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小節番号ズレズレ事件~チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」

チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」という有名な曲がありますが、この曲のスコアには大きなミスプリントがあります。

Kalmus(とEulenburg)のスコアの小節番号、10小節毎に印刷されていますが、90小節までの位置は合っています。ところが100の位置が本来あるべき箇所より1小節後に印刷されて・・・なんとその後は最後までずっと1小節ずれたまま印刷されています。

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パート譜はどうなっているかというと、

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そもそも小節番号が入っていません。そこでライブラリアンが手書きで小節番号を書き入れている場合が多いかと思われます(小節番号を使わずABCだけで練習をしている所もあり)。しかし、普通にカウントすると100からはスコアの印刷と食い違ってくるのでどうするか。

私は、パート譜に「正しい」小節番号を書き入れて、オケのスコアは訂正をしてあります。もし指揮者が自分のスコアを持ってきた場合は、練習前にチェックして印刷通り間違ったままにしてある場合は訂正をお願いしています。

しかし、私が訂正したスコアを持って違うオケに行かれたその指揮者、リハーサルで「1小節ズレてるよ」とオケに指摘されたとのこと。直したのになぜ?と原因を調べると・・・そのオケではスコアに合わせて「あえて」間違った小節番号をパート譜に書き込んであったのでした・・・

備考:Doverのスコアは小節番号が正しいです↓

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らいぶらり庵
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