#4 歴史の復元において
私は、考古学を学んでいる。
考古学は、物質的遺物から過去の人類の歴史・文化を復元する学問である。
この手法で歴史を復元する上で、どこか一般的な歴史解釈が行われているように思う。
一般的な歴史解釈とはどういう意味かというと、
人間の思考・思想を統一化し、因果の関係が全員同様である
という歴史解釈のことだ。
わかりやすくいうと、
A=B、B=CだとA=Cである。
このような解釈が可能であるのが一般的な歴史解釈である。
しかし、人間というのは、各々育ってきた環境や教育によって、物事を判断する思考力は多様である。
この事を踏まえると、
因果が人それぞれ違うのではないかと自分は思えてならない。
A=B、B=CならばA=Cという最終着地点が共通した結果だったとしても
Aが辿ったプロセスと、Cが辿ったプロセスが同じであるとは限らないのではないだろか。
私は、このように結果だけ見て、同じく、くくってしまう一般的な歴史解釈ではなく、それぞれの過程を詳しく見ていき、たまたま偶然同じ結果に陥ったのか。又は交流があって作為的に同じ結果に陥ったのかを研究していくべきだと思う。
一般的な歴史解釈は数学的思考法が活用しやすく、根拠も明確化でき、理解がしやすい。
しかし、人間の行動はそのような数学的思考力で理解が可能なのであろうか。
一般的な歴史解釈を、特殊的歴史解釈に変えて、個別具体的に研究していくことが今後に歴史解釈をする上で重要になってくると思う。