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次男と卵かけごはん

我が家では、卵かけご飯といえば次男、次男といえば卵かけご飯というほどに、彼はほぼ毎日卵かけご飯を食べている。

朝に弱い次男は朝食を食べるのが遅く、いつもは『今日のわんこ』が始まるまで食べているが、卵かけご飯の時は食欲が増すようで、ソファでゆっくり『ちいかわ』が観れるくらい早く食べ終わる。

次男の小さな子供用茶碗に盛られたテニスボール大ほどのご飯に卵一個かけると、卵かけご飯というよりは卵の海にご飯の島が浮かんでいるようである。

今にもお茶碗から溢れそうな海の中に、次男はいつも牡蠣醤油を垂らす。

それはそれでもちろん美味しいのだが、さすがに次男ほどの頻度で食べていると飽きるらしく、いろいろなものをかけたりのせたりして自分なりに試行錯誤している。

次男はドリンクバーでウーロン茶とメロンソーダを混ぜようとするほど失敗より好奇心が勝つタイプなので、こちらがギョッとするようなものも容赦なく試そうとする。

幾度にわたるトライ&エラーの結果、たらこ、大根葉の塩漬け、粉チーズが彼のレギュラーメンバーに選ばれた。
前者の二つはともかく粉チーズをかけようとした時にはさすがに止めに入ったが、これがおいしかったのだから、何でもやってみるものだなぁと思う。(カルボナーラ的発想と言われれば確かにそうかもしれない)

話は変わるが、うちは火を通す卵と生で食べる卵を分けて買っている。言わずもがな、気やすめ程度のものだが生で食べる卵の方は、火を通す方より少しお値段が高いものにしている。

まだ三男がお腹にいた頃、地元の地産物を扱ったお店で買い物をしていると、『初卵』なるものが目に留まった。若鶏が初めて産んだ卵で、安産のご利益があるそうだ。
小さくてコロコロとしたフォルムが実にかわいらく、三男の安産祈願の意味も込めて、生で食べる用として買うことにした。

初卵はさっそく次男の卵かけご飯に使われた。普通の卵より小ぶりなので、次男の少なめのご飯にぴったりの量だった。

卵を割って溶いて、出来上がった卵かけご飯に、次男はなんとごま塩をかけていた。
卵の鮮やかな黄色と点々と散らばるごまの黒のコントラストが何とも食欲をそそらない。

このごま塩かけ卵かけご飯が次男に大ヒットしたらしく、結局初卵をすべてごま塩かけ卵かけご飯にして食べ切ってしまったのである。


その影響か知らないが、無事に生まれた三男は毎日ご飯にごま塩ばかりかけている。

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