リファラル採用のツラミ

一般的に良いことが多いと言われているリファラル採用。

実際に自分でリファラル採用してみたところ、良いところももちろんたくさんあるんだけど、若干難しい部分も見えてきたなと最近感じている。
自分が感じているリファラル採用のツラミをいくつか。


リファラル採用をはじめたきっかけ

元々は知り合いを誘った後でモメたら嫌だし、そんなお互い都合良くいくわけねーだろと思う派だったので、前職のときはリファラル採用には全く興味がなかった。

転職して自分でいろいろ決定できる役割になってからは、彼らの言い分は全部自分が受け止められるし、それを適切にお互いにメリットがある形で反映させていけるなら、リファラルで採用してお互いハッピーな状態作れるなと思って動き出すことに。

動き出すといっても、本当に会社と当人がマッチするかどうかはかなり考えてから声をかけるから、誰でもいいからみたいなことはしていないし、これからも絶対やらない。合わない人を無理やりバンドに誘ったら全体の質が落ちるのと同じことが起こる。

そんな感じで、自分から声かけたり、たまたま再会した人の話聞いてるうちにタイミング的に良さそうだなと思って誘ったりして、全部で4人来てくれました。ありがたい。


働き始めて

良いところはたくさんありました。
最初から取り繕うことなくできるだけありのままを伝え合うことができているし、お互いにちょっとした疑問でも納得いくまで話し合えるし、既に対等な関係ができているので変に気を遣わずに良いと思った方向に動いていけるし。
とはいえ良いことしかないことはこの世に存在するはずもなく、最近ツラミも感じ始めました。


1. 会社の役割としての自分と、個人としての自分のどっちで話すかが難しい

元々はお互い個人としてのコミュニケーションを取っていたのが、同じ会社のマネージャーとチームメンバーという関係になってしまったことで、会社にとってどうかという視点を自分の口を通して伝えないといけなくなった。

例えば、ある課題を解決したいと思って熱心に取り組んでいる最中の人に対して、これから取り組まないといけない全社的な別の課題を与えないといけないみたいなとき。

個人としては、本人が解決したいと思っている方の課題に全力で取り組んでもらったほうが楽しく働けるし、確かにそこは早めに解決すべき問題だと思うからなんとかしないといけない。
でも会社として挙がった課題も確かに問題で、先にそっちをなんとかしないといけないというのも頭では分かる。
誰か違う人にやってもらう選択肢も考えるんだけど、どうしてもその人にしか頼めない。俺が全部やったるわって言いたい。でもできない。辛い。


2. 情報のバラツキによるコミュニケーションの齟齬

知ってるけど言ってはいけないお金周りとか込み入った人の話や、チームをまたいだ全体的な背景や情報とか。

知ってるけど言えない状態って、割り切った関係の人なら諦めつくんだけど、自分が誘ったとっても信頼できる相手に対してだと申し訳ないし、元々隠し事がものすごい苦手だからどう話ししていいか分からなくなる。

またタイミングによっては背景を知らないみたいなケースもあって、それをなんとか伝えようとするんだけど、過去の話を当事者じゃない人からされても現実味が薄くてあんまり伝わりきれてない状態になる。
伝わった雰囲気はあるけど、役割のせいか無理やり納得させてしまった感が出る。

そういうコミュニケーションを取っていると、ちょっとずつ対等な関係が崩れていって信頼されなくなって来てるかもなという気持ちになってくる。辛い。


3. 評価するの辛い

提供してるサービス的に何言ってんのって感じだけど、リファラルで入ってきてくれた人を評価するのまじ辛い。
全員最高だよって思ってるのにそういうわけにもいかず、俺何様だよと思いながら泣く泣く評価する。

そもそも最初に自分も含めこっちでいこうと決めた目標が、タイミングとか全社で考えると実は本質とずれてました、みたいな状況になったら無駄な努力をさせてしまうことになる。間違いが許されない。

更にエンジニアは成果にどれだけ結びついたかなんてものすごく難しいから、ほとんど俺の説明能力にかかってるんじゃないのっていう部分がだいぶプレッシャーだったりもする。辛い。


辛いって言ってるけど

いろいろ書いたけど実際は楽しいです。

自分が信頼できる人を自分で誘って、賛同してくれて、一緒に働けてるってことは他では例えようないくらい嬉しいし楽しい。
長期的にベストな状態に持っていく過程のちょっとした痛みみたいなもんかなと思っていて、いつかあんなくだらないことで悩んでたなって笑えたらいいなと思います。

宮迫さん亮さんに負けないくらい俺も頑張ります。

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