キャッチーな言葉)

もし創業者がビジネスカテゴリーの名前を作ることに貢献し、そのカテゴリーでNo.1として知られるようになれば、強固な言語の効力を得ることができる。

Googleやゼロックスは、イメージとして純粋想起をとった。

会社や製品のネーミング 社名が記憶に残り、かつキャッチーでなければならない。そのためには社名を正しく設定することが非常に重要である。

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②信念(共同幻想)

人々が信じれば信じるほど、信念は信者にとって価値のあるものになる。

例えば以下のフォーマットはネットワーク効果になる。

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③バンドワゴン(熱狂)

一般的にネットワークが集約され始めたとき、つまり人々が早くから飛びつくときに発生する。

例えばクラブハウスはネットワーク効果であった。

「クールな集団の一員になりたい」「ムーブメントに参加したい」という心理をうまく刺激することが大事である。

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6まとめ

これらは排他的な関係にあるわけではない。物理的なネットワーク効果は現代、スピードが要求されている時代においては大規模な企業で迅速に進めることができるものでないかぎりはおすすめできない。

目標としては、1標準化、個人的有用性、マーケットネットワークの掛け合わせが基本となる。

しかし、そうした事業は最初から難しいので、2二面性のネットワーク効果を検討することになる。3データネットワーク効果と4技術性能ネットワーク効果は、掛け合わせとして検討する必要がある。同様に、5ソーシャルネットワーク効果①言語②信念③バンドワゴン(熱狂)を組み合わせるしかない。

こうしたネットワーク効果は意識した上で、かつ、2二面性のネットワーク効果の負の部分をケアしたものにする必要がある。

スタートアップ目線としては以上の目線が大事である。

そして、大規模な企業は、逆にどこを吸収すべきかも以上を理解した上ですすめることになる。

その記載は次回に記載する。

なお、ネットワーク効果を日本で一番意識したのは、リクルートではないかと考えている。




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