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RM生誕日に捧ぐユンギとナムの青春アミーゴ

RMさん27回目のお誕生日おめでとうございます。TLを「私の好きなRMモーメント」が駆け巡り、天才絵師たちのバースデー絵画が次々と公開され、さながらミニチュアのRM展覧会。世界が「ナムさん大好き」のメッセージであふれ、地球はあなたの生誕祭り。地殻の内側でマグマがいつもより熱く沸き上がっているような波動を感じます。

ビジュアルや動画以上に「大切にしているRMの言葉」が数多く流れているのがRMの誕生日ならではですね。それを次々に読んでいくと、まるで一冊の詩集を読んでいるかのような気分になります。詩集とか智恵子抄以くらいしか読んだことないですけど。

私が最近ぐっときたRMの言葉はこちら。

RM
''When we see the fans, their eyes , and when we dance and sing in front of them, their energy, their honesty, their message, their letters, their words, those were the only reasons that we didn’t give up. And that's the only reasons for the existance of the band''
https://youtu.be/4hgWG5gtZJg

Coldplayのクリス・マーティンとのインタビュー。「their energy, their honesty, their message, their letters, their words」のくだりなんて、普通に話しているだけなのにすでにリリック。

RMは初めの印象からイメージがもっとも変わったメンバーの一人です(もう一人はVさん)。RMといえばすべてのパーツが黄金比でできているような超人的なスタイルの立ち姿の美しさと、全身500万個の毛穴から漏れ出てくるような知性。立てばカリスマ、座れば詩人、歩く姿はセクシーNo.1。それがRMの第一印象でした。

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このカマーバンドの似合いっぷりよ…

なのに舞台裏ではジンと競うくらいデカい声で高速でよ~しゃべり、ドリンクを手にすればこぼし、袋を開ければ中味は飛び出し、箱を開ければ箱ごと破壊。破顔という言葉がぴったりの笑顔にはエクボがちょこんとのっかっていて、ノーメイクの短髪姿は高校球児のようなさっぱり感。自然に囲まれた写真が誰よりも似合う、内なる自分を探し続ける詩人。かっこよくて純朴で不器用で「愛すべきリーダー」の呼び名がこれほどふさわしい人もいないですね。

話は変わりますが、私はBTSに関しては集団芸絶対主義者でして、パフォーマンスも写真も7人揃ってるものが一番好き。しかしこの1年、7人がごちゃごちゃわちゃわちゃしているのを眺めていたら、「この2人は一緒にいると尊さが増してる…」「2人だけの共通言語が生まれてる…」「こんな顔他の人には見せない…」というトゥンク的な楽しみがあることに気づきました。BTSは7人なので21通りの組み合わせの妙がある訳です。中学校で順列と組み合わせを学んでよかったと思える瞬間が人生で初めて訪れました。

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こちらこちらから画像をお借りして作成しました

21組のトゥンク製造機。なんということでしょう。眺めるだけで背は伸び体重は減り年収が300万くらいアップしそう。なことはないですが、21組を並べただけでささくれだった心が優しさのオーラでふんわり包まれます。1対1のペアになると、「ジンとSUGAは銀婚式を迎えた夫婦のような阿吽感があるよね…」「万人に優しいJ-HOPEさんだけどVさんには特に甘々だよね…」「SUGAとジミンは実写版トムとジェリーだよね…」と隠れていた個々のキャラが可視化され、「関係性」という21通りの新たな魅力が生まれる。そしてこの中でトゥンク…が際立って発生するペアを発見してしまいました。

それは

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そう、SUGA&RMです。

バカでかいトゥンク…が発生したことに気づいたのはこの瞬間。Butter Hotter Remix

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見てください、このバディ感。心の臓にドスッと何かが突き刺さるのを感じました。うっかり忘れていましたが、私はもともとブロマンス的な関係性に弱くて、『BANANA FISH』や『セトウツミ』、『True Detective』から『最強のふたり』古くは『ショーシャンクの空に』など男性同士の友情や絆に萌え散らかしてしまう性癖があります。

2人の物語の始まりは2010年。8月にRMがBigHitに入所して、SUGAが加わったのが11月。SUGAは以前からRMのラップを知っていて「でも俺の方がうまいし。俺が勝つし」とかなんとか思ってたとか(※ソースは記憶なので間違ってるかもです)。互いにラッパーでありリリシストでありトラックメイカー。18歳と17歳の若者二人が、きっと猛烈にバチバチしながら、涙を流しながら、こっそり尊敬しながら、今日に至るまでのBTSを作ってきたと思うと想像だけで胸がアツくなりますね!親友、家族、兄弟、同志、徒党など、関係性を示す言葉は多々あれど、この2人には「戦友」という言葉がぴったりな気がします。

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デビュー前、2013年3月のRMと4月のSUGA。それぞれ音作り中

練習生時代、やはり2人は猛烈にバチバチしていたようです。ある日、物を投げ合うような激しいケンカをしたというSUGA&RMのエピソード。理由は音楽的な方向性の違い…ではなく「ナムが家にあるものを壊したから」。

ユンギ(シュガ)はプロデュースが本当に上手で、ナムジュン(RM)は音楽に対して自分だけの考えがあったから、2人は音楽のことでよく衝突してた。それに、ナムジュンが家にあるものをよく壊してて(冷蔵庫のドア、二段ベッドの階段とか)、ユンギが怒ってケンカにまでなったと。

そのとき、ホソク(J-HOPE)とジミンが宿舎に帰ってきたら、ナムジュンとユンギがお互いに服を投げ合ってケンカしていたそう。でもその投げている服が、ホソクとジョングクが時間をかけてたたんでおいたものだったから、ホビがすごく怒って、結局後でケンカしてたナムジュンとユンギがホソクに謝りに行ったwww

元BigHit練習生のコメントより(※伝聞なので真偽不明です)

ってJ-HOPEさんがオチというところまで完璧ですね笑。

下積みがそこそこ長かったというBTS。古参の2人はケンカもするけど、時にはともに泣いたりしながらBTSの音楽を作ってきました。こちらは2016年MAMAで大賞を受賞したときのSUGAのコメント。
(※公式動画を見つけられなかったのでファンメイドの日本語訳です)

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SUGA:『WINGS』が出る前に、ナムジュンと二人で本当にたくさん泣きながら話をしたんです。デビュー前に授賞式を見て「僕たち、いつデビューして、いつ賞がもらえるんだろう」って。

RM:2011年も2012年も、毎回家でMAMAを一緒に見てました

SUGA:アルバムが出た日に、練習が終わったあとに練習室で2人で話して、本当にたくさん泣きました

RM:10月10日ですね。

SUGA:泣かないようにずっと我慢して耐えてたのに…。今日は良い日です。(最後に笑顔)

SUGAとRMを見守る全員が泣いてるじゃないですか(涙)。デビューが決まる前の練習生時代、家で一緒にMAMAの授賞式を見ていたという彼ら。リーダーとしてプロデューサーとしてチームを引っ張る二人は、お互いにしか打ち明けられない悩みもたくさんあったんじゃないかと思います。当時SUGAは事務所が経済的に行きづまっていることも知っていたようだし(※出典:たぶんユ・クイズのインタビュー)、中学2年生(!)の幼い小鹿のようなメンバーも入ってケアが必要だし、彼らの未来の一部を預かるわけだし、そのプレッシャーと責任は相当なものだったんじゃないでしょうか。二人ともまだ20歳かそこらの青年なのに。自分だったら背負いきれないと思うし、そんなに重たいものを背負った経験もありません。

そしてやっぱり、お互いを尊敬しているわけなんですよ。2021FESTAの一問一答では「リスペクト」というお題にたいして、

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ユニット曲「RESPECT」では結構ふざけてるのに、即答やないですか。

そんな2人の絆を感じる極めつけの事件が、本日のSUGAからRMへのバースデーメッセージ。

これは反則です。10年て…10年て…デビュー前ふくまれてるやん。友達って、SUGAが友達呼びするメンバーって他にいます?(いるかもですけど)。そして「あと10年もっとやろう」て。騒がず動かずがデフォルトで、ゆえにMemoriesの撮れ高が非常に少ないことで有名なSUGAさんからの言葉と思うと、さらに胸がアツアツになります。これは反則です(2回目)。あーあ、このメッセージのニュアンスを原語で感じ取りたいのに、韓国語が読めない分からない自分が憎い。BTSと出会って1年、「明日目が覚めたら韓国語が分かるようになってたらいいのにな~」と寝言をとなえながら布団に入るだけの毎日を送ってきた自分が憎い。

最近のインタビューを読むと、冷静沈着に見えるRMはだいぶアーティスティックで感性に寄った人。ときに舌鋒鋭く売られた喧嘩をきっちりお買い上げするように見えるSUGAは、だいぶロジカルでシステマティックに物事を動かせる人。ワードから音楽を創るRMと、ビートから始めるSUGA。同じ音楽家であっても持ち味も方向性も違っているけど、弱いところを支えるように、足りないところを補うように、がっつりとタッグを組んでBTSという船を動かしてきたのかなと。韓国の音楽番組の授賞式を「自分たちはいつ出られるのかな」と一緒にながめていた2人が、世界的な権威であるアメリカの音楽賞にノミネートされるまでになりました。

これはもう『ユンギとナムジュンの青春アミーゴ』といえるでしょう。

俺たちは昔から この街に憧れて 信じて生きてきた
なぜだろう 思い出した景色は旅立つ日のきれいな空 抱きしめて
<中略>
俺たちはあの頃 たどり着いたこの街 すべてが手に入る気がした
故郷を捨て去り でかい夢を追いかけ 笑って生きてきた
これからも 変わることない未来を 二人で追いかけられると夢見てた
※修二と彰「青春アミーゴ」より引用

きっとSUGAとRMはBTSの永遠の青春アミーゴ。ちょっと何言ってるか分かりませんが、RMさんおめでとうの気持ちに代えて、アミーゴの軌跡まとめを贈ります。

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※公式・有料コンテンツじゃなさそうな画像をピックアップしたんですが、載せたらまずいものが含まれていたら、そっと教えてください。

せっかくなので(?)他にも特にお気に入りのコンビを並べちゃいます。

JIN & JK

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「ジンとジョングク」と書いて「平和」と読む。5つ年の離れた二人がどんなルールで何をやっているのか他人にはサッパリ分からない謎の遊びに興じるのを見るのが大好き。くすぐり合って笑いころげる小学生のような「楽しいからやるんだ!それだけだ!」という曇りなき意志と純度100%の友情を感じます。


SUGA & JIMIN

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ほんわか平和な他のコンビと違って、この2人ってトムとジェリーみたいな「仲良くケンカしな」みたいな関係で、BTSでは少し異質ですよね。だがそれがいい。ジミンはSUGAの写真を見て「またビジネススマイルしてる」とニヤニヤしたり、SUGAにまずいソースの味見をさせて「キャハハハハ!」と腹を抱えて幸せそうに笑ったり、RUN BTS!では「倒れなさい~!」とSUGAに蹴りを入れたり。SUGAと絡むとジミンのevil smileが全開になるのが非常に良いです。私はカワイイを担当しているジミンより、ヤンキー丸出しのジミンさんが大好きなのです。でもSUGAが入院しているときには電話をかけたり、ソロの撮影のときに遊びに行ったり。表面上はツンツンしてても実は揺るがぬ信頼関係があるなんて、まるで実の兄弟みたいですよね。

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J-HOPE & V

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テヒョンのやりたいこと全部やって」はもはやBTSの慣用句。意味は「安心して。僕たち全部に乗っかります」です。誰に対しても優しくメンバー全員に愛情たっぷりのJ-HOPEさんと、誰からも愛されてみんなに甘やかされるVさんですが、J-HOPEはVさんに対しては特に優しく気遣っている気がするし、純粋で素直な弟分が可愛くてたまらないという感情がダダ漏れなのが微笑ましいです。BTSを見てると「こんなにカワイイ成人男性が本当にこの世に存在するのだろうか。自分は夢の中にいるのでは?」と突然メタ視点がおりてくることがありますが、この動画の冒頭もまさにそのケース。ご覧あれ。


JIN & SUGA

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多くを語らずとも、なんとなく分かり合える夫婦のような落ち着き。BTSがなければ絶対に出会っていなかったであろう二人。共通点がなさそうでも、性格が正反対に見えても、一緒にいると心地いいって最高の関係ですよね。





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