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台南旅日記 〜平成初期女児2人旅〜中編
ともに平成初期の日本に生まれ、女児として育った肉村ハム蔵さん🐹🌻🍖との台南2人旅日記、中編です!二編にまとまるかなと思ったけど、気軽に読めない文量になっちゃいそうなので三編に上中下の3部構成とします。
上編はこちら!
そして、一緒に旅したハム蔵さんが見たものと買ったものについての新しい記事を投稿されてます〜!ハム蔵さん、センスの良いお土産が買える店をリサーチしてくれてありがたかった…!チャイナシューズとか洒落たものが買えて嬉しかったな……。
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さて、台湾・台南旅2日目からまいりましょう。
2日目🐟🍵🕺🙏🦐
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朝5時半にかけた目覚まし時計よりも、わずかに早く起きた。カーテンを静かに開けると、ちょうど朝焼けのオレンジが綺麗だった。おはよー!身支度もそこそこに、日焼け止めと虫除けスプレーをふんだんにかけて、6時にホテルを出る。let's go to 朝市!食いしん坊2匹の朝食ハンティング、である。
朝の6時台なのにうっすら陽射しが強くて、既に不穏な何かを感じる。朝でこれなら、昼は一体どうなるのっと。日本だってまあ暑いが、台湾の南部の暑さはガチだと聞く。真相はいかに。
ホテルから歩いて15分ほどの位置にある、「水仙宮市場」を目指す。朝から活気があるようだ。そこの近くには「國華街」という、朝早くから朝食を提供する店が立ち並んでいるらしいのだ。
ホテルの目の前に、健康器具が設置されている公園があり、バッチリ準備体操をしてから“あさんぽ”を開始する。今日も我々は、ガチである。
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途中、私が行きたかったマントウ屋さん(肉まんの皮の部分のような蒸しパン)に寄ったのだが、日曜日はお休みだった。ちなみに翌日も台北で、気になってたキクラゲのスイーツのお店も月曜日がお休みだった。調べるならしっかり調べような、私。
水仙宮こと、海の神様が祀られている市場に着く。外からオープンになっている屋内に入ると、田の字状に店が並んでおり、お肉のお店も青果のお店も、どこもお店の人が真剣に作業をなさっている。見たことのない野菜や、「生!」を感じるお肉のかたまりなど、色々じっと見たり写真に撮ったりしたい、物珍しいとのばかりだったけれど、観光客の冷やかしでカメラを向けるのはなんだか憚られて、目に焼き付けるようにしてゆっくりと通り過ぎた。
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市場を抜けると、「國華街」に抜ける小径に出た。ハム蔵さんが一軒のお店の前で立ち止まる。早朝7時前にもかかわらず、地元の人っぽい方たちで満員のお店があった。「水仙宮三兄弟」という、お魚料理がメインのご飯屋さんのようだ。ちょうど席が空いたので、ええいままよと飛び込むこととする。店員さんが、冷房の効いた室内に案内してくれた。
魚のスープや魚の入ったにゅうめん、おかわかめの炒め物、牡蠣のオムレツなどを注文して、料理が来るのを待つ。前情報なしに入店したものの、調べるとかなりクチコミが良く、さすがのハム蔵さんの嗅覚だなー!と感心する。そういう「勘」と「経験」みたいなの、超憧れる。私は事前に調べてるのに、定休日にひっかかってばかりさ……(ちゃんと調べろ!)
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スープはとってもやさしい味で、中にゴロゴロと入っている白身のお魚も臭みも骨も全く残ってなくて食べやすく、ホワホワでおいしかった。店内には、おじさんのおひとり客や若いカップルなんかもいて、みんな静かにしっとりと食事を堪能していた。店員さんも、親切だったなあ。謝謝ー!
ハム蔵さんの胃袋にはエンジンがかかったようだったが、私はそうめんを食べたので腹八分目になった。けれど、温かいものを食べたので、すっかり体が熱くなったので、なにか冷たいものを飲むことにする。ちょうど良いところにジューススタンドがあった。「梅」って書いてる看板メニューっぽいジュースを一杯頼む。
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梅ジュースは、酸っぱすぎず甘すぎず、なんだかちょっとほろ苦い味がして、スッキリしていておいしかった。台湾に数多くドリンクスタンドはあれど、たまたま立ち寄ったお店が当たりだと嬉しい。
余談だけど、台湾の南部に多い「茶の魔手」というチェーン店にも行きたかった。台南だけでも数十ヶ所店舗があり、何度かチャンスはあったのだが胃袋とのタイミングが合わずに行けずじまいだった。再訪した際は必ず行きたい。
ホテルを出てから2時間ほどウロウロして少し疲れたので、部屋で一休みすることに。それでもまだ、8時!ホテルで貸してもらえた地球の歩き方を見て、英気を養いつつ作戦会議する。BGMは懐かしのコナンの主題歌とか。氷の上に立つように、危なげなことはしないけれど、陽がテリッテリの台南で長時間出歩くのは、氷の上に立つぐらい危ないことかもしれないと思う。
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静かで涼しい部屋でひと通り日焼け止めなどを塗り直し、再び外へ。まだ9時半とか。なのに、もうめちゃくちゃ暑い!ホテルからすぐそこの、台南市第二美術館に向かう。外を歩いていると、体力ゲージがみるみると減っていくのが自分でもわかった。
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美術館は10時開場。10分ほど時間があったので、ハム蔵さんに美少女戦士セーラームーンRのエンディングソング「乙女のポリシー」がハム蔵さんにぴったりだと思う!というリコメンドをする。私たちはHTMLが書ける、前略プロフでホムペな時代の女子だけど、ハム蔵さんのほうがちょっぴり歳下なので、微妙に違うところを通っているのだなあと実感する。社会で戦う女の子にぴったりのいい曲なんだよ。そして、共に「おジャ魔女カーニバル」を小さく流して踊った。さながら平成女児的ダンスフロアだったけども、他のお客さんも来たので、スンとすましたふりして開場を待った。
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200元払って、中に入る。展示をザッ……と見ながら、将来の夢だとか、今の仕事を通して社会に対して抱いている危機感…みたいなめっちゃ真面目な話をボソボソと小声でする。さっきまでおジャ魔女カーニバルで踊ってたのに、昨日に引き続きえらい緩急である。
美術館という場所は、好きだけど、行くと展示一つ一つに静かに向き合いすぎて、色々考える良い機会だけど、けっこう疲れる。また、アラサー女子のマジメな話!みたいなのも、向かい合って懇々と話すと重くなるよねぇ。
館内に人も少なかったし、見ながら、おしゃべりしながら…とかこんな姿勢で話せて、ありがたいお友達だなあと思った。
美術館は、……というほど美術館について知見があるわけではないのだけど、広くて綺麗で、展示場が中央を軸に分散されていて、展示間をストレスなく回遊できそうだなあと思った。展望カフェみたいなお店も何軒か入ってて、気軽に来れそう。日曜日なのに空いてたな。休日、若者はどこにいるんだろうか。
美術館を去り、ハム蔵さんが調べてくれた担仔麺(たんつーめん)のお店「度小月」に行くことに。途中、地面から冷たいミストが噴き上げている箇所があり、ポーズを取って能力者になる遊びをした。別府温泉でも湯けむりでこの遊びができるよ。
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「度小月」は、11時の開店時間を少しすぎたタイミングで訪れたのだけど、すでに満席だった。店の前で待つ。外にウォーターサーバーが置いてあり、暑くてたまらず、水をガブガブと飲む。恵みの水じゃ。外に置いてくれるの、超優しい。
ここのお店は、台南のご当地料理のエビが入った麺料理「担仔麺」発祥の地らしい。担仔麺は以前訪れた際に食べたことがあったので、そぼろご飯を食べた。味がしっかりしてて、八角の味がして、うま…!これぞ台湾のご飯って感じ。元気が出る。
お店をあとにし、市街地の散策を続ける。あちぃ。あちぃ…!暑くてたまらず、昨日マンゴーかき氷を食べた果物店の近くを通ったので、ついでに切ったトマトをつまんでゆくことにする。あちぃ。トマト、瑞々しくて冷たくて美味しかった。
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台南っぽいところも行かないとあかんな、ということで、大きな廟「大天后宮」を訪れる。建物自体は無料で入れるのだけれど、せっかくなのでとお金を払って、お線香とお供物を買って、参拝にチャレンジしてみることに。日本語も書いてあったけど、結構難しい。12本の線香に火を灯して、まずは最初のスポットで3本、その次のメイン?の神様ところで3本立てて、建物の奥にある神様の一つ一つに線香を立てて、最後にお供物(お札の束)を供えて終了。まず、ガスコンロ的なやつで、長い線香の束に火を点ける。
ボッ
そしたら、燃えた。どんどん燃える。持ち手がなくなるぐらいに、火が大きくなる。ひゃーーーどうしようーーー!と困っていたら、「Up!(上にあげて!)」と、その場にいた優しいお姉さんが飛んできて助けてくれた。まじで涙が出そうだった。あのまま助けが入らなかったら、デカ廟を燃やし…いや、燃えはしなくても、なんか文化財保護法的なやつで捕まるんじゃなかったろうか。
そのあと、無事お姉さんのおかげで、線香を12本とも神様のもとに供えることができた。神様には「今後も日本に来た観光客に優しくする」と誓い、「あの優しいお姉さんに幸せでいてほしい」と願った。
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デカ廟炎上未遂事件(大袈裟)ですっかり心に衝撃を受けてしまい、暑さも相まってやや朦朧としはじめる。
おみくじを引く。こちらのおみくじは、神様に「願い」ではなく、「質問」をする。質問をしながら二個の柿の種みたいな形の木片(ポエ)を投げて、一個は表、一個は裏が出たら質問として神様が受け入れてくれたという合図なので、日本でもよく見かけるような、木の先の先端に数字が書かれたおみくじを引けるのだ。前に、明治村でやったことがある。
「質問」は神様とハム蔵さんにだけ打ち明けた。33歳、既婚、結婚5年目と羅列すれば、なんとなく察するものがあるかもしれないが、今後ここで具体的に言葉にするつもりもない。
日本で「願う」機会があるときは、「私にその資格があるのであれば」「私に耐えうるのであれば」と枕詞を設置した上で願うことにしている。神様にもご先祖様にも、わりとフランクに念じている。上で困惑されているかもしれない。そして、ズルいかもしれないが、「トライはしているが、叶えられていない」ので、その資格がない、もしくは私に耐えうるものではないのだと腹落ちしている。ズルい理解よなあ。ズルい女やねん。バイバイありがとさーよおならー。
言いたくなくて、学生時代の友達や家族にその心境を話したことはない。だって、人間に言うと一気に悲観的になってしまいそうだからな。
私は、上記の質問とは別だけど、ゆくゆくは、胃袋と足腰が丈夫な、かっこいいおばあちゃんになりたいと思っている。平成と令和を生きた、かっこいいおばあちゃんの一人として、元気に今日みたいに食べ歩ける人間でいたいのだ。
だけど、「かっこいいおばあちゃんに、なれますか?」と神様に聞くのは、やめた。そのためには、今からその未来に向かうために、身体を大事にしながら、衰えないように鍛えて、かっこいいおねえさん、かっこいいおばさんというプロセスを踏んでいかないといけないのだと、自分で取るべき行動がわかっているからだ。いつでも孤独と大切な人を愛し、時々機敏に理不尽に立ち向かう用の少量の毒を持っていたいのだ。かっこいいおばあちゃんは、一朝一夕では成れないのだ。私の思うかっこいいは、優しく、強く、ミステリアスだけど、チャーミングなことよ。その未来に向かって、今一瞬をかっこいい方に、おもしろい方に進んでいきたい。
……などと廟で深く考えたわけでもなく、今、帰国して1週間経ったからこそ振り返っている。
ていうか、まじで昼間の台南は生命の危機を感じるぐらいに暑くて、それどころではなかった。暑すぎる。未来より、今!今でしょ!
ハム蔵さんと急ぎ足で廟をあとにし、お目当てのジューススタンドに向かった…!🍹
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〜次回、ささいな笹、水分を摂りすぎて腹痛で死す!〜
デュエルスタンバイッ!
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