Vol.4 FENDI
FENDIがあるからこそ、世界は美しい
創業者は”Adele Fendi=アデーレ・フェンディ”と
“Edoardo Fendi=エドアルド・フェンディ”夫妻
1925年 イタリアのローマで創業されたブランド
FENDIもまた90年以上の歴史を誇る名門
後3年もすれば100周年記念となる大御所です
毛皮工房からスタートし翌年にはハンドバッグと
ファーの工房のFendi Boutique一号店をオープン
瞬く間に成功を収め国際的なブランドへと発展し
1960年代末から長期に渡り映画界と強い結びつきを持ち
FENDIが手掛けた衣装が認知度を向上させました
伝説的デザイナーKarl Lagerfeldの偉業
1965年に”Karl Lagerfeld=カール・ラガーフェルド”が
メゾンに加わった事でFENDIに革命が齎されます
ブランドの象徴であったファーを型で成形し
新たにデザインを刷新したことで柔らかく軽やかな
ファッション性の高いアイテムへと再解釈します
FENDIのロゴであるFFはFENDIの頭文字ではなく
“Fun Furs=ファーを楽しもう”という意味で
Karl Lagerfeldがデザインしたロゴなのは有名です
このFFロゴを敷き詰めた”Zucca=ズッカ”の
パターンアイテムも未だに大人気のアイテムです
創業者の娘姉妹と共に”ロゴではないロゴ”として
ダークブラウン×ブラウンの縞模様”ペカン”も考案
現在に至るまでの人気アイテムのデザインの多くは
Karl Lagerfeldによって生まれたものです
2019年に惜しくも亡くなってしまったKarl Lagerfeld
彼も今後取り扱いますが50年以上もの年月を
FENDIと共にした伝説のデザイナーとして語り継がれてます
FENDIの躍進とイタリアの文化保護
1968年のレザーアイテムコレクションが
複数のアメリカの大手百貨店の目に留まり
ニューヨーク5番街のショーウィンドウを飾るため
FENDIのコレクション全アイテムを買い付けた
という逸話があり当時の注目度の高さが窺えます
また、1988年にもイギリスが世界に誇る
超高級デパートのハロッズの26のショーウィンドウ
その全てをFENDIが飾るという史上初の快挙を達成
2013年にはイタリアの歴史的遺産と文化財保護と
その価値を後世に伝えていくことを表明し
“FENDI for Fountains”と命名されたプロジェクトで
単独スポンサーとして”トレビの泉”の修復を行い
その他の4つの泉も2016年に修復すると発表
ファッションだけでなく自国の文化遺産の保護まで
FENDIの影響力の高さに驚かされます
そんなFENDIもまた、ローマの、イタリアの
そしてファッション界の文化遺産であると言われます
FENDI×VERSACEのコラボ”FENDACE”
ネーミングは”FENDACE=フェンダーチェ”
個人的にファッションブランド同士のコラボの中で
過去最高のコラボレーションでした
イタリアを代表するFENDIとVERSACEのコラボ
発表の瞬間の興奮は忘れられません
お互いのブランドDNAやデザインリソースを
巧みに取り入れたアイテムはどれも素晴らしく
グレカパターンがFFロゴで形成されていたり
メドゥーサの背景にズッカパターンが敷き詰められ
バロックとズッカのパターンが織りなすアイテムなど
FENDIとVERSACEでしかこの世界観は作れません
とにかく最高のコラボレーションでした
まだ見た事ない方は是非調べてみてください
あと、FILAとのコラボもポップで好きです
まとめ
かなり省いてますが100年近い歴史の中で
数々の偉業や伝説を残しているブランドです
2025年には100周年記念のアイテムがリリースされるでしょう
FENDIファンにとっては一世一代のイベントになると思います
デザイナーもキム・ジョーンズに代わり勢いは衰えてません
Karl LagerfeldとFENDIが築き上げてきたものは
ただのファッションという枠を飛び越え
ファッション業界だけでなく至る所に影響を及ぼしてます
そんなFENDIがあるからこそ、世界は美しいのです
次回は”イタリアファッションの王様”
と呼ばれたブランドを紹介します