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FX両建てアービトラージ

アービトラージ(サヤ取り)とは

サヤ取りとは、ある2つの通貨ペアの連動性・相関を利用したトレード方法です。実際には「買い」(ロング)のポジションと「売り(空売り)」(ショート)のポジションを同時にもって利益を得ていきます。
売りのポジションといわれると、今一つイメージがわかないかもしれませんが、かんたんに言えば、ある金融商品を初めに売り建てすることを言います。売りポジションのトレードで利益を出すには、金融商品の価格が高いときに売りポジションを建て、価格が安くなったときに買いなおす投資法です。価格が下落するにつれて利益を得ることができます。
例えば、Aという金融商品が100円の時に100枚の売りポジションを持ったとします。この場合、業者から100円×100枚=10000円分の金融商品Aを借り、その金融商品A を10000円で売った状況となります。後日、金融商品Aが90円になったところで買い戻します。このとき相手方に支払うのは90円×100枚=9000円となります。ここで買い戻した金融商品Aを業者に返すことによって一連の取引が終了します。家事目に10000円で売ったものを9000円で買い戻しましたので、手元には、金融商品Aが100枚と1000円の現金が残っていることになります。この1000円がもうけになるわけです。
 つまり、売りポジションのトレードとは、価格が高いときに売り、安いときに買い戻すことによって、その差額が利益となる取引です。
同一の金融商品の買いポジションと売りポジションを同時に持つことを両建てといいます。両建ての本来の目的は市場が急激に変動した場合のリスクヘッジです。両建てのポジションを持っていると、金融商品の価格の変動を反対ポジションが相殺しますので、利益が出ない代わりに損失も発生しません。先行きが不透明場相場において、よく使われるトレード手法です。この両建てを同一の金融商品ではなく、連動性の高い2つの金融商品に投資するとどうなるでしょう。
世の中には金融商品は数え切れないほど存在しますが、中には連動性が高く同じような価格変化をしているものもあれば、真逆の値動きをするものもあります。
この連動性が高い2つの金融商品の価格差(サヤ)が縮小した時、その価格差がいずれ拡大すると見込んでポジションをとります。
価格の高い方を「買い(ロング)ポジション」で、価格の低い方を「売り(ショート)ポジション」で投資することで、価格差が縮まった時に利益をあげることができます。

FX両建てアービトラージの対象通貨

 FX両建てアービトラージの対象通貨は
・豪ドル円(買い)& NZドル円(売り)
・英ポンド(買い)& ユーロ円(売り)
・米ドル(買い) & 加ドル円(売り)

です。
これらの通貨ペアは、地理的にも経済的にも密接な関係にあり、同じような値動きをします。そのため、どちらかが一方的に上がり続けたり、下がり続けたりすることがありません。かと言って、常に同じ値動きをし続けるわけでもなく、一時的に価格差が収束したり、拡大したりを繰り返します。このつかず離れずの値動きによって、アービトラージ(サヤ取り)を仕掛けていきます。

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