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新規ビジネスを作る場合の留意点

1.マーケットの大きさ

マーケットは、認知されやすいグループの大きさである。例えば、サッカーのマーケットは大きいが、日本におけるガバディのマーケットは小さい。ウェアを製造しても、ガバディの場合マーケットは大きくならないだろう。

マーケットを測るには、獲得予定のLeads多さで測るのが良い。メールでもなんでもお金を払わずに、リードを獲得できる方が望ましい。その理由は、最初は、クイックチェックし、修正が必要になるからだ。いちいちリードを獲得するために、お金を払っているのでは、お金ばかりかかり、利益をあげることができる損益分岐点は相当遠くになる。

新規事業を手掛ける者は、つい作業に逃げるパターンが多い。とりあえず量をこなし、工夫を避けてしまうケースがある。しかし、リードの量は限られている。それならば、できるだけ限ったメールで、最大効果が得られるように何度も創意工夫していくことが望ましい。

マーケットは、単なる外部の資料だけで判断するのではなく、返信割合が多く、関心を持っているものを狙うべきである。マーケット×返信レートを考慮すると、大体のマーケットの大きさが分かってくる。

2.ファイナンス

ベンチャーキャピタルから資金を得たりするのが、ファイナンスという誤解をしている人は多い。それはコストを理解していない。

コストは、①VCに何度もコンタクトし、合意形成をしてもらう、投資をしてもらうは、時間とコストがかかる。さらに、株主になってもらうため、その他の永続的なコストも馬鹿にならない。

まずは、売り上げから考えるべきであり、売り上げを先にあげてから、製品は作成するというのが通常であり、それがプロダクトのクオリティを上げる。よって、製品が無くても売れる工夫をすべきであり、かつ、製品が無くてもどのくらいの単価になるのかなど緻密に計算をしておく必要がある。

もし、それが難しい場合は、資本性ローンなどのローンを考えるべきである。株式ではないので、管理コストは低い。ローンは連帯保証ではない限り、対応しておくことが望ましい。

3.仲間づくり

仲間づくりは最大の難関と思ってよい。大体の人は、無料で働きたくないし、リスクを負いたいとも思っていない。利益は得たいが、リスクは冒したいと思ってはいない。この時点で株式を渡すなどは危険なのですべきではない。1年続くかもわからない中で、株式を与えるのはトラブルの元である。しかし、どうしても渡したい場合、逆べスティングを使い、なんらかの理由で業務を中断等した場合、自動的に回収できる仕組みが望ましい。解任その他により、明確に権利が移転したことが立証できる形にしておく必要はある。

マーケティングや営業をしてきた人からするとCTOを見つけること、CEOが技術者の場合COOなどを見つけることが難しいだろう。徐々に熱度と粒度が違ってきて、言い争いになることが多い。企業活動では、キャッシュフローが切れるよりも分裂する方が大きな痛手である。

業務委託その他の形で、解決できるならば解決しておくことが望ましい。できるだけ、人と会い、色々な人と会合をすることで、自分にフィットする人材を探し出すことが、新規事業では必要であり、近くの人を集めて対応すると大きな損害になることもある。

最初はたくさんのやるべきことを処理しなければならないので、意見ばかりのべてやることが遅い人間よりも、とにかくやろうとする人間の方が好ましい。結果的に若い人材になるパターンも多いであろう。

4.クイックリザルトを目指す

大体のケースは、マーケットにフィットせずそのまま潰れる。人はそのことを理解し、脚色する。綺麗なウェブ、綺麗な製品、多くの関係者を呼び込んだセレモニーなどで、時間を遅らせる。結果的に、プロダクトが出るのは遅くなり、失敗であることが分かるのは、大分後になる。

寧ろ失敗が9、成功は1程度と割り切るしかない。成功しているように見えるのは、小さな失敗を多く繰り返し、その失敗を活かしていたからであり、その失敗を繰り返さないで成功した例は聞いたことはない。

目標を立てて、3か月、3か月おきに、クイックリザルトを見つつ、目標到達があるかを検証する必要がある。人の情熱は3か月で醒める。よって、3か月おきになんらかの見える変化が必要であり、そのための手段を検討する必要がある。

5.マーケティング戦略を練る

マーケティング戦略は、実際にはお客のニーズに従うというものが望ましい。

まず目的の明確化から始める。おそらくは、プロダクトの販売がメインの目的となる。そのプロダクトがどのように売れたかから考える必要がある。そのプレゼンが再現可能かということを確認するために、創業者がそのプレゼンを何度も確認する必要がある。そして、パーツパーツで説明が容易になってきた場合、他の営業部隊でもできるようにしていく。その時にトークスクリプトが用意される。これらがない限り、創業者は楽できない。

1)どのようなチャンネル

マーケットがあるといっても、チャンネルが分からない限り、絵に描いた餅である。どのように顧客リストを手に入れるかが大事な鍵になる。どこかの団体に所属すべきなのか、それともウェブサイトからメールを仕掛けていくのかなど、様々な手法がある。要はどのチャンネルであれば見込み客に容易にかつ信用される形で送信できるかということになる。

2)継続性を持てるか

いくらチャンネルがあったとしても、人の記憶は短期的なものであり、すぐに放念する。よって、関心があるテーマで何度も記憶するものに仕上げていかなければならない。コンテンツ作りは重要なマーケット浸透のために必要な事項であり、おろそかにすることは許されない。

3)マルチチャンネルにしておくこと

人は一つのチャンネルで信じることはない。何回も接触があり、それが違うチャンネルの場合、新規性と関心を持ちやすい。勿論、興味深いネタが用意されてない限り、人はすぐに忘れてしまう。

ブログ、ランディングページ、Twitter、Facebookなど様々な媒体を通して、発信されると、何度も接触を繰り返すことで信用をしてくる。

4)Partnerを探す

小さい商店でマーケティングをしても、インパクトは少ないが、100店舗集まればそれだけ関心が集まる。1店舗5人集まるとしても、100店舗あれば500人+集客効果が表れるであろう。

つまり、Partnerや関連者を作っていくことは、セールスをする作業を減らし、少ない人員で、多くの効果が得ることができるものになる。

同様に、アウトソーシング先を探すことは、自分の手間が減ることになり、業務に集中できるようになる。自分の強みにフォーカスすること、すなわちそれが儲けることに繋がる。

6.PR戦略を練る

如何に、営業工数を減らすかというのは重要な鍵であり、自動化は創業者にとって死活問題である。マスメディアその他の露出は、その解になる。如何に、人に関心を持ってもらうかは、説明コストを減らし、営業の時間を減らし、リクルートの機会をも減らす。よって、新規事業者にとっては、必須のスキルとなる。

また、法的にグレーゾーンの場合、導入を好ましくないとして拒絶するケースもある。そうした場合に行政を巻き込み、団体設立、自主規制、法制度化も含めて対応する必要がある。その際にPRを全く考えないことは許されない。

7.客観性を帯びること

以上の最小限のスキルを各々の新規事業者は持っているはずがない。それは会社に所属している、していないとは別個の話でそのような器用な人は稀である。

自分で熱中してやればやるほど思い入れが増えてきて、思考が偏りやすい。突き放してみることができる人材が必要となる。その突き放してみる人材は、大体は社外の人材である。

8.これらを社内の新規事業でする場合

以上の事項を、社内でする場合、バイアスが多くなる。作業が目的化し、社内調整も目的化する。利益が出ないと、社内のメンバーの見る目も厳しくなる。そして、結果がでないと、その事業部自体の存続価値も疑問視されて、結果的にモチベーションダウンにもつながる。

9.弊事務所でできること

1)コミットすることビジネスモデル構築まで壁打ちが可能です。そして、その売り先やチャンネルも一緒に考えることが可能です。そして、オペレーション周りの仕組化についても一緒に考えることできます。

①会社設立なども可能ですが、コスト削減等お考えの場合は安くできる手法を提案させていただきます。

②会計等に関しては集中できる環境を作るためできるだけ早期のアウトソーシングをお勧めします。大事な時期に税務申告その他の手続きをしなければならないというのは、お粗末です。

③仲間づくりの点は、創業者間契約その他を提案します。アウトソーシングなど多様な手法でリスクを減らしストレスがない環境づくりをします。

④販売先のコミュニティづくり。販売をしていく場合、様々な形で不当な契約をしてくるケースもあります。そうした場合に、どのようなリスクがあるかを明確化し、どのように交渉すれば、こちらの利益が守られるかを助言することが可能です。方法はたくさんあるのですが、プレイヤーになると、そうした方法を忘れて、相手の言うことを鵜呑みするケースも多いです。そうした場合に客観性あるアドバイスがきけるのは貴重です。

⑤オペレーションの安定性。オペレーションが安定しないと、いくらシステムがうまくいっても、売却まで行きつかず、苦しい思いをします。そして、一人でも責任者と異なる意見を出してくると、デッドロックになる可能性もあります。そうした場合に、どのように対応するのかを専門家としてアドバイスし、適正な手法をとっていきます。

⑥パートナーシップ。大体のケースですと、相手が飲み込むために、契約上罠にはめ込む場合がある。そうしたリスクを早急に読み取り、交渉で双方の利益につながるように書き換えていきます。

⑦PR対策。余計なコミットメント(契約内容)などされないように、発言内容についてアドバイスをすることもあります。さらに行政及びマスメディアに対して、敵意を持たれないように適切なコミュニケーションをし、必要な法律情報の提供及びアピールなどを専門家見地で行っていきます。

経営者やその新規ビジネス事業責任者は孤独です。誰に相談してよいのかわからず、もやもやとしてメンタルを弱体化させるケースもあります。その際に何が必要なのか客観視し、やるべきリストなどを作成し、迷いが減るようにしていきます。長年の経験から何を社内で説明すればよいのか、何を社会に説明すればよいのかなどもわかっている部分もあり(第三者として客観視できるとも言えます)、そうしたことについても対応可能です。

⑧大きなリスクに関しても、カナリアとして。今まで大きな犯罪やトラブルを見てきました。経験上何が危ないかは予測可能であり、そうしたことについても、忖度なしにアドバイスを差し上げる方針です。

⑨ファイナンス関係。ファイナンスや資金繰りについては、様々な手法があり、焦っている場合に見落としなどあったりします。そうしたことについて、金融機関その他が何を考えているかも想起し、意見を述べていきます。結果的に、キャッシュフローが回ればよいのであって、事業を中断しない方法は何か、影響を与えない手法は何かを考え、冷静な意見を述べることが可能です。



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角田進二 sumida shinji
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