子どもには、持て余すほどの暇を。
久々に大学の友人から連絡がありました。
「子ども(4歳)の落ち着きがなく、保育園の発表会なども何もしていない。土日で何かお教室とか習い事とか通わせた方がいいのだろうか」
忙しすぎて子どもも思考停止
同郷(北海道)出身で、実家に頼ることもなく毎日フルタイムで働いているので、友人も大変だとは思います。でも、子どもも大変だと思うの。
毎日朝からドタバタと食事も身支度も流れ作業で、保育園は長時間。親がお迎えに来たと思ったら、家についても「さぁごはん!」「次はお風呂!」「はい寝て!」って感じですよね。
保育園に行ったら行ったで保護者受けのよさそうな発表の練習をさせられたりすることも珍しくありません(もちろん、そうでない園がたくさんあることも承知しています)。子どもにしてみたら、もう、何が何だか。ちょっと好きにさせておくれよ。と思っちゃいますよね。
土日となれば、平日家族一緒にいられないからとどんどんお出かけ。結構疲れる。暗くなるまで遊んで、帰ったら即お風呂+寝る。
週明け、朝からちょっとでも体調が悪そうにしようものなら親のうんざり顔が見え、もう大事にされている感が薄れるってなもんです。(友人宅では実際どうなのか、そこまでは知りませんけれども)
そんな中で、おとなしく座っていられない、みんなと同じことができないから土日も習い事を検討しているとか……。かわいそうだよ(小声)
子どもには、持て余すほどの暇を。
とりあえず、子どもには持て余すほどの暇を与えてあげてほしい。
次はこれ、次はこれ、と知育玩具やらドリルやら与えず、きれいに積み木やブロック、ままごと道具などを並べて、自分の好きなものでとことん遊ばせてあげてほしい。
きっと最初はどうしていいのかわからず、遊ぼう遊ぼうと言ってくると思うけど、少し一緒に遊んだら、そのうち集中してくると思うから、そうなったら少し離れても大丈夫。
そうは言っても、「飽きた、こんなの面白くない。もっと楽しいことを!」
という子もいるのでは。そこで「じゃあマック行こうか」とかやっていたら与えてもらうばかりの子どもになっちゃうので、「ない。」「これしかない。」「ここからなんか楽しいことを作り出すのだ。」と物足りないくらいの環境で全力で楽しめるようになろう。
工夫して工作をしたり、見立て遊びに慣れてくると、年齢を重ねて年長や入学するころには、作りたいものの完成図が頭の中にあって、それを作るためにどんな材料をどのように組み合わせたらよいのか、思い描いた絵を描くために、どの画材を選んだらいいかを考えるようにもなりますし、並行してお手紙を書くために字を覚えよう、とか、花を知るために図鑑で調べようとか、どんどん自発的に過ごせるようになると思うんです。
低学年のいじめも子どもたちの忙しさから来ていないかしら
共働き家庭の小1になる子は、3月31日まで保育園に通い、4月1日から学童に通いますね。毎年、その強さに感心させられます。
でも、どんなに子どもを褒めても、やっぱり負担なんじゃないかと思います。
それが、新しいお友達へのちょっとした仲間外れや悪口、手や足が出てしまう事態にもつながっていないかなと思ってしまいます。入学した時点で親も子も保育園や幼稚園の既存のグループになってしまっていますものね。
うちの息子は入学と同時に東京へ転居したので、地域の保育園、幼稚園の子たちの輪にはなかなか入れず、水筒を持っていけばみんなから「水色の水筒は女の子みたいだ」と言われたり、自己紹介をすれば「苗字が変」と言われたり(珍しい苗字です)。
帰ってきて泣いていたこともしばしば。
まぁ、息子の場合はいじめってほどじゃないですけど、きっかけはこういった感じのことなのかなと思います。
ちなみに、水筒は即買い替えてあげました。
いろいろな人がいることへの理解を
今まで、それぞれが幼稚園や保育園での生活がすべてだったけど、その間にも親とゆっくりと話をしたり、本を読むことができれば、この世にはいろいろな人がいること。親が外国人の方がいたっていいし、何色が好きだっていい。これからもいろいろな友達ができるね、と他者への理解を深めていけると思います。
我が子たちは(小6、小3)、かねてより夕方のニュースや特集を見て、こんなことで困っている人がいる、外国では自分が考えられないことが起きていることを見聞きし、意見を言い合ったりしています。
見ただけでは問題点が分かりにくいことなどは、私が補足したり、例を上げたりして理解を促していますが、毎日の夕食のこの時間がとても貴重で大切な時間だと感じています。
もう、食事を作っておけば、ふたりで温めて食べてくれる年齢ですが、私の中では譲れない時間です。
子どもとゆっくりと過ごす中で、親が自然な声掛けをすれば、他者への理解が進んで困っている子に声をかけてあげることもできるし、学校生活が実り多いものになると思いませんか。